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モバライダー mobarider

水星の火山活動は35億年前に停止していた?

2016年08月14日 | 水星の探査
太陽に最も近い水星は岩石からできている惑星で、
太陽を向いている面はかなり熱くなるのですが、
これまで大きな火山活動は観測されていませんでした。

最新の研究によると、水星では35億年前に最後となる大きな火山活動があり、
その後には静かな惑星になったそうです。
水星のカラーマップ
上部にある黄褐色に着色された領域は、
古代の水星が激しい火山活動を経験した領域を示している。


火山活動

火山活動には爆発的なものと、溢れ出すものと2つがあり、
水星の形成に影響を与えたのは後者の方になります。

内部から溢れ出したマグマが水星の地殻を作り出したのですが、
その性質を調査することで、火山活動が起きた時期を知ることができます。

今回の研究では、クレーターの衝撃から水星の歴史を推定。

NASAの水星探査機“メッセンジャー”が撮影した画像を利用し、
クレーターのサイズと分布を調査しています。

さらに数学モデルと組み合わせることにより、水星表面の年齢も測定。

すると、水星では35億年前から、
大規模な地殻形成が起きていないことが分かるんですねー

そして、このことは水星の冷却とともに、
マグマの通り道が塞がったという理論を裏付けることになります。

これまで水星に探査機が着陸したことはありません。

もし今後、水星に着陸機や探査車が派遣されることになれば、
もっと正確なデータが取れるかもしれませんね。


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