今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

モドキの保護(後編) ~押し寄せる罪悪感と迷い~

2023年09月18日 | モドキ
モドキが捕獲機に入った運命の瞬間から早や10日が経ちました。
あのとき、モドキが怪我しないようにと慌てて家に持ち帰ってケージに移した。
道中ひと声も出さずに、毛布にくるまれた捕獲機の中で時折暴れるモドキ。
自由で幸せな暮らしをしていたモドキを、一瞬のうちに不安のどん底に突き落とした。
捕獲機と言ったって要は罠だ。不意に地獄に突き落とす。何と非人間的な道具なんだ。
自分で仕掛けておきながら、心の中には早くも罪悪感が芽生えていました。

モドキのケージ(右)と、従来のケージ(左)の上にサクラ

モドキはケージに移ってもまったく鳴かなかった。
この世の終わりのような顔をして臥せっているだけ。
その表情は悠然として、顔は大きいしどう見たってボスキャラだ。精神力も相当強そう。
慌てず騒がず、じっと耐えているようだった。
モドキは初日からよく食べ、トイレもそつなく使いこなした。
他人に迷惑かけず余計な心配もかけず・・自由気ままだったノラの意気地だろうか。
そんなモドキに、自分の罪悪感は日増しに大きくなるばかりでした。

慌てず騒がず、じっと我慢の表情

「想定内のことなんでしょ」と妻は言う。その言葉には刺があった。
自分でも不思議だった。何でこんなに罪悪感を覚えるのだろう。
これまで何匹も保護してきたけど、こんな気持ちは初めてだ。
もともとアンチ捕獲機派の自分は、お友達になって抱いて保護するのが常だった。
捕獲機を使ったのはケンの時が最初で、大人猫に対して使ったのは今回のモドキが初めてだ。
ケージも今回初めて本格的に使用するつもりで新規購入した。
そういった自分の行動、これまでとは違う自分の行動に嫌悪しているのだろうか。

そうだよな。モドキを保護してわが家で自由気ままに暮らしてもらうのなら、
こんな気分にはならないに違いない。
好き勝手はするけど、長年の付き合いで自分の親友のように感じていたモドキ。
他ならぬそんなモドキにしてしまった自分の行為に嫌悪間を抱き、それがモドキへの罪悪感となって膨大していった・・・。
モドキを捕獲したのは誤りだったのか。
モドキを手放したくないという単なる自分のエゴだったのではないか。
保護団体の人が言うように手術して、住民票(首輪)をつけて再び解き放つべきなのか。

昼間はモドキのケージと窓の間で過ごすサクラ(左下)

保護して6日目頃から、モドキが小声でキュウキュウと鳴くようになった。
少し前までの自由気ままな生活を思い出しているかのように。
おそらく長いノラ生活の間には、はずみでどこかに閉じ込められたこともあっただろう。
でも結局いつかは出ることができた。ところが今回はちょっと様子がおいかしい。
自分の身に何か重大なことが起こったのではないかという不安。
一方で余裕のありそうな表情と悠然とした態度は崩さない。
ケージ暮らしながらわが家ではダントツでモリモリ食べ、人は威嚇するが怖がらない。
囚われの身となっても、ボス猫としての誇りを失わない気概には感動すら覚える。

そんなモドキの気構えが、保護者の冷静さを取り戻してくれたようだ。
ようやくこの記事(後編)を書けるようになったのです。
保護活動とは、過酷な生活に堪忍ぶノラたちに救いの手を差し伸べるもの。
人間の都合で行うTNRとは本質的に異なります。
(増やしたくないのなら、遺棄や生態販売のシステムをなくすことが先のはず。)
ところがノラの中には、恵まれた生活を送っている者が一握りではあるけどいるようだ。
何人もの人に見守られて暮らしていたモドキもその1匹だったに違いない。
だが自分もMさんも高齢。モドキの面倒をいつまで見れるか。
モドキをいつか保護するという、自分の原点に戻ることができました。

ふてぶてしさは相変わらず?

今、モドキは保護部屋に用意したケージで過ごしています。
開放された保護部屋ではサクラも殆ど出ることなく暮らしている。
初日はやや怖がっていたサクラも、今はまったく気にしていない。
保護部屋によく入って来るのはニャー。
最も心配した2匹だけど、ケージに近づいても互いに関心すら示さない。
かつてモドキに追われたことがあるちび太は、何とケージ越しに鼻を合わせた。
他の子たちもそこそこで、問題は挑発を繰り返すケンだけ。
まあ、ニャーとの関係さへ問題なければ、まず先住猫たちとの問題はクリアできるだろう。
モドキはもともと、おっとり猫なのに違いない。


トイレはプライベートエリアに

ご飯や飲み水容器の出し入れ、それにトイレ掃除は全く問題ない。
かつてのように、シーバを鼻に触るくらい近くにおいても平気です。
でも他の動きや、身体に触ろうとすれば攻撃してくる。(危うく避けたけど。)
この攻撃性がもう少し影を潜めて、自分の住処だと思うほどケージにも慣れてくれれば、保護部屋内での解放を始めます。
サクラはまず問題なさそう。
自分としてもモドキが早く家に慣れてほしいと切に願っているのです。
というのも、ココレオはじめお世話している外猫たちの収納(保護)という大きなイベントを控えているからです。

窓を開けたら外の熱気が暑くて口で息


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