ナンシー・Chang!のおいし~生活

湘南(住まい)&東京(勤務地)で見つけた、あんなこと、こんなこと。

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秋の夕べ@ジャルダン食堂

2007-10-09 23:51:39 | イベント
*2年半ぶりに清水シェフのフレンチを堪能した夜



 サーモン・ホタテ・国産牛・3種のタルタル仕立て
      ガーリックトーストにのせて

            ***

        フォア・グラのポワレ 
         
      紀伊国屋で買ったサラダを添えて

            ***

 スズキの丸ごとパイ包み焼き ソース・ショロン

            ***

 牛テールの赤ワイン煮込み ジャガイモのピューレ添え

            ***

         クレップ・シュゼット

            ***

            カフェ

   (メニューはジャルダン食堂ブログより転載)


去る10/6(土)、ジャルダン食堂にて、オーナー清水浩之シェフが2年半ぶりに料理の腕を振るうというイベント?が開催されました。
鎌倉-大町にて新店舗を再開とはいっても、お料理は愛弟子?加藤大二郎シェフに一任し、自らはもっぱら経営に専念というスタンスなので、こんなチャンスは滅多にありません。
【ジャルダン・ヴェール】時代から氏(が作るお料理)の大ファンだった私的には絶対にハズせないディナーです。
というわけで、ハコを思えば異例とも言うべき高額設定(飲み物別税込8,400円)にひるむことなく即予約。
市外に住む友人を「絶対に後悔させないから!」と口説いていそいそと出かけました。
下書きのまま公開を待っている記事は他にわんさかあるというのに、ぬけがけでUPしちゃいます。
というのも、当日は写真撮影NGだったので(それにしても一身上の都合って何ですか? 清水シェフ)、画像処理に煩わされることなく記事を作成出来るからですが。

いや~、それにしても。
想像以上に素晴らしいディナーでした。
冒頭のメニューを見ておわかりのように、別に奇をてらったような料理はありません。
フランス料理が好きな人なら何度も食べたことのあるお馴染みのものばかり。
でも、ありふれた料理にこそ料理人の力量がはっきりと現れるものだと痛感いたしました。

一皿めのタルタル3種、手で気軽につまめる前菜ですが、もとの形を留めていないにもかかわらず、食材の魅力がダイレクトに伝わります。
フォアグラは火の通り具合が絶妙で、フライパンで料理した(ポアレなんだからそうですよね?)とは思えないくらい繊細な味わいでした。
表面はカリッと香ばしく、中は蕩けるように柔らかい。
シャキシャキの新鮮なお野菜とのコントラストも素晴らしかったですね。
丁寧な仕事ぶりから仕込みにじっくりと時間をかけたことがよく分かります。

実は私、鱸のパイ包み ソース・ショロンって友人と挑戦したことあるんです。
(ちなみにアンチョコは こちら
ポール・ボキューズ氏の得意料理だそうですね。ソース・ショロンはベアルネーズ(エシャロット、スパイス、ハーブなどにワインビネガーと卵黄、澄ましバターを混ぜて作った酸味のあるソース)にトマトをピューレ状にしたものを混ぜて作ります。
別に素人にはムリって料理でもないし、作る過程が楽しいし(特にパイの部)、鱸は一尾が大きいので6人前くらい出来るし、たくさん集まってワイワイやる食卓に花を添えてくれるんです。
それにしても、どうして同じ食材を使って同じレシピで作った料理にこれほど差が出るのでしょうか!? しかも清水シェフはブログで「そんなもの今まで一度も作ったことない」って…。
そりゃ金とって料理を出す人が作るわけだから美味くて当然ですが、まるで別料理。。。一番顕著だったのがソース(これは当たり前か)、それにパイ。食材(=鱸)そのものの味がいいことは言うに及ばず、パイ生地がサクサクふっくらで信じられないくらい美味しかったですよ。

メインの牛テールもなかなかシブい選択です。
しっぽは牛のお肉の部位で「かなり美味い」と言われるところ。
じっくりと煮込まれてトロトロになったお肉が、骨から剥がれずにしっかりくっついているところはヴィジュアル的にも最高(写真が撮れなくて残念!)。
ムースのようになめらかなポテトピューレも、赤ワインソースに良く合っていて、お肉を引き立てていました。

ラストはクレープをオレンジジュースで煮込んで作るクレープシュゼット。
デザートの王様と呼ばれ、フレンチ最高のデザートの1つです。
バニラアイスクリームを添えて。あったか冷たい温度差がたまりません。

Commanderie du Bontemps Graves 
ワインはボンタン騎士団のグラーヴ、ボルドーの白です。柑橘系フルーツに似た香り、リンゴや洋梨を思わせる味わい。スッキリした後味ながら、ボルドーの白独特の力強さも楽しめるフレッシュなワイン。これは魚にも煮込んだお肉にも相性ピッタリの万能選手。

フルコースを1本のワインで通したい時にはオススメです。
※画像は山手の エリゼ光 でいただいた時のもの

ワイン代も含めて1人10,000円ちょい。満足度からすれば安すぎるくらいです。
やっぱり期待は裏切られることはありませんでした。
清水浩之は健在です。
これだけの料理をふるまえたのだから、挨拶が上手くいかなかったくらいどーでもいいじゃないですか。

ぜひぜひ「ヒロユキシミズ 冬のソナタ」もお願いします!
コメント (2)
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