電車に乗った。
吊り広告にJR東海の「そうだ 京都、行こう」のポスターがあった。
きれいな紅葉の中に、少し小ぶりなお堂が溶け込むように佇んでいた。京都に、こんな綺麗なところがあっただろうか?と電車に揺られながらじっと見た。ポスターの中の小さな文字を読んだ。
大原三千院の往生極楽院であった。
このお寺は私の大好きなお寺の一つである。学生時代からもう何度も行っているのにもかかわらず、何処か分からなかった。
3月から新緑の頃、庭に下りてお堂を見ることは過去にあった。でも紅葉のポスターを見たその時は分からなかった。
秋の京都は観光で行ったことがない。仕事で、ロマンス小杉や京都西川へは行くことはあってもだ。
この寺が好きな理由は、中でも、来迎阿弥陀三尊像の脇侍の両観音のお姿(姿勢)が好きである。ほんの今来迎され着いたところを表現されたものだそうだ。人はこの世である程度の成功を得ると、来世もまた、幸せに暮らしたいと思うのであろうか、平安中後期には、貴族の間で、阿弥陀信仰が盛んとなり、阿弥陀三尊が多く作られたように思われる。
時代の変遷とともに「金持ち宗教」にもなり、「貧乏人宗教」にもなるのも面白い。
仏教の話はさておいて、秋の紅葉の頃はふとん屋の忙しい時だ。ゆっくり京都奈良へ行くことはできない。
私も来年「還暦」である。10年後も仕事に追われている人生を歩んでいるかも知れない。でも、いつかゆっくりと、紅葉の京都でのんびりしたいものだ。
学生時代のように、好きな仏さまの前で、30分1時間と対峙(少し大袈裟な言いかたかな)したいものですね。
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