
東京電力の福島第一原子力発電所の事故で、地震が発生した先月11日、政府に専門的な助言を行う原子力安全委員会は専門の調査委員40人に対し、携帯電話のメールで招集したものの、交通機関が止まっていたことなどからほとんど集まらなかったことが分かりました。
これは、27日に開かれた衆議院の決算行政監視委員会で原子力安全委員会の班目春樹委員長が初めて明らかにしたものです。それによりますと、先月11日の地震と津波によって福島第一原発の1号機と2号機で冷却のための電源がすべて使えなくなったという通報を受けて、原子力安全委員会の緊急事態応急対策調査委員40人に対して、携帯電話のメールで招集したということです。しかし、ほとんどの委員は連絡がつかず、連絡がついた委員も交通機関が止まっていたことから、内閣府にある原子力安全委員会に当日集まることができたのは歩いてきた数人だけだったということです。また、国の防災基本計画では、災害時にはこうした調査委員らを現地に派遣することになっていますが、地震の直後には事務局の職員を1人派遣しただけで、実際に派遣したのは、1か月余りたった今月17日でした。こうした一連の対応について、班目委員長は27日、「派遣が大変遅くなってしまった。失敗だったと思い反省している」と述べ、事故の情報収集や判断の態勢に問題があったことを認めました。地震発生当日に原子力安全委員会の委員が参集したかどうかについて、これまで委員会の事務局は「明らかにすることはできない」と取材に応じていませんでした。

・・・・・こんな役立たずの審議会のどこが「専門集団」なのか。つぎ込まれている8億4000万円(10年度予算)のカネは明らかにムダだし、年間1500万円以上の報酬を得ながら「どのような形で処理できるか知識を持ち合わせていない」なんてサジを投げた班目委員長も論外。委員は頭を丸めて福島原発に向かうべきだ。・・・・・



■ 東京電力の清水正孝社長が、福島第1原子力発電所が深刻な状況に陥った3月11日夜、出張先から東京に戻るため航空自衛隊輸送機で離陸した後、政府の判断でUターンさせられた問題で、枝野幸男官房長官と北沢俊美防衛相は26日の記者会見で「清水氏は陸路で帰京できたはずだ」として、政府の対応に問題がなかったとの考えを強調した。実際には、東日本大震災直後に東海道新幹線は運行停止し、東名高速など主要道路も通行止めや渋滞で利用できなかった。何でも東電に責任転嫁する政権の体質がまた浮き彫りとなった。
仕分け作業で大きな功績を残したかのように自負している赤ん坊長官だが、なぜこんな役立たずの原子力安全委員会を廃止にしなかったのだろうか


「根本からわが国をもう一度作ろう」櫻井よしこ氏、大震災復興支援講演会
わが国を襲った未曽有の大地震、大津波、原発事故という人類が初めて直面する国難の時期に、日本国民として生きていることは、それ自体が宿命だ。だが、間違った方(菅直人首相)が、自分がこの国の再生を果たすことが「宿命だ」といい始めた。間違った方にいわれると困る。
日本全体が影響を受け、日本はこのまま沈むのではないかと思うような現象はそこここに見られる。だが一番はっきり見えてきたものは日本人の姿だ。その姿はこのうえなく立派な姿だ。いつもは反日世論が吹き上がる中国でさえも「日本人は立派だ」といった。
私は被災者をみたとき、胸を打たれ、感動の涙を流した。絶望してもおかしくない中で、わが国の国民は沈着冷静で、思いやる心を忘れず、美しい助け合いの姿をみせてくれた。
自衛隊は戦後の歴史の中でどのような存在だったか。必ずしも感謝されなかった。むしろのけ者にされ、白い目でみられた時期がずっと続いてきた。
自衛隊の人たちは誠実に任務を果たしてくれている。にもかかわらず、自衛隊は「暴力装置」などといった東大を出た日本一頭の良い愚か者(仙谷由人官房副長官)がいるのではないか、この日本に。菅首相は「感謝する」といったが、足りない。誇りに思って、彼らに栄誉を与えなければならない。
国家とはどう繁栄していくか。経済活動で豊かになる。日本の原発技術はすばらしいものだ。原発事故は技術の失敗というよりも、東電、菅直人民主党政権による人災だ。
菅さんは一命をなげうってやるといった。けれども人間は自分の実像を見る目を持っていないと、ピエロになってしまう。自分がどこまでの器かを見ることが本当に大切だ。だが、その任にはあらずというのが、世論調査にも統一地方選の結果にも出ている。
戦後の日本の姿が菅さんの中に凝縮されている。国家なき国家だ。日本は戦後、国家でなかった。国家とは、国土と国民を自力で守ることができ、国家としての生き残りを自力で担保できることだ。
私たちはこの復興を願うときに考えないといけない。根本からわが国をもう一度作ろう。それは憲法改正、教育改革であろう。日本人の価値観を取り戻すことだ。いろんなところに手をつけなければ真の復興はあり得ない 。大震災復興支援「正論」講演会で講演から