日本の法の壁、いや役人の壁の話です。
融通が利かないというより、血も心も通ってない。
もちろん法に従うことは重要だ。
だが、それだけでいいのか。 頭を使え! 愚鈍になるな!
ウクライナの人たちを突然襲った、悲惨の限りを尽くした悪夢。
止むに止まれず避難先に日本を選んだ人もいる。
できる限りのことをしようと日本の政府や人々の厚意に心が救われる。
何気なく見ていた昨日夕方のTVニュース。(日にちが変わってしまったので正確には一昨日。)
はるばるウクライナから来たある女性の悲痛な声が響き渡った。
言いたいことは山ほどあるだろう。恨みたいことも山ほどあるだろう。
しかし彼女は、まず日本に対して感謝の言葉を口にした。
そしてすぐに泣き崩れた。
彼女は何よりも大事な娘さんと、1匹のワンちゃん(小型犬)を連れて来たという。
大事な荷物は限りなくあっただろうに、絶対に手放せないひとりと1匹だった。
そのワンちゃんは3才のポメラニアンで名前は「レイ」。
レイ君は入国の際、動物検疫所で没収された。
狂犬病予防目的で180日間(最長)の隔離が義務付けられているというのだ。
その間は会うこともできず、外部委託なので有料らしい。
「レイはそんなに長い間自分と会わずにはいられません。」
涙する彼女に、さらに追い打ちの連絡が来る。54万円が払えなければ殺処分だと。
戦争難民の女性にそんなお金があるわけない。
女性は言った。「こんなことだったら、母国でレイと一緒に死ぬべきでした。」
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通常なら日本に来る前に調べるだろうから、こんなことにはならないのだろう。
でも今回は場合が場合。彼女にそんな余裕のなかったことは明白だ。
全国民の厚意を無にするような検疫役人の無気力無思考。
まあ、ひとりひとりはいい人なんだろうし学歴も高いのだろうけど、
彼らにとって最も重要なのは法律を守ること、そして組織の方針を守ること。
人のためにとか人に喜んでもらおうとかよりも、まず管理することが先に立つ。
それを「役人根性」というのです。日本の大方の公僕たちに共通する性格だ。
自分はマルチナショナルな企業に勤めていたので、海外の知り合いが多かった。
彼らは一様に「日本には壁がある」と言っていた。
ウクライナからやって来た戦争難民の女性は、その"壁"に突き当たってしまったのです。
だが、本記事は役人の評価をする場ではない。
レイ君と女性の当面の問題を解決する方法はないものだろうか。
そう思って調べていると、ある記事に出会った。
ウクライナから避難してきたペットたちの支援を始めた団体があるという。
その名は「ピースウィンズ・ジャパン」。(脚注にリンク有)
実はこのブログでも記事にしたことがある、不明瞭な寄付金の使途や事業内容で悪評がつきまとうあのピースワンコ・ジャパンの運営会社だ。
今回も早速募金を始め既にかなり集めているようだが、その判断はおまかせします。
でも募金以外にも私たちにできることがある。
それは声を挙げることです。
自分も早速、今回の女性(カリナ・ターニャさんと言います)のことを投稿と言う形で報道機関や各団体に訴えています。
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ニャー:「オジン、新しいカテゴリー作ったね」
脚注:
(上記記事の中に自分の見たTVニュースがリンクされています。)