「お前がパラダイス」の時は、今まで ジュリーの曲をカヴァーした中では一番許せると思った吉井さん。
その吉井さんの唄う「サムライ」を聴いて私は、いかに「サムライ」が永遠に沢田研二の歌であるのか、ジュリーの歌声が人の心をいかに蕩けさせるのか、と言うことを かえって深く心に刻む事になりました。
ごく簡単ですが・・・
吉井さんは、去年に続き二度目の登場。
司会のリリーさん「吉井さんが来ると安心する」
それって「the Covers」に出演する人の歌が、玉石混淆だからってことですか??
吉井さん
「前に出演したあと評判が良くて、仕事が増えました」(笑)
カヴァーアルバムにほんとは「サムライ」を入れたかった。
歌詞があまりにもドエスすぎるというか、50手前の男が歌う唄なのかと・・ライトな、お前がパラダイスにした。でも体が求めている。是非、今回聞いていただきたい。」
リリーさん「ジュリーの曲で一番好き、カラオケで唄う。二番の歌詞がたまらない。有難うジェニー お前はいい女だった・・・♪ 」
吉井さん「子供心に、寝顔にキスでもしてあげたいけど そしたら1日旅立ちが伸びるだろう・・♪ なんで?と思っていた。それが大人になれば、なるほどね。」
リリーさん「男の色気のある人に歌ってほしい。色気のある人でないと、成立しない。」
吉井さんの「サムライ」の歌い出しを聞いたときは、今までジュリーの歌をカヴァーした人の中では、割とジュリーの声質に近いかも知れない。(間違いなく吉川くんよりも)と、思いました。それほど悪くないのかも・・・でも聞けば聞くほど、その思いは遠く離れてゆく。
本人は、かなりの思い入れを込めて 歌っているのはよくわかる。。かなり、ジュリーの歌い方にも意識をしている。
が「アバヨ~ジェニー」「いけないんだよ~」辺りになると、いけない。
この人が歌詞の語尾を伸ばすと、とたんに品がなくなるような気が・・。 きっちりこの人の持ち味、個性が出て やさぐれた感じ・・・
そう、なにを歌っても気品があるジュリーとは、まずそこから違うのだ。 (決して下品だと言ってるんじゃないのよ)
ジュリーがきちんと丁寧に唄う歌詞には、端正な気品がある。ネットリとからみつきながらも歯切れ良く、潔さを感じさせる。色っぽく艶のある声。まだ30歳そこそこなのに、妖しいような退廃美を漂わせながらも
若く美しいジュリーは、その実 崩れてはいないのだった。
まさにその背中に人生を見せたジュリーのマネなど、誰にもできない。声、色気、美貌、気品、退廃、端正さ、この全てを持ち合わせた
ジュリーだからこその歌「サムライ」であると知った。
吉井さんは、吉井さんなりの「サムライ」を歌ったのだと思う。
私は比べられたお陰で、今夜ジュリーの「サムライ」の素晴らしさを今更だが、改めて思い知りました。
でもきっと視聴者からは絶賛の声があがるんだろうな・・ 悪くはないですけど。ジュリーを知らない若い人に今こそ、ジュリーの歌を聴いていただきたい。
番組自体は面白かった。大場久美子の一生懸命の思いっきり調子っぱずれの歌には、ひっくり返りそうになった~!!(笑) あの皆の憧れの武道館の舞台で、あの歌かぁ とにかく人気。集客さえあれば、どこの舞台に立ってもOK!ってことね~(笑)
そういえば、どの人気投票でも、全然名前が上がらなかった「サムライ」
なんで、こんなにジュリーしか歌えない、ドラマチックな曲をすっかり忘れていたんだろうか・・・