普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

医療問題解決のために

2007-01-30 22:05:35 | 日々雑感

<<病名が判らぬため50もの病院をまわった人>>
二三日前あるテレビをぼんやり見ていたら「~を告発する」とか言う番組の中で、病院の問題を取り上げていた。
それによると女優の奈美悦子さんが「掌蹠膿疱症」とか言う非常に稀な病気で、50もの病院を廻ったが判らず、結局彼女自身がインターネットで調べた結果病名を発見し、その紹介する病院に行ってようやく完治したそうだ。

<<機械の修理と人の治療の似た所>>
私は半世紀の間産業機械の整備に携わっていた。
それは、機械の異常を診断し、それを修理する仕事で、人の体や精神を診断し、直す医者の仕事と良く似たところがあるので、かねてから医療の問題には関心があり、思わず引き込まれて見てしまった。

彼女の話しによると、病院を廻っている間に、色々のタイプの医者に逢ったそうで、病名が判らないと言うのはまだましで、鬱病と言われて憤慨したこともあったそうだ。

もと機械保全をやっていた者としてこれを聞いて気がついたことがある。

<<良い医師選択の必要性>>
1.機械の異常診断はを私共技術者の仕事であるが、それ以後の仕事の成果は、修理工の腕によって大きく異なること。
幸い私たちは彼らとの永年の付き合いで彼らの技術の程度や気性を知っているので何とか大過なく処理できてきた。

しかし、病気の場合は、素人である患者は、世界的に有名な名医から、自分の判らぬ症状の人を鬱病で片づける医師など、ピンからキリまである医師にその診断と医療を頼るしかない。
それで、医者の選択で以後の成果は決まってしまう。

私は盲腸から白内障の手術まで、過去4回手術を受けたが、一般的な病気だったことと、私の経験が生んだ考えで、全て地域の有名な医者に執刀して貰ったお蔭で、今までなんとか生き長らえている。

然し、多くの人の中には、単に家から近いからとか、昔からのかかりつけとかで、大きな病気でも治療を断る事が出来ず、そのまま治療をうけ失敗したこと話しを時々聞く。

<<病気の原因や病名の特定>>
2.私が関係したの機械保全の最近の問題は、日本製の機械が優秀な為と、運転技術の向上で、故障の頻度が大幅に減ってきて、若い人が異常現象に触れる機会がなく、稀に起こる故障に対応出来なくなって来ていることだ。
その対策として考えられたのが、「エキスパート」と言う機械診断ソフトだ。(同名の旅行関係ソフトとは別のもの。)

これは簡単に言えば、機械に起こる異常現象を集積し、それを統計的に取り上げて、故障の原因を推定するものだ。

技術者はは、異常が起きた時、パソコンの指示に従って、機械自身のデータや、異常現象を入力すれば、可能性のある故障原因を列挙してくれるものだ。
技術者はそれで大体と見当をつけてさらに調べて故障原因を突き止めて行く事が出来る。

奈美さんの場合、多分インターネット上の、データの検索が出来ると言う原始的な資料から適合する異常症状をを一つずつ非常な努力で調べ上げたのだろう。

もし、「エキスパート」のようなシステムがあれば、彼女でも数分、またはかかっても数時間で、考えられる病名やそれ専門の医師を探し出すことが出来ただろう。
医者なら尚更のことより素早くより的確な診断が出来るはずだ。
彼女が憤慨した医者でさえ、鬱病と思うが他にこれことの問題が考えられる位の返事が出来た筈だ。

機械の場合は機械の数は多いが、個々の機械で考えられる要因はいくら多くても数百件からせいぜい数千件内に限られるだろう。

人間の体の場合は、非常な精密機械のようなもので、且つそれに加えて心理的な要因も加わるので、もっともっと複雑で多くの要因があるだろうが、対象は当然人間に限られている。
(そう言えば女性を産む機械と言って、物議を醸している大臣もいた。)

進んだ医学界では、このようなシステムはもう存在している筈だと思うが、彼女が何カ所かの大学病院を含んで、50もの病院を廻っても判らなかったことから見ればなかったのかも知れない。
もしくは彼女を見た医者がそれを持っていなかったか、それを使う努力をしなかったからだろう。

仮にまだないとすれば、彼女が言わば非常な原始的なデータ・ベースでも、病名を見つけることが出来たということは、これらをパソコンの力を借りて発見出来るシステムがあっても良いと言う証明になると思う。

<<提案>>
そこで提案と言うかお願いです。

1.全国的な良い医者のデータ・ベースを作る

すでに、この種の本もあり、インターネット上でも、種々の情報が流れていると思うが、Linux や2チャンネルのように、医学界にも大きな影響を及ぼすような、 誰でも参加出来る、全国的な統一した且つ継続的なベースのデータの情報の集積と分析が欲しい。
何故なら、良い医者を探すのが、患者が自分の為に出来る唯一の仕事だからだ。

2.異常症状診断システムを作る。

工業界で使われている「エキスパート」のような、異常症状や患者固有のデータの入力により、病気の原因の特定や、病名発見、処理方法の指示が出来るシステムの開発と、その基礎となる継続的なデータ・ベースの集積とメンテナンスをして貰いたい。 
そして医師用及び一般用の両方のシステムが欲しい。

私などが出来るのはこの程度の思いつき迄です。
どうぞ、どなたか、能力と意欲のある方が考えて頂けませんか。
特に2.についてもしなければ医学界で検討願えませんか。
良く新聞を騒がす誤診防止にも役立つと思いますが。
もし既に有れば、その精度の向上と、掛かりつけの医師レベルまで配布と、一般用の簡単なものを作って貰えませんか。

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