火星と木星の間に存在する小惑星帯で最大の天体が準惑星ケレスです。
ケレスの表面は凸凹が少なくスムーズなんですが、
その理由は今まで分かっていませんでした。
今回の研究ではコンピュータ・シミュレーションを用いることにより、
何らかの理由でケレスのクレーターが消え去ったことが分かってきました。
やっぱりケレスの表面にも、かつてはクレーターがあったようですよ。
小惑星帯には凸凹な小惑星ベスタも存在しています。
でも、ベスタはケレス半分程度の大きさにもかかわらず、
2つの大きな窪地が南の極に存在しています。
なのでケレスにも、
多くの隕石による衝突でできた痕跡があるはずなんですねー
さらに今回のコンピュータ・シミュレーションでも、
ケレスには直径100キロ以上のクレーターを最低40個は保持しているとを示しています。
そのうちの10~15個は直径400キロ以上のサイズになるそうです。
でも現在のケレスには、直径100キロ以上のクレーターが16個しかなく、
最大のクレーターでも直径285キロでした。
クレーターの消滅
では、なぜケレスのクレーターは消滅したのでしょうか?
残念なことに、まだはっきりとしたことは分かっていません。
ただ、ケレスには直径が約800キロにわたる沈下した地形があり、
そこには小さなクレーターが複数存在しています。
この沈下した地形が巨大な隕石の衝突でできたもので、
このような衝突がケレスの新たな表面を作り出したのかもしれません。
また、ケレスには地下から熱水が噴き出したような痕跡が見つかっています。
このような地下の氷の活動や、
あるいは表面を覆った氷がケレスの表面をスムーズしたのかもしれません。
そもそも、岩石でできた周辺の天体のいずれともケレスは似ていません。
ケレスの形は球状で、大きさは小惑星帯では他を大きく引き離して最大。
水の含有量も一帯では突出しています。
むしろ、小惑星帯より外側にある木星や土星を周回する氷の衛星を、
暖めたような天体なんですねー
ケレスを含む小惑星帯は、45億年前の太陽系誕生当時、
太陽がまだ若く、回転するガスやチリから惑星たちが形成され始めた頃から、
存在していました。
なので、ケレスのような天体の中には、太古の記録が収められていることになります。
現在、ケレスではNASAの探査機“ドーン”が、
ミッション期間を延長して探査を行っています。
このような観測の積み重ねが、この記録を呼び出すことで、
初期の太陽系の様子を知ることが出来るのかもしれません。
太陽系の誕生だけではありません。
それから数億年後に起こったと言われている、惑星の大移動についても、
小惑星帯の中に、その歴史をひもとく手がかりが眠っているのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 準惑星ケレスはどこで生まれた? 議論を呼ぶ探査機“ドーン”が発見したアンモニア
ケレスの表面は凸凹が少なくスムーズなんですが、
その理由は今まで分かっていませんでした。
今回の研究ではコンピュータ・シミュレーションを用いることにより、
何らかの理由でケレスのクレーターが消え去ったことが分かってきました。
やっぱりケレスの表面にも、かつてはクレーターがあったようですよ。
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コンピュータ・シミュレーションではケレスにはもっと凸凹があることを示している。 |
小惑星帯には凸凹な小惑星ベスタも存在しています。
でも、ベスタはケレス半分程度の大きさにもかかわらず、
2つの大きな窪地が南の極に存在しています。
なのでケレスにも、
多くの隕石による衝突でできた痕跡があるはずなんですねー
さらに今回のコンピュータ・シミュレーションでも、
ケレスには直径100キロ以上のクレーターを最低40個は保持しているとを示しています。
そのうちの10~15個は直径400キロ以上のサイズになるそうです。
でも現在のケレスには、直径100キロ以上のクレーターが16個しかなく、
最大のクレーターでも直径285キロでした。
クレーターの消滅
では、なぜケレスのクレーターは消滅したのでしょうか?
残念なことに、まだはっきりとしたことは分かっていません。
ただ、ケレスには直径が約800キロにわたる沈下した地形があり、
そこには小さなクレーターが複数存在しています。
この沈下した地形が巨大な隕石の衝突でできたもので、
このような衝突がケレスの新たな表面を作り出したのかもしれません。
また、ケレスには地下から熱水が噴き出したような痕跡が見つかっています。
このような地下の氷の活動や、
あるいは表面を覆った氷がケレスの表面をスムーズしたのかもしれません。
そもそも、岩石でできた周辺の天体のいずれともケレスは似ていません。
ケレスの形は球状で、大きさは小惑星帯では他を大きく引き離して最大。
水の含有量も一帯では突出しています。
むしろ、小惑星帯より外側にある木星や土星を周回する氷の衛星を、
暖めたような天体なんですねー
ケレスを含む小惑星帯は、45億年前の太陽系誕生当時、
太陽がまだ若く、回転するガスやチリから惑星たちが形成され始めた頃から、
存在していました。
なので、ケレスのような天体の中には、太古の記録が収められていることになります。
現在、ケレスではNASAの探査機“ドーン”が、
ミッション期間を延長して探査を行っています。
このような観測の積み重ねが、この記録を呼び出すことで、
初期の太陽系の様子を知ることが出来るのかもしれません。
太陽系の誕生だけではありません。
それから数億年後に起こったと言われている、惑星の大移動についても、
小惑星帯の中に、その歴史をひもとく手がかりが眠っているのかもしれませんね。
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