今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

ニャーの自叙伝 ~確執編~

2022年07月23日 | ニャー
ニャーです。
前回の「放浪編」から5年半の月日が経って、再びオジンが騒ぎ出した。
そうなんです。そろそろ続編の編集だと。
前回の続きと言えば、オジンの家に来てしばらくの間だ。ニャーにとっては死ぬほどつらい時代でした。でもオジンは、信頼関係が前にも増して強くなった今だからこそ、書いておくべきだと言ってきかないんだニャ。仕方ない、付き合ってやるか。
ニャー作オジン監修の自叙伝partⅡ、確執編(2017~2019)。ちょびっと大作かも。

※オジン注:やたら長いだけです。スミマセン。過去記事や猫日誌で確認しながら足掛け4ヶ月で書き上げました。保護者失格のお恥ずかしい内容ですが、自分にとって忘れてならない大切な記録です。

家に来た初日からくつろぐ

<みうの加入>
オジンとオバンと水入らずの生活
これまでにないほど平和だった
何度も家から出ちゃって路頭に迷ったけど
そのたびにオジンが必死の捜索で見つけてくれた
半年経った5月になると、あの白い猫が加わった
そう、いつも家の周りにいたあの危うい猫だ
みうと名前を変えたその猫はおとなしかったけど
オジンとオバンを惑わしかねない危うさがあった
だから、とにかく平和な生活を守ろうと頑張った
店時代は「先逃げのニャー」と呼ばれるほど
徹底して争いを避ける平和主義者
でもみうに対しては、事あるごとに"おしおき"をした
自分から手を出したのも生まれて初めて
それが何故か、オジンの気に入らなかった
みうはオジンにとって思い入れのある猫だとか
そしてみうにおしおきする度に
オジンがニャーを折檻するようになった
全身の毛を小さく逆立てて怯えるニャー
さらに威圧し手を振り下ろすオジン
オジンはニャーが変わったって言うけど
ニャーは守ろうとしただけ、変わったのはオジンだ
第一次暗黒時代の始まりでした

みうに眼付け

<みうとの雪解け>
その頃から、リードで庭にいるときが心休まる時間となった
もともと「孤高の猫」と言われていたのは
保護者と水入らずの生活を何より大切にしたいから
でもみうの存在やオジンの変身で
家は落ち着けない場所になっていた
秋になると、家裏で家族猫(リン一家)が暮らし始めた
みうの知り合い(ソトチビ)が連れて来たらしい
しかも庭にいるニャーの目の前にも、変なチビ猫が現れた
やがて寒くなると、そのチビ猫(イエチビ)が家に加わった
イエチビは猫懐っこいヤンチャ子猫
くったくなくニャーにもみうにも纏わりついた
年が明けてしばらくすると、イエチビはどこかに旅立っていった
残ったみうは、何故か気にならなくなっていた

イエチビ(右上)とみう(手前)と

<大家族時代へ>
家に平穏が戻ったのも束の間
2月になると家裏の家族猫3匹が加わり
3月になると店からちび太が加わり
7月には家裏でシロキと争っていたハリーが加わり
あれよあれよという間に7匹の大所帯になった
オジンは、ニャーが嫌がることを知っていた
でも気遣いは最初だけ、新加入は止まらなかった
ニャーも必死だ
とにかくわが家の平穏を守ろうと頑張った
何かと牙を剥いてくるリンとクウ、大声でやたら目立つハリー
特に遠慮知らずのそれら連中にはおしおきを繰り返した
ところが、またしてもオジンが立ちはだかったのです
平穏を乱しているのはお前だと
そしてニャーがリン、クウ、ハリーを追った途端に
いや睨んだだけで、
オジンが怒鳴り、逃げ惑うニャーを執拗に追い詰め、折檻した
オジンはリンやクウがニャーに牙を剥いても何も言わない
ニャーが彼らより強いというそれだけの理由で
第二次暗黒時代が始まったのです

        ハリーを見張る         当初はリン一家とも和気藹々だったけど・・

<オジンとの決別>
オジンに守られるリンとクウ、第二次暗黒時代は長かった
秋になると、オジンもさすがに反省し始める
しかし頭と体は別人格のように
ちょっと誰かを睨んだだけで、やはりニャーは追い詰められた
ついにニャーはオジン命を諦め
オジンベットから離れ
保護者との蜜月どころか、逆に拠り所を失った

この頃はいつも寂し気な顔で

<発病と闘病>
ハリーがいなくなるとシロキが加わって
年が明けると威厳のあるオジン猫(テンちゃん)も加わった
その頃のニャーは、ストレスに押しつぶされそうだった
オシッコが出なくて苦しくなったのはそんな頃
検査の結果は尿管結石、膀胱炎に急性腎不全とか
俄かにオジンの顔が青ざめた
猫にとっては死と隣り合わせの、とてもやばい病気らしい
何度も通院し、あそこの先から管を入れられる痛みに耐えた
家にいてもオシッコが出ない苦しみ
尿毒が回って何も食べられない苦しみ
さすがのオジンもニャーに付きっ切りだった
2ヶ月近く苦しんだある日の通院途中
突然開通してオシッコが大量に漏れた
大喜びのオジン
すぐに本格的な輸液やもろもろの治療が始まった
ニャーは、何とか一命を取り留めた

「オシッコが出ない~!」

<オジンの後悔と仲間の死>
その後のオジンは滅法やさしくなった
ニャーたちの諍いにも口を出さなくなった
いろいろ調べ、そして勉強しまくって
ニャー発病の原因が極度のストレスで
そのストレスを与えたのが自分だと理解したようだ
オジンは後悔し、事あるごとに謝ってきた
そんなオジンの変化に、ニャーも再びオジンと寝るようになった
6月になると、幼猫チキンが店で保護されわが家に加わった
そのチキンが一番先に懐いたのが闘病中のオジン猫
しかし慢性腎不全末期だったオジン猫は、1週間後に旅立った
すぐ後にチキンの妹分、キリンが店で保護され家に加わった
7月になると今度はみうが前庭疾患とやらで倒れた
そして1ヶ月の闘病の後、オジンの膝の上で旅立った
まるで命のバトン繋ぎだとオジンは言った
でもみうを亡くしたことは、オジンには相当なショックだったようだ
しばらくしてキリンは、里親家へと引っ越していった

思い出の写真:みう(左)とテン(右上)と

<粗相とマーキング、再び叱責>
仲間の入れ替わりが相次いだその夏、ついに大問題が発生した
粗相、つまり大小のお漏らしだ
初めは4匹か5匹が関わっていたけど(ニャーじゃないです)
クウ以外の粗相はそのうち治まった
クウは仲間への警戒心がますます強くなり、粗相を繰り返す
家の猫たちの心は荒み、ニャーのストレスもじわじわと増した
多頭化と頻繁な入れ替わりで平穏が保てなくなったのです
やがてニャーは室内でもマーキングするようになり
ひと際危うかったクウ、そしてリンを再び狙い始めた
クウとリンはまた2階ベット下の住猫となり、殆ど見なくなって
これでせいせいした、と思ったのもつかの間
クウの粗相治しに手を焼いていたオジンがまたしても立ちはだかる
「お前のせいで猫たちがおかしくなった」と
オジンの心がまた離れていく
また? 何故? どうして? ニャーにはわからなかった
やがて二ャーは再びオジンから離れ、ひとりで寝るようになった
3度目の、暗黒時代になっていた

ベット下で1日の大半を過ごすリンとクウ
(この頃のニャーの写真は殆どありません)

<新しい時代へ>
11月になると「屋根下の住猫」と呼ばれていたポニーが店からやって来た
ポニーはチキンと組んで”悪ガキ連盟”を結成し、誰彼なく追い始めた
やがてその標的がリン一家とニャーに絞られたのです
ニャーはこの家で初めて、逃げる立場になりました
そうなると、今度はちび太までニャーを追い始めた
特にポニーとちび太は、時として本気と思えるほど辛辣に追ってくる
拠り所を失くしていたニャー
家での居場所が見る見るなくなっていった
そんなニャーを見て手を差し伸べてくれたのは
他ならぬオジンでした
そのときのオジンは、別人のようだった
何かを悟ったオジン
暗黒の時代は、いつの間にか晴れていた
年が明けて2020年の1月8日、「年頭の誓い」でのオジンの決意表明
ニャーとオジンの、新しい時代の幕開けでした

「人にも動物にも、生きがいって大切なんだよね」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニャーの近況とマーキング対策

2022年06月16日 | ニャー
ますますおっとりしてきたニャーです。
かつて「追い役と追われ役」という記事で、シロキのことを書きました。
一番弱そうに見えても、泰然自若とした様は誰より堂々としていると。
一方ヒエラルキーの頂点にいたニャー、今やシロキの境地に近づきつつある?
ニャーもいつの間にか推定8才、人間で言えば46才の中年だ。

「カッコいい猫」を地でいくニャー

他猫を追うことも睨みつけることもなくなって、危うきを察すれば先逃げ専門。
そう言えば店時代のニャーがそうだった。
当家に来て以来張りつめていた何かが消えて、本来の自分に戻ったのかな。
ニャーの変化で当家猫社会の緊張感が減り、猫たちがリラックスしてきた。
まずは歓迎すべき変化としよう。

自分がしばらくベットで寝てなかったので、ニャーもちび太も寝場所を変えた。
折しも季節の変わり目。猫たちはこの夏の居場所を模索中。
特にニャーは次々と新場所を開拓。でも相変わらず直ぐみんなに真似される。
ちび太やポニーどころかシロキやリンにまで。
それでも楽しそうに、せっせと新しい居場所を開拓しています。

「変な臭いはないかな」・・庭の点検にも余念がない

そんなニャーの困った行動がマーキング。
家のなかでも外でも、こっちの顔を見ながらちょびちょびやってます。
当初は決まった場所だったけど、最近はどこでもやるようになった。
マーキングについては、随分前から調べています。
共立製薬さんの記述(「困った行動の解決方法・猫編」)がわかり易い。

リンを見る目もやさしくなりました

そもそもなぜマーキングをするのかと言うと;
・交配相手に自分をアピールする性的行動
・競争相手に自分の存在を誇示する防衛・威嚇行動
・不安・葛藤を解消する転位行動
てなことらしい。

で、提案された対策は;
・去勢・不妊手術をする
・猫が脅威と感じるものをできるだけ取り除く
・スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
・スプレーされた場所に食べ物を置く
・家族からの罰は与えない
・スプレー行動を見つけたときの家族の反応が行動強化になっているときは
 (疑いがあるときも含む)、スプレー行動を無視する

かつてのみうとの関係のように、"雨降って地固まる"になるか

といろいろあるけれど、ニャーの場合はどれに当てはまるのかよくわからない。
出会ったときは既に手術済で(先生の話)、自分は当初♀と間違えた。
本当は奥に引っ込んでいるだけで未手術だった、なんてことはないのかな。
いずれにしても、手術をすれば90%治まるとどのサイトにも書いてある。
ニャーは残りの10%らしい。

しかも最近は滅法丸くなってきたし、不安や悩みがあるようにも見えない。
すると残りは・・・、原因は他猫ではなくて保護者?
もしかしたら自分(保護者)に何か訴えているのか、あるいは誇示しているのか。
マーキングのそんな動機ってあるのかしら。
それにしても、一番最後の「無視する」ってのは強烈だね。
家がいくつあっても足りないよ。

いやはや、何だか真剣味がなくてすみません。
後日仕切り直しとします。

のんびり感あふれる最近のニャーです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸くなったニャー

2022年04月22日 | ニャー
ニャーが丸くなりました
えっ? いや、温厚になったという意味です
一時は復活かと思った眼付けもすっかり影を潜め
何だかポワーッとしたお人好し(お猫好し?)になっています

初夏のような陽気に呆けるニャー

相変わらずポニーに追われちび太に追われ
逃げ回る毎日だけど、普段はいつも一緒に寝る
そもそも、素早さでは2匹のはるかに上を行くので
追われるのをむしろ楽しんでいるように見える

昔取った杵柄?でクウやリンには今も避けられるけど
シロキとはくっついて寝るほど関係改善

窓側ニャーその向こうちび太その隣にポニーコタツ中にちびたん手前はキー

やっぱりニャーにとっては、オジンとの蜜月が一番なんだ
他には何も望まない? いやはや責任重大だ
ところで、目下の悩みはマーキング

所かまわず、人の足にまでやろうとする
やるときはまずこっちの顔を見るので
本来の猫の目的じゃなくて
何か自分へのメッセージなのかなとも思うのです

最近になって、あの暗黒の時代と向き合う決心がつきました
未来のために、忘れてならない戒めとして
ニャーの自叙伝「放浪編」に続く「確執編」、書き始めました

せっせとマーキングやってます


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫たちの春うらら

2022年03月25日 | ニャー
今日は春本番のバカ陽気
思わぬ休養頂いて、書きたいことが山ほどあれど
何だかボーッとして気が進まない
これぞまさに、春ですなあ

SC裏遊歩道のサクラはもうすぐ開花(写真は本日の蕾の状態)

わが家の猫たちは相変わらずのんびり

窓側下ポニー、上ちび太、その左チキン、こたつ中よりキーの足

一時険悪になりかけていた雰囲気が嘘のように平和に
長く続いた保護者の一大事に、思うところがあったのかしら

手前シロキ、窓側手前よりポニー、ちび太、その奥にキー

家庭内ノラのちびたんは人は怖くてダメだけど
チキンのサポートですっかり猫社会の一員に


チキンお兄ちゃん命のちびたん(左)

キーがまた棚上に上るようになってツインズ復活
クウの粗相は治まり、リン一家の憩いのひとときが増えました

箱の中にキーとクウ(左)、外にリン

リードをこなすニャーは外が多くなり
中の猫たちの羨望の的

ニャー:「早く散歩に連れてってくり」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

信頼と癒し、そしてニャーの本音は

2022年03月07日 | ニャー
人付き合いで無償の厚意ほど心に沁みるものはないですね。
さりげなくて、下心や見返り期待など一切ない無意識の行為。
後になって気付いたりするとついほろりときちゃう。
実は猫の世界では、すべてがそういった無償の行為なんです。
意志じゃなくて本能に基づいて行動しているから、そもそも結果なんて考えてないし。

今日は利発な猫、ニャーの登場です ( 下はキー)

一方よく言われるのは、猫と暮らしていると保護者が下僕に思えてくる。
わが家も御多分に洩れずです。でもそれって、猫が傲慢なわけじゃない。
自然界で自由に暮らしていた彼らを人間の家に閉じ込めた結果、彼らは保護者に頼まないと何もできないし生きていけないから、ひたすら保護者にすがるのです。
傲慢なのは、人間の方ですよね。

猫は養老先生も言うように、ぶらぶらしているだけで人の役には立ちません。
むしろ手間がかかるだけの存在だ。
にもかかわらず、何故かいるだけで多くの人が癒される。
確かに自分に懐いて、すがってきたり甘えてくればかわいくもあり愛おしくもあり。
でもそれって、前述した人間の傲慢さの裏返しに過ぎません。
我々保護者が癒されるのは、そんな単純なことじゃないと思えるのです。

(上から)ポニー、チキン、シロキ、(テーブル下の)リンを見やるニャー

その答えをニャーが持っているかもしれない。
ニャーは当初から、保護者に甘えたり要求したりのない不思議な猫です。
過去記事「先回りのニャー」や「観察する猫」で書いてきたように、ニャーは保護者を観察し、保護者に合わせて行動することで自分の目的を果たそうとするのです。
だからとても我慢強い。保護者が動くまで待っている。
お腹が空いても、保護者がご飯の支度をするまで我慢する。
例え支度が遅れても何も言わずに我慢する・・・一事が万事、そうなんです。

もうひとつのニャーの特徴。
自分(オジン)が家にいるときはいつも自分の傍にいる。
傍と言ってもベタベタくっつくわけじゃない。
近くにいることもあれば、離れた見えるところにいることもある。
今では、昔みたいに保護者をじっと見て観察しているわけでもない。
毛繕いしたりまどろんだり、思い思いのことをしながらさりげなく過ごしている。
寝込んでいるときに部屋を移動しても、いつの間にか同じ部屋に来て寝ている。

コタツの周囲は猫たちのたまり場(左から:ニャー、シロキ、ちび太)

アッピールも要求も何もない。ただそうしたいから、そうしてるんだと思います。
オジンがいると安心なのかな。最近は落ち着きを取り戻したようにも見える。
そのさりげない信頼が、何とも心に染みるのです。
で、ニャーは自分にとって特別な猫になりました。

要求とか利害関係とか、そういうことから離れた行動というのはとにかく清々しい。
猫に癒されちゃうのはそんなところにあるのかもしれません。
でも、ふと思うのです。
ニャーがもし今も外で暮らす猫だったら、果たしていつも自分の傍にいてくれるだろうかと。

ニャーよ、これからもよろしくな

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする