普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

TPP雑感・米国の弱点を突けほか

2011-11-19 15:54:32 | 経済・財政
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・自民党の前国会対策委員長の逢沢一郎さんのツイッター
TPPはいろいろ詰めていくと、事実上新しい日米構造協議じゃないかと思う。メリット、デメリットを真剣に検証すること。米国に対してしっかり注文つける必要あり。米国も必死。日本はもっと必死じゃないと
 私なりに正確に解釈すると必死なのは大統領改選を前にしてのオバマさん。
・何しろ景気回復を訴え大金を投じたのに失業率9%
・支持基盤である若者や労組の収入格差に反対してのデモ。
 その格差発生は大資本や国の政府の手に終えなくなった投機資金の横暴によることをを痛感しているのはオバマさん。
 実際にリーマンショック後はオバマさんは投機資金の規制を考えていたと言う報道があるが現実は現状維持で、相変わらず金融緩和を続けて投機資金に資金を提供している。
・それにしても選挙を前にしては大資本の要求を呑んであらゆる方面の自由化をTPPに盛り込まざるを得なかった。 (中東紛争、自爆テロの根源は米国のイスセエルとアラブ諸国に対するダブルスタシダードのへの反発、それでも選挙のためにはユダヤ人の要望も聞かねばならないと同じ理由)
・TPPによる日本の公的な健康制度が破壊されると言うが、米国でも日本に似た保険制度を目指し失敗したのはオバマさん。
・TPPが成立すれば米国の企業のアジア進出が進み今以上の産業の空洞化が進む。
・労働者の自由化の弊害が言うが、米国とメキシコの間で自由貿易協定NAFTAが結ばれたことで、アメリカ国内では50万人もの人が失業した。 http://bit.ly/mXYUCP 
 TPPにメキシコが入れば、今以上のメキシコ人が米国に流入するが、空洞化で受け入れ先がなくなり更に失業率が上昇し、社会不安が大きくなる。
 野田さんは公的医療保険の堅持を言っていましたし、私はもしTPP交渉に入るのなら、投機基金の規制の必要性を主張し、米国の大企業ばかり優位のやり方には前から反対してきました。
 逢沢さんの言うようにオバマさんが必死になっているとすれば、オバマさんにそれだけの弱みがあるからだと思います。
 野田総理が(詰まり外国から言えば日本が)がTPPへ向けて舵を切った以上、米国から言われるばかりでなく、日本の利益のためにオバマさんの弱み、実は米国の弱みを突かない手はないと思いますが。
・NHKスペシャル「徹底討論TPP どうなる日本」
 昨日の上記番組で「ミスター円」と言われていた青山学院大学教授の榊原英資の発言です。
・今回のTPP交渉は難しい交渉になる。
 今までの米国との交渉では2割しか日本が勝ち取っていないので、タフネゴシエイターと国内のバックアップ体制が必要。
 それにはオールジャパン、その前に先ず民主党内の意見の一致が必要。
 それに対してTPP担当の古川元久国家戦略担当大臣が、彼流の落ち着いた態度で、政府は全省挙げての交渉団をつくること、外務副大臣の山口壯さんが今日出場の大先輩の意見を充分に反映したいとそつのない返事をしていました。
 この発言を聞きながら私は民主党が野党時代に、同党の若手の政治家がテレビの討論番組で、比較的にまともな意見を出しているので、これなら与党の自民党となんとか上手く纏まるだろうと思ったのに、党に帰ると党の意見が丸反対近くに成り何度も失望をしたことを思い出していました。
 古川さんや山口さんがまともなことを言えば言うほど昔のことを思いだすのですが。
 野田さんは党内融和の為でしょうか、自民党に近い右から社民党や日教組までの人達を集めて組閣しました。
 TPP担当の大臣の話しをきいてもそれが党内に帰ると180度近くの変更があるかも知れません。
 私がTPP参加の是非は判らないが、一旦方向を決めた以上は、オールジャパンでことに当たるべきだと書いてきましたが、私の判らない理由の一つが政権党の民主党が厳しい交渉に耐え得るかにもありました。
 私は前に何回か書いたように、与野党、政学官から選りすぐった強力なネゴシエイターの選定と、オールジャパンによる交渉団の支援がTPP交渉では欠かせないと思うのですが、果たしてどうなるでしょうか。

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4 コメント

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no way (noga)
2011-11-19 19:54:38
永遠に待ちの政治では、迅速な対応はできない。どこまでも停滞気味である。元来のんきな性格のためか、自分自身は無為無策でありながら、棚から牡丹餅の落ちてくるのを熱心に期待している。

現実の内容は、「世の中は、、、、、」の内容であり、理想の内容は、「あるべき姿」の内容である。これは非現実である。
日本語には時制がなく、日本人は現実 (現在) と非現実 (過去・未来) の世界を独立させて並行して言い表すことが難しい。
非現実 (理想) に向かうための現実対応策が語れない。
現実から理想へと一足飛びに内容が飛ぶ。言霊の効果のようなものか。その過程が明確にされない。

時制を考慮することなく自分の思った内容を述べようとすると、現実肯定主義派と空理空論 (曲学阿世) 派のどちらかに分かれることになる。
これでは政治音痴は止まらない。
両者は話が合わない状態に陥り、議論ができない。そこで、悪い意味での数合わせで、民主的に、物事を決するしかないことを日本人は心得ている。
だから、多数がとにかく足並みをそろえる大連立の構想には意味があると考えられているのであろう。

守旧派の世界は理想的ではないが、過不足なく成り立っている。革新派の世界は穴だらけで成り立たないことが多い。
安心と不信の背比べである。だから、政治家は静観が多く、意思決定には手間を取る。
静観には現在時制を働かせるだけで十分であるが、意思決定に至るには意思(未来時制の内容)の制作が必要になる。
意思の制作に未来時制が必要であるということは、自分が意思を作って示すことも他人から意思を受け取ることも難しいということになる。
つまり、社会全体が意思疎通を欠いた状態のままでとどまっているということである。
それで、勝手な解釈に近い以心伝心が貴重なものと考えられている。

時代に取り残されるのではないかという憂いが常に社会に漂っている。
英米人の政治哲学に基づいて次々と繰り出されてくる条約締結の提案には、ただたじろぐばかりである。
自分たちには、哲学がない。理想もなければ、それに向かって踏み出す力もない。
筋道を明らかにされることのない指導者からの励みの要請に民は閉塞感を持っている。玉砕戦法のようなものか。
だから、我々は耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ必要に迫られることになる。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812
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頭が固いお人だ (やはり年か)
2011-11-19 22:26:48
>私がTPP参加の是非は判らないが、一旦方向を決めた以上は、オールジャパンでことに当たるべきだと書いてきましたが、私の判らない理由の一つが政権党の民主党が厳しい交渉に耐え得るかにもありました。

何度でも言う。
方向は決まっていない。
なぜ断定するのか?
分からないと言いつつオールジャパン何ぞと何度もいう、要するに知らないけど反対ではないという、賛成”したい”ということか。
野田総理のような玉虫色であることよ。

オールジャパンなど絶対にありえない。
しいて言えばオールジャパンでTPPを潰すべきである。


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Unknown (あき)
2011-11-20 13:42:51
 アメリカ相手の交渉なら、オールジャパンより、国論分裂の方がよいでしょう。前例があります。
 ベトナム戦争への参戦を打診してきたときがあります。社会党などの激しい反対を材料にして「とても参加できません」とやった。社会党など左翼勢力もずいぶん、国益に貢献しています。ベトナム戦争に参加していたら、外国人を殺したことがない自衛隊の名誉はぼろぼろ。現在のベトナムとの友好関係もできなかったでしょう。
 TPPとかも「反対が強くて、どうもなりません」で通せばよいでしょう。一応、アメリカも建前、民主国家ですから、国会で批准できずなら納得するでしょう。
 アメリカは自由主義病という病に侵されているのだから、伝染しないように離れている方がよい。もっとも、わが国も小泉総理のときに伝染病がうつって、財界には自由主義病の患者ばかり。
 自由貿易をしても、一円も経済成長はしません。
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Unknown (誠に残念ながら)
2011-11-20 22:22:59
TPP賛成(私は基本賛成。はっきりいって投資なんかを生業としているとTPPはメリットだらけ
ですので・・・米国ルールが浸透すればするほど儲かります)はまあ、わたしら投資家が言うなら解ります。
ただ、ブログ主様は日本株式会社化を常主張され、また小泉政権は事あるごとに批判されて来たはずです。

TPPに肯定的であるならば、このあたりの矛盾は正すべきです。

中立≠無責任です。
そこを誤ってはなりません。
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