今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

ちび太のアツ~イ一週間

2019年06月27日 | ちび太
それは、テンちゃんがこの世で過ごした最後の一週間でもありました。
小学生の姉妹が店に持ってきた幼猫(現チキン)の容態が悪くなって慌てた月曜日。夜にはチキンを連れ帰った。帰宅してしばらくすると2階でガタンと大きな音が。やがて下りてきたちび太が目を赤く腫らしていた。状況から判断して喧嘩ではなく、高いところが好きなちび太が飛び降りたときにぶつけたらしい。ちび太がいたって元気なのであまり気にしなかったが、一応抗生物質入りの目薬を差しておいた。


火曜日の状態:目の赤みが増してきた

火曜日にはチキンがすっかり回復して夫婦を安心させた。その一方で、目をますます赤くしたちび太は目下の頬が膨らみ始め、顔を中心にかなりの高熱が。どうやら打った部分が腫れてきたらしい。とりあえずは常備の抗生物質を飲ませ、頭(脳)を保護する目的で幹部や首の周りを濡れタオルで冷やした。ちび太には頭を強打したとき特有の吐き気は見られず、食欲は維持していた。


火曜日:冷やしタオルで熱を冷ました(後ろはニャー)

水曜日は夫婦揃って出かけた日。ちび太の顔はますます無残に腫れ、全身が熱していた。自分は店から3度帰宅してちび太を冷やした。ちび太はさすがに静かになって、濡れタオルをつけても5分ほどはじっとしている。ちび太が動けばタオルを冷やしてまた顔を包む。その繰り返しだった。食欲は少し落ちたがまだ元気そうなので、腫れはそのうち引くだろうと思っていた。


水曜日:タオル被りにも慣れてきた?

元気になったチキンが先輩猫たちに挨拶を済ませた木曜日、キーにも異変が。突如として朝から何も口にしなくなったのです。これがその後の食欲不振の連鎖という大きな問題に展開するのですが、その話は別の機会に。ちび太と言えば、もう左目が見えなくなるほど頬がパンパンに腫れていました。その日は病院が休みだったので抗生剤と濡れタオルの処置を繰り返した。


木曜日:左頬の膨らみがかなり進んで

金曜日は店勤務の日、テンちゃんも連れて行きました。店に行っても寝るだけだけど、あまりにも覇気がないのと、自分が傍にいた方がいいと思ったのです。テンちゃんが眠りについた間に家に戻ってちび太を病院に連れていきました。ちび太の顔を見て先生もびっくり。「こんなになるまで放っておくなんて」と叱られた。相変わらず食べないキーに気を囚われすぎた。


金曜日:病院に行ったときはもう目が開かなかった

レントゲンで骨には異常のないことがわかって一安心。しかし体温は42℃と高熱が続いていた。何より、打撲の腫れだと思っていた頬の膨らみは実は違った。「内出血かもしくは化膿して膿が溜まっている」のだと。破裂して内液が噴出すれば本人(猫)は楽になるが、そうでない場合は少しづつ体内に浸透するので時間がかかる。まずは抗生物質で元の原因を治めて、それから外科的に内液を除去するかどうか決めましょう、ということになった。

いやはや、またしても自分の勝手な判断が一大事に繋がるところでした。でも、自分のとった処置(抗生物質と保冷)は間違ってはなかった。自分が最も気にしたのは、高熱が脳に影響してあらぬ後遺症が出てしまうことでした。ちび太の左目は完全にふさがれて、元気そうではあったが動きは少なく、イライラして落ち着かない様子だった。


土曜日:朝には膨らみの先端の皮膚が破けそうに

翌土曜日の朝、テンちゃんが不自然に倒れた。くもが最後に力尽きて倒れたときと似ている嫌な倒れ方だった。それで急遽店を休み、テンちゃんに付き添うことにしたのです。それが功を奏した。昼前にはちび太の腫れた頬先の毛の間から薄くなった皮膚が露出して、今にもはち切れそうだった。夕方になって、ついにその頬が噴火した。ただし噴火口は予想していた頬先の皮膚の薄い部分ではなく、目頭のすぐ下にできた新しい火口だった。

ちょっと色のついたリンパ液に血が混じった液をどくどくと出しながら、手当てしようとする自分からちび太が逃げ回る。一時はまさに流れ出るように大量に噴出、ちび太が半狂乱になって手で拭うので顔と手が赤く染まった。出ていた透明な液は膿が混じったのか途中から黄色く濁り、やがて真っ赤な鮮血に変わった。血を撒き散らしながら逃げるちび太を何とか保護部屋に閉じ込めティッシュで血を抑えたが、できることと言えば血が止まるまで待つしかなかった。


噴火直前:目頭の下に新しい火口ができて破けた

結局治まるまでには1時間以上かかりました。ちび太が少し落ち着いたので身体を拭いてやった。まだ目尻の方が膨らんでいるので電話で先生に訊くと、あまり無理に出そうとしない方がいいと。しかしちょっとした拍子に再び血が流れ出てくるので、病院には行けなかった。そうこうするうちにテンちゃんが倒れ、最後の闘いを迎えたのでした。さらに、ニャーの脱走というおまけもあるのですがその話はやはり別の機会に。


日曜日:ちび太の噴火が収束したとき、テンちゃんが力尽きた

その晩のちび太は止まっては出血、止まっては出血を繰り返した。どうやらかさぶたができかかると痒いのか自分でとってしまうのが原因らしい。しかしその翌日、テンちゃんが亡くなった日、ちび太の腫れはようやく収束しました。あれから10日経った今、無残だったちび太の顔も元に戻っていつも通りの生活を送っています。いろいろなことが重なって何もしてやれなかった保護者ですが、猫の自力治癒力ってすごいんだなと改めて感心した次第です。

ちび太、これからはちゃんと面倒見るからな。


今のちび太は、ほぼ元の顔に戻りました


コメント
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