→#017:フィンランド・ヘルシンキ街歩き トラムに乗って鉄道巡りからの続き
さて、昨日に引き続き今日もヘルシンキ中央駅にやって来ました。
昨日は主にアールヌーボー様式の駅舎の建築デザインを眺めましたが、今日は駅にやって来る列車たちをじっくりと見ることにしましょう。
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ちょうど到着したこの列車、イタリアの振り子制御技術を用いた高速列車「ペンドリーノ」です。
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ヘルシンキと、フィンランド各地方都市とを結ぶ特急列車として走るペンドリーノ、最高速度は時速200キロ以上で、車内の居住性もなかなか快適だとか。
車輌はイタリアのFIAT製ですが、なんだか「やんちゃ坊主」のような愛嬌のある顔をしています。
ちなみにヘルシンキ中央駅には、ロシアのサンクトペテルブルグとの区間を最新型の振り子車輌で運行される国際特急「ALLEGRO」も発着していますが、今の時間はその姿を見ることはできませんでした。
そして時刻は正午。
ヘルシンキ中央駅に、とある大物がやって来ました。
ロシアの首都モスクワから一晩かけて走ってきた、寒い国から来た強面の凄いヤツです…
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な…長い!!20輌ちかく寝台車を連結しています!
そして最後尾のこの灰色の異様な車輌…ロシアの軍用装甲列車かッ!?
…もちろん、軍用列車などではありません。
ロシア製の厳つい車輌を連ねた長大編成を白昼のヘルシンキ中央駅に我が物顔で横たえたこの列車、
モスクワからフィンランドに乗り入れる国際寝台特急「トルストイ」号です!!
ロシアが世界に誇る文豪の名を戴くこの列車、実際にロシアが威信をかけたかのような豪華列車なのです。
車内は古き良き欧州横断国際寝台列車の黄金時代を彷彿とさせる優雅なつくりで、VIP御用達とも噂されるシャワー付きの1等個室や本格ロシア料理が味わえる食堂車もあり、まさに北のオリエント急行。
…少々、大時代的な感じがしなくもありませんが、今時珍しいほどの格式の高さを感じさせる「大物」と呼ぶのにふさわしい列車なのです。
寝台車には各車輌に専属の“乗客掛” も乗務しているようで、ロシア鉄道の制服を着こなした女性車掌さんがデッキで乗客をお見送りしています。
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ちょっと豪華列車の車内を見せてもらいたい気がしますが、あの車掌さんから規律正しくにべもなく断られるだろうなぁ…(苦笑)
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車内は見られませんが、その分車体を隅々まで見ておきましょう。
「トルストイ」号に使用されている車輌はつい数年内に製造されたばかりの新しいものばかりですが、その車体の造りは何となくソ連の薫りがします。
車体の塗装を旧共産圏標準色の濃緑に黄帯に塗り替えれば、そのまま冷戦期のソビエト連邦の列車に見えそうです。
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フィンランド国内で「トルストイ」号の先頭に立つのは、明るい色に塗られたフィンランド鉄道の電気機関車です。
重厚な灰色と紅色の「トルストイ」号の編成にはあまり似合わない感じがしますが、実はこの機関車も元を正せば旧ソ連から輸入されたもの。
「トルストイ」号は真昼のヘルシンキ中央駅に突如現れた、「名実ともにロシアそのもの」の凄い列車でした。
「トルストイ」号が上野駅に到着したブルートレインと同じように推進回送で基地に引き上げていくのを見送っていると、隣のプラットホームからは2階建て客車で編成された地方都市行き特急「IC2」が発車していきます。
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客車列車はドイツのように客車にも運転室があり推進運転も行うプッシュプル式ではなく、機関車による牽引専用のようですね。
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停車中の列車を間近で見て気がついたのですが、フィンランド鉄道の車輌には緑色の帯の部分に鳥が描かれています。
しかも、この鳥さんにこにこ笑っていますね。なんとも微笑ましいフィンランドの列車です。
ロシアからの国際寝台列車から国内のローカル列車まで、色々な列車をじっくり眺めることが出来ました。
大満足気分でヘルシンキ中央駅を後にします。
…さて、これからどこへ行こうかな?
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ヘルシンキにはメトロ(地下鉄)も走っています。
メトロにももちろん公共交通乗り放題パスで乗れるので、とりあえずメトロに乗っちゃいましょう!
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ヘルシンキのメトロは世界最北の地下鉄だそうです。
もっとも、地下鉄と言っても大部分では地上を走っていて、車窓には港とバルト海の美しい風景が広がる楽しい地下鉄でした。
適当な駅で降りて折り返して、ヘルシンキ中央駅に戻って来ました。
さて、これからどうするか…
とりあえず、適当に駅の近くを散歩しましょうか?またトラム(路面電車)に乗って!
→#019:フィンランド・ヘルシンキ街歩き 港の市場とウスペンスキー大聖堂に続く