地球の広い範囲で見つかっている種類の隕石が、
火星にある1つのクレーターから来たことが分かりました。
これはシャーゴッタイトと呼ばれるタイプの隕石で、やって来たのは火星にある直径55キロのモハベ・クレータだそうです。
このことが正しければ、火星の歴史の中で、太古の火山活動が推定よりも早く止まったことになるんですねー
隕石は、火星に小惑星が衝突して吹き飛ばされ、地球に落下してきたもの。
地球上で見つかっている火星隕石150個のうち、ほとんどはシャーゴッタイト、ナクライト、シャシナイトという3つのグループに分類されます。
ナクライトとシャシナイトは、およそ13億年前に形成されたと考えられているのですが、シャーゴッタイトの起源については一致した見解がありませんでした。
今回の研究では、シャーゴッタイトの形成が火星の中でも古いキサンテ大陸という地帯にあるモハベ・クレーターが起源だと分かってきたんですねー
なぜシャーゴッタイトがモハベ・クレーター起源かというと、
火星を周回する衛星探査機によるスキャンで調べたモハベ・クレーターの鉱物組成と、火星隕石を比較し一致することが分かったからです。
次にモハベ・クレーターの年代を、周囲にあるクレーターの数と大きさから求めてみると、
モハベ・クレーターの形成は、およそ300万年前と出ました。
この年数は、シャーゴッタイトが、火星から地球に届くまでに宇宙線を浴びた年数「100万~500万年」に適合するんですねー
ただ、シャーゴッタイトの年代は、隕石中の放射性鉛を計測すると41億~43億年に、
他の多くの同位体の計測では、わずか1億5000万~6億年と推定されています。
なぜ相違がでるのかというと、
小惑星が火星に衝突してモハベ・クレーターを作り、隕石を宇宙空間に弾き飛ばしたときに、とても大きな圧力が生まれます。
この圧力で、岩石の鉱物組成が一部変化して、年代がリセットされたと考えられます。
そして、衛星探査機によるスキャンは地上と距離があり正確でないので、火星探査車による調査が必要になるんですねー
さらに、火星の岩石やチリを採取して地球に送る、マーズ・サンプル・リターン・ミッションが実現するれば隕石の故郷が判明するはずですが、このミッションは10年以上先になるようです…
火星にある1つのクレーターから来たことが分かりました。
これはシャーゴッタイトと呼ばれるタイプの隕石で、やって来たのは火星にある直径55キロのモハベ・クレータだそうです。
このことが正しければ、火星の歴史の中で、太古の火山活動が推定よりも早く止まったことになるんですねー
火星表面の分析。 研究では台地(茶色)、水流の跡(灰色)、 モハベ・クレーターからの飛散物が 広がる部分(赤緑部)に分けて クレーターの数が計測されている。 |
隕石は、火星に小惑星が衝突して吹き飛ばされ、地球に落下してきたもの。
地球上で見つかっている火星隕石150個のうち、ほとんどはシャーゴッタイト、ナクライト、シャシナイトという3つのグループに分類されます。
ナクライトとシャシナイトは、およそ13億年前に形成されたと考えられているのですが、シャーゴッタイトの起源については一致した見解がありませんでした。
今回の研究では、シャーゴッタイトの形成が火星の中でも古いキサンテ大陸という地帯にあるモハベ・クレーターが起源だと分かってきたんですねー
なぜシャーゴッタイトがモハベ・クレーター起源かというと、
火星を周回する衛星探査機によるスキャンで調べたモハベ・クレーターの鉱物組成と、火星隕石を比較し一致することが分かったからです。
次にモハベ・クレーターの年代を、周囲にあるクレーターの数と大きさから求めてみると、
モハベ・クレーターの形成は、およそ300万年前と出ました。
この年数は、シャーゴッタイトが、火星から地球に届くまでに宇宙線を浴びた年数「100万~500万年」に適合するんですねー
ただ、シャーゴッタイトの年代は、隕石中の放射性鉛を計測すると41億~43億年に、
他の多くの同位体の計測では、わずか1億5000万~6億年と推定されています。
なぜ相違がでるのかというと、
小惑星が火星に衝突してモハベ・クレーターを作り、隕石を宇宙空間に弾き飛ばしたときに、とても大きな圧力が生まれます。
この圧力で、岩石の鉱物組成が一部変化して、年代がリセットされたと考えられます。
そして、衛星探査機によるスキャンは地上と距離があり正確でないので、火星探査車による調査が必要になるんですねー
さらに、火星の岩石やチリを採取して地球に送る、マーズ・サンプル・リターン・ミッションが実現するれば隕石の故郷が判明するはずですが、このミッションは10年以上先になるようです…