普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小切手外交復活か?鳩山政権

2009-11-11 15:12:13 | 鳩山内閣

 鳩山政権の新たな支援策としての、アフガンには今後5年間で50億ドル、パキスタンには2年間で10億ドルを拠出案についてまた問題になっている様です。
 読売の社説はアフガン支援策 「小切手外交」に戻るのか
と書き、産経もアフガン支援 湾岸の教訓を忘れたのか と批判しています。
 そして朝日新聞でさえ総額優先、具体策固まらず アフガン支援に50億ドル
と批判的な解説記事を出しています。

 私はこれらの報道を見て私の中東の紛争や戦争から学んだもののエントリーの自衛隊派遣問題を書いたことを思い出しました。
 当時は自衛隊を派遣するより民間からの人員を派遣すべきだと言う議論が国会内外で起こっていました。
 民主党もそのような公約をしていましたが、政権獲得後はアフガンの厳しい情勢もあるでしょうがそんな公約について、党内や政権からも活発な議論は殆ど聞こえて来ません。
 現実は上記の報道や社説によれば、アフガンの民生支援にはJICAを中心に百数十人の専門家を含む文民が派遣されていたが、今年8月以降はテロの頻発で最悪の治安状態となり、現在は8~9割がアフガン国外に退避している。
そうです。
 
読売は(鳩山政権は)人的支援策も民生分野に限り、JICAによる現地での農業指導の拡充を検討しているという。だが、現地の治安情勢を考えれば、(自衛隊の援護なしでは)大幅な人員増は困難だ。と指摘しています。
 一方では、韓国は、米韓同盟強化の観点から、中止していた地方支援チーム(PRT)への警護要員の再派兵を決めたそうです。

・日本の安全保障とアフガン支援
 私は上記のブログで自衛隊派遣問題について次のように書きました。
  日本は日米同盟のもとで、日本が外国の攻撃に逢った時、米国が助けてくれることになっています。
 その時、米国の軍隊は自国の兵士に被害を出来るだけ出さないような作戦を用いるでしょうが、イラクや、アフガニスタンでも見るように、一人も血を流さないで戦争が出来る訳はありません。
 つまり日本のために米国民が血を流してくれるのです
 自衛隊の派遣はいくらかの危険を伴います。
 然し、政府が一次湾岸戦争の際の批判を避けるために、眼に見える形で、米国に協力すると決断した以上、自衛隊員から被害者が出る可能性は、当然考えられことです。
 そして、米国民にいざと言う時日本のために血を流して貰う以上、日本もそれだけの覚悟の上の決断だと、誰でも判ることです。
 然し、皆知っているように、このような当然の理由を政府、与党とも、公の場では決して言いません。
 反対者も当然そのことが判っていても、自説を主張するのに不利な発言はしません。
 だからどの場での議論は皆堂々巡りに終わり、結局は
(自衛隊派遣は)小泉さんの決断だけで、決まったようなものです。と書きました。
 イラクの場合の自衛隊派遣に就いては、米国の言う戦争の大義に胡散臭いことも反対の理由にありましたが、今回の米国主導のアフガン紛争はそれもなく多くの国が参戦しています。
 然し鳩山政権は日米同盟の強化より、自衛隊派遣を反対する社民党との連立体制維持を優先して安全な海上給油さえ止めて仕舞うようです。
 そして民間人の保護のために情勢悪化のアフガンへの現地派遣は最小限に留める(ことによると最大限は現状維持?)ことになるでしょう。
 日本には憲法問題もありますが、兵士の命の危険を冒して軍隊を派遣した韓国と、海上給油さえ止める日本とどちらが安全保障の面からどちらか真剣に考えているか明らかと思います。
 このようなやり方で鳩山さんの言う米国と対等の立場にたった日米同盟などなど維持できると思っているのでしょうか。

・世界から無視された小切手外交からの脱却
 読売、産経が鳩山政権を、小切手外交の再現と非難する最大の理由は、イラクがクウェートに侵攻した湾岸戦争のとき、兵士の命を賭けて(少なくとも表向きは)イラクの為に例え少数でも、軍隊を派遣する国への貢献度と、130億ドルと言う多額の金を出しても、金だけで済ませた日本の貢献度の評価はケタ違いに前者の方が大きことは分かりきっていました。
 然し事実は世界から日本の貢献度は殆ど無視されたのに官民とも愕然としました。
 
読売・産経の主張はこの反省に基づいているのだと思います。
 私はやはり何らかの形で現地に自衛隊と民間人がタグを組んだ(現地の実情に即した)出来るだけ大きな民政支援のプロゼクトを立ち上げ成功させて、現地の評価を高めることが、日本の国際的な地位をたかめるのは勿論、アフガン問題で苦境に立っているオバマ政権を支えてやる(端的に言えば貸しをつくる)ことになり、ひいては日本安全保障体制の強化に繋がることになると思うのですが。
 そしてそれも出来なければもう一度もとに戻って海上給油くらいは続けるべきと思うのですが。

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1 コメント

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世界の見方 (Kanpai)
2009-11-11 23:46:44
情報統制化にある在京メディアでは決して流されることのない青山繁晴氏の外国人参政権と外国人住民基本法をめぐる国内外の動き解説動画です。

世界はこう動いています。
http://www.youtube.com/watch?v=mz4Qr3FFq5I&feature=player_embedded

http://www.youtube.com/watch?v=fvfAxh642d4&feature=player_embedded#

http://www.youtube.com/watch?v=1Q3m7i7ib9c&feature=player_embedded

東京マスメディアでは放映されていません。

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