肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

JDDW 日本消化器学会関連機構の学会 10月 2

2008年10月03日 | 学会研究会報告新聞記事など
抗ウイルス治療が肝がんの発癌に寄与するか 会場狭くて立ち見が出てた、床に座って入力してました。

B型肝炎の抗ウイルス薬は再発、生存療法に寄与するというデータが出つつあります。エビデンスとして主張できそうな流れ。
ウイルス量が4Log IU/ml以上、e抗原陽性は確実に差がでてきてる。
ウイルス量が少ない人には、効果があると言えるかこの辺が今後の課題になると思われる。しかし、きっと差がでるでしょう。って思います。

現時点では、発癌抑制目的だけで処方とはならい。

北大から B型肝炎の肝がん 根治治療後の検討
4Log IU/mlで切っている。投与群が最初から低くなっているので、グループには分けれない
最初から高値だった群
肝がん治療時から再発まで低値だったもの
発症前と後抗ウイルス薬飲んだ群
などの分け方、臨床にあっているなあと思いました。DNA量と腫瘍個数が問題となると

持続高値群と低値では有意差をみる。発症前から飲んでた人の方が再発が低下している。生存については観察期間が短いので有意差はでなかったよう。
何が抗ウイルス薬での再発抑制か、直接的なものはないはずなのでとウイルスの増殖を抑えて肝炎を抑えることがすべてに通じてるかなあ。
少なくても肝機能が改善するから生存期間は長くなるというのは確実に言えると思う。

B型肝炎では、データがよくても全例、肝硬変は飲んでもらうという話もあった。

少量長期投与での生命予後の改善 近畿大から
肝がん治療後イントロン300万の週2回、ペガシス90を1~2週に1回を継続した場合。
生存率では有意差が出た、再発についてはでなかった。肝予備能の改善なども含めて生存率が上がるのはとても有りがたいことと思います。

以前のインターフェロンでの検討を東大から、生存に寄与してるのは肝予備能の改善となっていたが、今回の少量長期では何が寄与してるかとの質問あり。直接的な抗発癌効果もあるだろうと

データの改善と関連があるかと質問 トランスアミナーゼはあまり関係なく効果があるようだと ChildAを維持できる期間が増えてるような感じと

2回目以降の再発を抑制するというのは,武蔵野から出ていました。
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検査時の絶食について久留米から発表があり、とてもいいなと思いました。
ゼリー食品をつかっていて、アミノサプライだっけ、カロリーメイトゼリーと
エコーは3時間前に補色でOKで、胃カメラとかも午後検査とかがあるから5時間くらい前でOKになっていました。エコーでの朝食抜きが結構辛い人がおおいので是非採用したいデータでした。
ゼリーが透明で、腹持ちもよく現実的だったと言うことでした。これは使えるなと。

JDDW 日本消化器学会関連機構の学会 10月

2008年10月02日 | 学会研究会報告新聞記事など

今東京に来ています。人がたくさんいて苦手なんですが、いろんな人の話が聞けるので、楽しみでもあります。
今回は、新しい話って感じがあまりないですが、自分で、これいいなあって思った話を少しのせてみます。

発表の中で自分として興味があったのは、
ウイルスが陰性化するまでの期間を参考にリバビリンでは投与延長4倍インターフェロンなら6倍と
わかりやすい指針をだしている施設が興味がありました。
陰性後40週間は必要だろうという言い方のところもありました。
この辺が、本当にわかるといいのになあと思ってみてきました。

最初の2週間以内で消えた人は効果がとてもあるのでいいという話も、最近は当たり前になっていますし。

3ヶ月前後の投与で消失している症例を集めた発表はとても、うれしかったです。
何らかの理由で投与をやめなくてはならなかったけど最終的には効果があったという発表で、1bの高ウイルスの人でも消失した人がいたのにはちょっとびっくりしましたが、実際長くて消える人がいるって事は短くても消える人はいるわけで、それが、どういう人なのかがわかればというところですねえ。実際IFNをしなくても、消える人がいますから、そういう人がたくさん見つかってくるといいんだけど。。。

ガイドラインは70%くらいの人がする治療法であるとのこと、定義を聞くと納得するところが、でも、専門医での話だよなと。

コンセンサスのチェックって言うことで、各々の発表に対して、会場の専門医の人たちの同意するかしないかのチェックがありおもしろかった。
67%以上の人が同意した内容として
3cm以下であれば、外科もRFAも同じ(組織の悪性度とか脈管近傍などの悪性所見をのぞいた場合)
亜区域塞栓術の完治率は30から60%
TAEとRFAの併用は推奨される
3cm以上で周囲増殖型は外科切除を優先する。

虎の門池田先生から
繰り返し再発を念頭に検討すると差がないと血小板などで背景をそろえた場合
詳しく聞きたいところ 虎の門は2cm以上は基本的に手術ということでの分析で有る点を理解した上で聞く必要あります。

AFPL3とDCP(PIVKA2 ピブカ2)が上がっている例には外科切除がいいのではといっていました。
会場に行く途中空を見上げたら、あおーいって思って写真を撮りましたが、場所を言わないとわからないですよね。これは品川の空です。

移植医療 市民公開講座 平成20年10月16日あります

2008年10月01日 | 医療講演やイベント

2008.10.16移植医療の医療講演があります。札幌市の道新ホールです。
肝臓病、肝臓癌にとっても重要な移植医療を、多くの人に知ってもらうことは、多くの人が救われることにつながります。是非参加して見てください。そして、可能な方はドナーカードをもちましょう。ドナーカードは移植する人しない人すべての人が持つことで機能がアップします。する人だけではなくしない人も意思表示をすることが大切なんです。