源氏物語の現代語訳を完読した。1年前に「円地文子」訳を読んだが、今回は「大塚ひかり」訳です。
構成としては、現代訳と補足説明として<ひかりナビ>があるのが特徴です。これは単に補足説明だけでなくて訳者の主観も反映されて、とても楽しく読めた。「円地文子」訳に比べて、より現代語に近いものでわかりやすかったです。ただ、各帖においてその先の帖をフライング気味に説明している箇所が多くて全く初めての源氏物語の読者にとっては、ネタバレされて興味をそがれるところがあるのは難点です。
源氏物語を何回も読んでいる私にとって「大塚ひかり」訳は主役だけでなくて脇役にも焦点を当てた説明がされてとても面白く読めた。
「大塚ひかり」訳は、一度源氏物語をダイジェスト版で読んであらすじを頭に入れた上で読むのがお勧めです。