1/24 Sun.
*ローズガーデンを見下ろすスパニッシュスタイルの洋館
すぐ
↓の記事 で紹介した
横浜市イギリス館と同じく、港の見える丘公園内に立つ洋館。山手に西洋館は数あれど、こんなにユニークで美しい館は他にありません。
個人的には元町公園近くの
ベーリックホールと甲乙つけがたいくらい大好きな洋館です。あ、どっちも設計者が同じなのね。
アーティスティックなアイアンワークが美しい門を開けて、いよいよ中に入ってみます。ワシン坂から芝生の庭の中をまっすぐに延びるアプローチ、玄関ポーチには珍しいパーゴラ(藤棚)が設けられ、3つ並んだアーチがこの館のトレードマークとなっています。
白い外壁に瓦屋根、門の近くに植えられたパームツリーがなんとも言えない風情を醸し、まるで南欧のリゾート地の別荘みたい
玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えます。
館内に入ると、真っ先に目を引くのがホールの吹き抜け。
2階部分にはそれを巡る回廊が設けられ、高い天井には豪華なシャンデリア。これぞThe・洋館!ですなぁ
。
2階回廊から見下ろしたホールの様子はこんな感じ。
現在、建物の老朽化のため、2階は見学できないので
財)横浜市緑の協会のサイトから画像を拝借しました。
この館に住人がいた頃は、このホールでホームパーティ?
1996(平成8)年まで実際に住人がいただけあって、館内には往時の暮らしぶりを彷彿とさせるものが随所に残されています。
煉瓦造りの暖炉、陶器製の天使の顔が乗ったアンティーク時計、、、シブすぎる
キッチンです。
一見普通だけど、大きな窓が2つもある素晴らしい厨房ではありませんか!
しかも広っ! おおっ作りつけのオーブンまである~!
調理スペースだけでなく、盛り付けや配膳専用のスペースも確保されているし、収納(引き出しや棚)が多いところも◎!
ここにテーブルと椅子持って来ればダイニングキッチンじゃん、と思う私はしょせん狭い家にしか住んだことのない庶民なんだわ。
シンク右手のスペースには上下に開閉する小窓があって、ダイニングルームにいる人に料理のお皿を手渡しできるようになっていました。
ちなみにこの部分です(上手く写真が撮れず、ちょうど見えないのですが、、、汗)。お花の後ろが小窓です。
しかし、キッチンにコレクション専用の食器棚があるなんて素敵
自分の家にこんなキッチンがあったら、私絶対毎日マジに料理しちゃいます! 外食なんかしないもんね(多分…
)。
ダイニング。
うおお~、ゴージャス!
機能的なキッチンとのギャップがまたいいですね。
ちなみにテーブルと椅子は当時のものではありません。
館内の雰囲気に違和感のないものを上手く選んでいます。
バスルーム。
あこがれの猫足バスタブだ~!
スチームヒーターが付いているのね。
たしかにお湯に浸かる習慣のない外国人は冬寒いかも。
トイレのふたの上に「このトイレは使用できません」の札が乗っていて笑えた。
洗面台のアンティークなランプがイイカンジ
。
鏡には小さな取っ手が付いていて、開閉する作り。
歯ブラシやシェービングクリームなどが収納できるスペースです。
昔の洋画みたい。
床に敷き詰められたモザイクタイルがレトロ。
バスルーム脇には2階への階段が。
ああ、上のお部屋も見てみたいなぁ。
館内の照明は、お花のシェードで統一されています。
ガラスのドアノブ、懐かしい。
有料で利用可のギャラリーや、111番館に関する資料が展示されているスペースもあったのですが、この後ベーリックホールにハシゴするつもりだったので、早々に引き上げてしまったのでした。
次回はゆっくり見て来たいと思います。
ところで、この111番館、見学していると2階建てのような気がしますが、地階があるのです。
港の見える丘公園 の記事でも触れた通り、ワシン坂側(正面)とローズガーデン側では外観の雰囲気がガラリと変わる斬新な作りとなっています。
ちなみにこちらが裏の顔(ローズガーデン側)。
地下室があるというより、3階建てに見えますよね。111番館は、港の見える丘公園の「ローズガーデン」を見下ろすように立っています。
横浜市に譲渡された後、地階スペースはカフェ
えの木てい の支店に。お庭を眺めながらお茶すれば、かつての住人たちと同じ気持ちになれるかも。テラス席はワンコOK(カフェにはガーデンから直接入れます)。
傾斜のある土地を利用した斬新な設計は
ベーリックホール と同じ
J.H.モーガンの手によるもの。
この後、道に迷って1時間もロスしたため、ベーリックホールを見学できなかったのが、この日唯一にして最大の失敗。
ばらが咲いたらリベンジするゾ~!
■山手111番館
□9:30~17:00(7、8月は~18:00)
*喫茶利用は10:00~
□第2水曜(祝日の場合翌日)、年末年始休館
□横浜市中区山手町111
□045-623-2957