ランニングハイカーのぺーじ(2010.10.09~)

ランニングハイキングの記録

はまっている本158(4)

2022-03-20 17:30:35 | 図書
 また、「新潮日本文学 15 川端康成集」の中に納められている短編小説の読後感想を述べてみます。作品名は「掌の小説」でその中が以下の題名の超短編の小説になっている。題名は「骨拾い」、「弱き器」、「有難う」、「心中」、「雨傘」、「ざくろ」、「かけす」、「笹舟」、「秋の雨」、「不老」です。
 「骨拾い」:川端康成氏の数え年16歳の実話で、当時の氏の様子が生々しく書かれています。感想はというと、そうなんだと思うだけです。
 「弱き器」:骨董店での観音像が壊れる夢をみた話で、さらっと想像して書かれています。
 「有難う」:定期乗合自動車の運転手のあいさつの話でよくわかりません。
 「心中」 :逃げた夫から妻と娘への手紙の話で夫から妙な要求で結果的に夫、妻と娘は死んでしまう、不思議さが気になった。
 「雨傘」 :少年少女の雨傘を巡る物語で、微笑ましく感じました。
 「ざくろ」:ざくろの実についての母と娘の物語です。これもよくわかりません。
 「かけす」:複雑な家族の物語でかけすの親子が物語の前後に絡んでいる。かけすに家族を投影しているように思えました。
 「笹舟」 :障害のある娘が婚約者の弟と笹舟遊びをする話で結末が気の毒に思えました。
 「秋の雨」:かつて入院していた時に知った女の子に会いに行く話です。主人公が川端康成氏かどうかはわからないが、秋の雨が彩りを添えている。
 「不老」 :18歳で自殺した少女が老人になった恋人に会いに来た物語で、不気味さより暖かさを感じました。
 とにかくも川端康成氏の想像力に感服しています。

     
コメント
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