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モバライダー mobarider

理論上ありえない? 地球の17倍重い岩石惑星“ケプラー10C”

2014年06月07日 | 宇宙 space
560光年彼方に、地球の17倍もの質量を持つ岩石惑星が見つかりました。
これほど重い岩石惑星の存在は、これまで考えられなかったことで、
宇宙初期における惑星形成について、考え直すきっかけにもなる重要な発見になったんですねー
巨大岩石惑星“ケプラー10C”(手前)のイメージ図。
同じ惑星系に属する“ケプラー10b”(中央やや上の小さな天体)は、
探査機“ケプラー”の観測で見つかった最初の岩石惑星で、
主星に近いので灼熱の世界と考えられている。

惑星が見つかったのは“りゅう座”の方向560光年彼方。
このスーパーアースならぬメガアースは、
太陽に似た恒星“ケプラー10”を45日周期で回る天体“ケプラー10C”で、
2011年に、NASAの系外惑星探査衛星“ケプラー”の観測から発見されました。

“ケプラー10C”が主星“ケプラー10”の手前を通過(トランジット)するときに見られる、主星の明るさの変化を観測することで、“ケプラー10C”の直径が約2万9000キロ(地球の約2.3倍)であることは分かっていました。

さらに、カナリア諸島にあるガリレオ国立望遠鏡を用いた観測で、惑星の重力による主星のわずかなふらつきを計測し、“ケプラー10C”が地球の17倍の質量を持つことがつきとめられました。
大きさと重さから、その組成はガスではなく、より高密度の岩石であることも判明することになります。

理論上、これほど重い天体では重力で水素ガスが大量に集まり、木星のような巨大ガス惑星になると考えられてきました。
なので、“ケプラー10C”ほどの質量の惑星が、岩石でできているというのは驚くべきことなんですねー

“ケプラー10”惑星系は、約110億年前、つまりビッグバンから30億年経たないうちに形成されています。
岩石惑星の材料となるケイ素や鉄が、まだ豊富でなかった時代に、すでに巨大な岩石惑星が作られていたことになるんですねー

古い恒星にも地球型惑星が存在するということになれば、生命に適した星が存在する可能性もさらに広がることになります。

今回の“ケプラー10C”の発見は、太古の宇宙における惑星形成について、新たな理解をもたらすものになるようですね。