昨日の朝のテレ朝の「スーパーモーニング」で普天間基地の移転問題に関して、長島昭久防衛政務官と自民党政調会長の石破茂さんの間でバトルがありました。
当然、野党側の石破さんが与党の長島さんを攻撃するのが普通ですが、事実は番組のレギュラーの鳥越俊太郎さんと長島、石破連合軍の対決の場?と思われる不思議な展開になりました。
何しろ今朝の報道の普天間移設の沖合修正「真剣に検討」長島防衛政務官のように鳩山さんの沖縄県民の民意尊重、年内解決に拘らず慎重に対応の発言と違って、長島さんはどちらかと言うと自民党寄りの考えを持っている一方、テレ朝でも特に民主党寄りの報道が目立つ「スーパーモーニング」のコメントをリードしてきた鳥越さんが参戦してきたからです。
議論は鳥越さんの民主党の政策を主張する鳥越さん、同党を攻撃する石破さん、二人の間に立って、民主党の政策を擁護したり、時には石破さんの主張を補完したりする長島さんという奇妙な対決の場になりました。
なお民主党支持発言で一躍有名になったコメンテーターの吉永みち子さんは(神妙に)無言のまま、キャスターの赤江珠緒さんも(当然のように)彼女に発言を求めることもありませんでした。
以下鳥越さんの主張です。
・民主党の公約だから実効すべきだ
民主党の公約は正式には、 米軍再編や在日米軍基地のあり方について見直しの方向で臨むとあるようにどのような方向になっても良いように巧く逃げています。
問題は選挙中の民主党員の県外移設の演説、鳩山さんが民意・民意と言って沖縄県民をその気にさせて問題をややこしくしたことと、オバマさんとの合意以後の鳩山発言の振れ、政権維持のために主張が全く違う社民党と連立を組んだことにあります。
鳥越さんは何故鳩山発言の振れ、日米合意を無視したと思われかねない鳩山発言について批判しないのでしょう。
・自民党が普天間基地問題で10年もかかったのだから、民主党が政権を取ってから少々問題が解決しなくても慎重にことを進めるべきだ
普通で考えれば、今まで10年もかかったのだから、決まった以上は早く実行するのが普通と思うのですが。
鳩山さんの県外や国外移転発言を実行するには、米軍との合意、県外としても移転先の県の選定、移転する地域の住民の合意を得るなど何年かかるか判りません。
その間の普天間基地周辺住民の安全問題はどうなるのでしょう。
これは鳩山さんの「あんたに言われたくない」発言のように、自分の出来ない事を人の所為にする言い方と同じです。
政治家でもない鳥越さんは自分の主張の問題点の「普天間地域の安全問題の早期解決の遅れ」に就いて何故触れないのでしょう。
・民主党は対等な日米関係を築くと約束したのだから、日米間で基本的な防衛戦略を決めるのが先決だ
対等の日米関係を築くなど、米国側から言えば、日本は事実上の軍事保護国であり、出来ない相談です。
米国と対等であるためには、日本が独自で自国を護れる軍事力を持つか、それでなければ経済的に米国を保護するまで行かずとも、日本が無くては米国が立って行かないくらいの経済力を持つしかないと思います。
詰まりきっても切れない相互依存の関係です。
然し、中国の台頭で米国の姿勢が微妙に変化しているいま日本の立場はどうなるでしょう。
私は今の平和憲法下で且つ今の経済情勢では、安部さんの言う「主張する日本」位がせいぜいのところで、現実的な選択だと思うのですが。
仮に日米が対等な立場にあるとして、日米間で防衛戦略を立て、普天間基地問題を含んで実行に移すまでは何年かかるでしょう。
それまでの普天間基地周辺の住民の安全問題をどうするのでしょう。
鳥越さんは現在の憲法の下の日本が米国と名実とも本当の対等の関係を築けると思っていりのでしょう。
私は「鳩山の普天間基地問題の発言でびっくりした」と言う長島さんのような真面目で、良く勉強している現実的な人達の意見がもっと民主党の政策に反映できればと思うのですが。
民主党が野党時代から、テレビなどでまともな発言をする若手議員に僅かな期待を抱いても、党に帰ればそれが党利党略で運営で裏切られ経験を何度もしたことがありますが、政権を取っても依然としてその体質は変わっていないようですが、なんとかならないのですかねえ。
それと若い民主党政権をしばらく温かく見ようというマスコミの気持ちも判りますが、今後の日本の行方に大きな影響を及ぼす、緊急の安全保障や経済再生問題などに就いては、厳しく批判するのがオピニオン・リーダーを自負するマスコミの役目だと思うのですが。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治ブログランキングへ
長島さんはまじめでよく勉強しているのかもしれませんが、アメリカ側の(軍事)論理のみのお勉強しかなさっていないようなのが残念です。今のアメリカは日本の金がなければアフガン戦争も沖縄駐留もできません。経済面ではすでにアメリカは日本がいないとやっていけない状況にありますよ。
>まともな発言をする若手議員に僅かな
>期待を抱いても、党に帰ればそれが党
>利党略で運営で裏切られ経験を何度も
>したことがありますが、政権を取って
>も依然としてその体質は変わっていな
>いようですが、なんとかならないので
>すかねえ。
同感です。解決策は新党結成かと思います。民主党は独裁の腐臭がプンプンします。日本を破滅に導くようで怖いです。まともな思考のできる人々を結集して新しい党を生むことこそ閉塞感で満たされた日本を救う道だと思います。