間接的な証拠から中心に連星が存在していると考えられていた惑星状星雲に、連星が見つかりました。
この連星系の公転周期はわずか3時間強で、惑星状星雲の中心に存在するものとしては最短の部類に入るもの。
ただ、接触しそうなほど接近しているので区別することが難しかったんですねー
連星だと分かったのは、片方の星がもう一方の星の手前を通過する時の明るさの変化からでした。
数千年以内には、物質の流れ込みによって新星爆発を起こり、連星系の明るさは一時的に100万倍にもなるそうです。
中心に連星を持つ惑星状星雲
太陽のような比較的軽い恒星は、一生の最後の段階に外装を放出して、ガスやチリからなるシェル構造を形成します。
こうしたシェル構造が、恒星からの紫外線で照らされて輝くのが“惑星状星雲”と呼ばれる天体です。
惑星状星雲の複雑な構造の形成には、多くの場合で伴星が重要な役割を果たしていることがあります。
その一例になるのが、おおいぬ座の方向約1万4000光年彼方にある惑星状星雲“M3-1”。
“M3-1”には、連星の相互作用による典型的な特徴になる、明るいジェットとフィラメントが見られるんですねー
このことから、“M3-1”の中心星に連星が存在していることは間違いないと考えられてきました。
今後数千年のうちに新星爆発が起こるかもしれない
今回の研究では、スペイン・カナリア天体物理研究所のチームは、ヨーロッパ南天天文台の複数の望遠鏡を使って“M3-1”を数年間観測しています。
そして、観測から確認できたのが、惑星状星雲の中心には連星系があること。
ただ、“M3-1”の連星はお互い非常に近づいているので区別することができず…
連星だと分かったのは、片方の星がもう一方の星の手前を通過する時に変化する明るさからでした。
この連星系の公転周期は、わずか3時間強。
惑星状星雲の中心に存在するものとしては最短の部類に入るそうです。
さらに分かったことは、この連星が白色矮星と軽い主系列星のペアだということ。
この組み合わせでは、主系列星から白色矮星へと物質が流れ込むことで“新星爆発”が起こる可能性があるんですねー
流れ込んだ物質の量が臨界に達すると激しい熱核爆発が起こり、連星系の明るさは一時的に100万倍にもなるはずです。
観測で得られた十分なデータから、連星について質量や温度、半径といった特徴が分かってきました。
互いの星は接触しそうなほど接近しているので、今後数千年のうちに新星爆発が起こるかもしれません。
でも、このことを現在の理論で説明するのは困難なようです。
それは、惑星状星雲ができる頃には、連星はお互いに非常に離れてしまい、新星爆発に至る相互作用が起こるほどに再び近づく頃には、周囲の星雲はとっくに雲散していると考えられるからです。
2007年に発見された、こぎつね座の新星は惑星状星雲の中で発生しました。
ひょっとすると、こぎつね座の不思議な現象の数千年前の姿が“M3-1”なのかもしれません。
研究チームでは、新星や超新星の起源や物理的プロセスの理解に役立てるため、今後も“M3-1”や似たような天体の研究をさらに進めるそうですよ。
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ただ、接触しそうなほど接近しているので区別することが難しかったんですねー
連星だと分かったのは、片方の星がもう一方の星の手前を通過する時の明るさの変化からでした。
数千年以内には、物質の流れ込みによって新星爆発を起こり、連星系の明るさは一時的に100万倍にもなるそうです。
中心に連星を持つ惑星状星雲
太陽のような比較的軽い恒星は、一生の最後の段階に外装を放出して、ガスやチリからなるシェル構造を形成します。
こうしたシェル構造が、恒星からの紫外線で照らされて輝くのが“惑星状星雲”と呼ばれる天体です。
惑星状星雲の複雑な構造の形成には、多くの場合で伴星が重要な役割を果たしていることがあります。
その一例になるのが、おおいぬ座の方向約1万4000光年彼方にある惑星状星雲“M3-1”。
“M3-1”には、連星の相互作用による典型的な特徴になる、明るいジェットとフィラメントが見られるんですねー
このことから、“M3-1”の中心星に連星が存在していることは間違いないと考えられてきました。
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた惑星状星雲“M3-1” |
今後数千年のうちに新星爆発が起こるかもしれない
今回の研究では、スペイン・カナリア天体物理研究所のチームは、ヨーロッパ南天天文台の複数の望遠鏡を使って“M3-1”を数年間観測しています。
そして、観測から確認できたのが、惑星状星雲の中心には連星系があること。
ただ、“M3-1”の連星はお互い非常に近づいているので区別することができず…
連星だと分かったのは、片方の星がもう一方の星の手前を通過する時に変化する明るさからでした。
この連星系の公転周期は、わずか3時間強。
惑星状星雲の中心に存在するものとしては最短の部類に入るそうです。
さらに分かったことは、この連星が白色矮星と軽い主系列星のペアだということ。
この組み合わせでは、主系列星から白色矮星へと物質が流れ込むことで“新星爆発”が起こる可能性があるんですねー
流れ込んだ物質の量が臨界に達すると激しい熱核爆発が起こり、連星系の明るさは一時的に100万倍にもなるはずです。
観測で得られた十分なデータから、連星について質量や温度、半径といった特徴が分かってきました。
互いの星は接触しそうなほど接近しているので、今後数千年のうちに新星爆発が起こるかもしれません。
でも、このことを現在の理論で説明するのは困難なようです。
それは、惑星状星雲ができる頃には、連星はお互いに非常に離れてしまい、新星爆発に至る相互作用が起こるほどに再び近づく頃には、周囲の星雲はとっくに雲散していると考えられるからです。
2007年に発見された、こぎつね座の新星は惑星状星雲の中で発生しました。
ひょっとすると、こぎつね座の不思議な現象の数千年前の姿が“M3-1”なのかもしれません。
研究チームでは、新星や超新星の起源や物理的プロセスの理解に役立てるため、今後も“M3-1”や似たような天体の研究をさらに進めるそうですよ。
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