日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「世界の書棚から」第19回『 ブルガリアの児童文学の不思議な世界』に行ってきました (2023.11.11)@板橋区立中央図書館

2023年11月27日 | イタリアの本・絵本・雑誌

「世界の書棚から」第19回『 ブルガリアの児童文学の不思議な世界』に行ってきました (2023.11.11)@板橋区立中央図書館

 

第18回のドイツに続き 第19回「世界の書棚から」ブルガリアです😊

ブルガリア共和国大使館職員のお二人 またブルガリアの児童文学を出版されている福音館書店の方が講師を務めてくださいました 

まずは ブルガリアの国の簡単な紹介から... EUで唯一キリル文字を使い 通貨はレフです 

5月24日は「キリル文字とブルガリアの教育・文化の日」です

2007年にEUに加盟しました  国花は薔薇🌹 ヨーグルトが有名ですね😊

ちなみに 1989年の板橋区立美術館のボローニャ展でもブルガリアの特別展示が行われたとのこと

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ブルガリア人なら誰でも知っている児童文学について

昔話の主な登場人物をご紹介いただきました:   りこうなペタルは 16~17世紀に登場した頓智で権力者をやりこめる賢い人物です(日本の一休さんのようなキャラクターでしょうか)  2005年に「ペタルとんち話」が出版されました

動物の登場人物では  🐻(知恵があり人間と友達)   🦊(賢くて嘘つき) 🐺(勇気があるが賢くない)   🐰(イケメンで威張っている) 針鼠🦔(謙虚で働き者)などが有名です

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ブルガリア人が大好きな児童文学作家と俳人について

レダ・ミレヴァ(1920~2013) :  児童詩の本の著者で 英語圏の詩人の翻訳も手がけていました

エリン・ぺリン(1877~1949): ブルガリアの豊かな自然 村人の生活について語りました

ラン・ボシレック(1886~1958):   法学博士号を持ち弁護士でしたが 子どもが大好きで児童文学に専念しました 

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ブルガリアの文芸フェスティバルについて

ソフィア国際文芸フェスティバルが 最大のイベントです

VarnaLit  2017年にブルガリアの海の首都ともいわれるヴァルナ市で初めて開催されました

ヴァルナ文学ナイト 2013年から始まった伝統的なEUNIC(The European Union National Institutes for Culture)のイベントです

 

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ブルガリアの文学コンクールについて

国民賞 「フリスト・G・ダノフ」 5/24が授賞式です

国民児童文学賞「ビセルチェ・ヴァルシェブノ」 2013年に始まり 3~16才の子供たちが審査員となるそうです😲

国民賞「コンスタンチン・コンスタンチノフ」賞

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ブルガリアの児童出版社について

トップの一つ「フュット」社  民間で初の「パン」社(1990年創立)  国民賞を受賞した「ロベルティノ」社  2013年にできた小さな出版社「リブカ」等があります

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現代のブルガリア児童文学のハイライトについて

砂糖壺のフェアリー」(カティア・マトノヴァ作)は 600万人の人口のブルガリアで 現在まで11万冊が売れた本で 初版の5,000冊は24時間で完売したそうです😲  ソフィア劇場で劇化され 映画化の話も進んでいるとのこと🎥

 

 左端が「砂糖壺のフェアリー」まだ日本語訳は出ていません

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次に ブルガリアの児童文学を発行してくださっている福音館書店の方が 「イワンカとマリイカ」(「こどものとも」2022年11月号)のラフスケッチと実際の出版物を比較しながら 制作過程をご紹介くださいました📖📖

これは日本のこぶとりじいさんに似ているお話ですね😊

この昔話を再話されたのは八百坂洋子氏で ブルガリア語の翻訳はほぼこの方が手がけていらっしゃるとのこと📕

絵は大畑いくの氏で ラフスケッチでの登場人物の方向と 本になった時の登場人物の方向が違うものがあるのは 登場人物の動く方向と本をめくる方向を合わせるためとのことでした 暖炉等の参考写真もご紹介くださいました 

    右端(右の机のいちばん左)が「イワンカとマリイカ」

 

昔話は 耳で聞く文化で 長く語り継がれてきたものであり その長年伝わるお話を 目で見る「絵」に起こしてゆく大変さ またブルガリアの森は 平地での生活とかかわりが深く また妖精や熊 小人などの異界の入り口でもあるのですね 

ブルガリアの昔話には ヨーロッパの広い地域に伝わるものと(「金の鳥」「金の魚」等グリム童話にも似ているもの「いのちの水」など)  ブルガリアの中で伝わるもの(「イワンカとマリイカ」など)の2種類があるそうです

私には初めての ブルガリアの児童文学の世界でした😊

 

次回は またまたイタリアです

 

  「世界の書棚からは こちら

 

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