今年も札幌市民体育大会ロードレースに参加させていただきました。
コースはいつものモエレ沼公園内の周回路の一部ですが、今回は来年のマスターズの大会の開催地となる予定とのことで、そのコースと同じコースに変更されました。
これまでのコースよりも距離が1㎞程度長くなり3㎞ちょっとになりましたので、その分周回数が減って10周回から7周回へと変更になりました。
距離は結局のところほぼ同じ(21㎞程度)はず。
自分にとっては、来年度のエリート昇格を確実にするために年間ポイントランキング10位以内を死守しなければならず、少しでも上位でゴールする必要がありました。
最低でも10位を目標にしていました。
事前にこのコースの攻略法、特に登り区間へのアプローチの仕方と登り方について、他チームにもかかわらずT間さんに貴重なアドバイスをいただき、そのことを頭に叩き込んでレースに臨みました。
駐車場はいつものレストラン駐車場(屋根付き)に駐車していたのですが、警備員に「レース参加者は正面の駐車場を使うように連盟から言われてます。」と指導を受けたので移動しましたが、そのまま居座っている選手もいたので、わざわざ移動することもなかったかもしれませんが、無用なトラブルを避ける意味でも駐車場を移動してよかったと思います。
受付を済ませ、3周ほど試走し、出走サインも済ませ、駐車場に戻ってアップを開始しました。
コースは前夜の大雨により路面が乾いていない部分もあり、流れてきた砂が浮いているエリアもあり、日陰で見えにくいコーナーもあり、石畳の段差もありで、落車の危険が予想されるため、できるだけ前後左右が詰まらない状況を作って走ることが重要と考えました。砂や葉っぱは大会本部のご尽力によりレーススタートまでに大部分は取り除かれました。
駐車場で固定ローラーでのアップ中に、心臓の手術から復帰したS井さんが声をかけてくださり、しばらくいろいろ話しました。S井さんが声をかけてくださったときは、20分間のFTP走を終えたところで、ちょうどクールダウンしていたところでした。いつもなら5分のクールダウンで終わらせているのですが、お話ししながらなのでそのまま脚を止めずにさらに20分軽くくるくる回し続けました。これがよかったのかもしれません。脚が軽くなった気がしました。
エリートの選手たちの出走時間の少し前に招集場所に並び始め、最前列に自転車を並べることができました。
エリートの迫力あるレースを観戦して自分も気持ちを高め、いよいよスタート位置に移動しスタートを待つのみとなりました。
今シーズンのS2は、どのレースも参加率が低く平均50%程度と寂しい状況でした。
完走率は道新杯(短距離、高強度、テクニカル)とニセコクラシック(長距離、灼熱、登り多し)を除くと、ほぼ100%というレベルの高さでしたが、今回の札幌市民体育大会も道新杯と同様に短距離高強度でテクニカルなコーナーが続くコースなので、完走率は下がると予想していました。しかも、今回はコース変更で30%程度距離が伸びているので、ますます完走率は下がると予想していましたが、蓋を開けてみると受付時に「周回数が変更になっています。」とのアナウンスがあったとおり、例年とほぼ同じ距離数となり少しほっとしました。
スタートで出遅れることもありませんでしたが、第一コーナーで前走者のブレーキによる減速で先頭集団との分かれ目ができてしまいました。もう少し前に出ていれば選手同士の間隔も広かったので自分のラインで曲がることができたと思います。
第二コーナーから登り手前のクランクまでの直線は選手たちが混んでいて動きにくかったため無理に前に上がらず集団内でおとなしくしていました。
このコースでは、この場所が先頭集団と差がついてしまう決定的なポイントになります。先頭近くでクランクに入る場合と集団に埋もれた状態でクランクに入る場合とでは、その速度に大きな差が生まれます。先頭近くでは周りに選手が少ないため自分のラインで曲がることができます。それはブレーキが少なく済むことを意味します。速度の勢いを殺さずに登れるか登れないかの違いは、その後の下りも加味すると簡単に埋められる差以上の差を生むことになります。
しかし、まだ序盤で皆が元気なため、少し遅れ気味の選手達が無理してでも前に前に出ていこうと集団中ほどは横に膨らみ、その結果テクニカルなコーナーでのブレーキで大きく減速せざるを得なくなってしまう悪循環が始まり、集団後方では再加速に力を使い苦しくなるというクリテあるあるになってしまいます。
ブレーキが必要ないコーナーでもブレーキをかける選手が必ずいて、その選手はコーナークリアが遅くコーナーを塞いでしまうため、ライン取りでかわせない限り、追突や接触を避けるために集団後方ではブレーキをかけることになってしまいます。
同じカテゴリーの選手達でも、これほどの速度差が混在しているため追突や接触の危険は常に意識しておかなければなりませんでした。
第2集団は15名程度のグループだったと思いますが、前をひく選手とひかない選手は明確に分かれており、ひかない選手が前に出てしまったときのペースダウンとコーナーでの不要なブレーキによる減速によって再加速で力を使うため集団全員が疲弊してゆくという悪巡回に陥ってしまっていまい、攻める走りができず、先頭集団との差はジリジリと開いてゆくことになり、周回毎に先頭との差は10秒以上ずつ開いてゆきました。
前をひかない選手は、黙って後ろにいてくれればそのうち切れてくれるのですが、前をひく選手達が疲労して下がったときにひかない選手たちも集団の勢いのままに前に出てしまうものの、ひけないために集団の速度が落ちてしまい、また速度を上げるために引く選手たちは頑張って・・・を繰り返していました。
さすがに、ひかない選手達をゴールスプリントには連れてゆきたくないのでホームストレートで速度を上げて集団分裂を図ったら「上げないで!」と悲痛な叫びがwww
「いや、切れてくれ!w」と思いながらも、残りを自分一人で走り続ける自信も脚もなかったし、協調して飛び出してもらえる仲間もいなかったため、少し下がって様子を見ながら周回を重ねました。
ラスト二周からはホームストレートで前に出てコーナーを自分のラインでノーブレーキで走れるように準備しました。第一コナー、第二コーナーはうまく自分のラインで走ることができ、ほぼノーブレーキで減速せずに済み再加速する必要がなかったため脚を残すことができました。
クランクまでの直線でさらに前に出てクランクでの減速を最小限にとどめ、登りもさほど苦しまずにクリアしましたが、ここから先の左折と右折でライン取りをミスってしまい、遅い選手の後ろに入ってしまったため、コーナークリア後の再加速に少し脚を使ってしまいました。
自分はスプリント力がないので、早い段階から加速してはやがけすることを考えていましたが、集団はスプリントに備えて横に広がり始めたためなかなか前が空かず、一瞬右端が空いたもののコーナーの途中だったためリスクを避けて最後の直線に入ってから加速しようと考えました。しかし、スプリントで不安定になった集団の車間は狭く、脚を残したままゴールラインを超えることになってしまいました。
決断力のなさ、位置取りの悪さが露呈したゴールスプリントになってしまいました。
結果はS2で10位と最低限の目標はクリアしましたが、不完全燃焼なレースになってしまいました。
しかし、落車することもなく、メカトラブルもなく、無事にゴールできたことに安堵し、そしてレース中に応援してくれたチームメイトや知り合いに感謝しながらゴール後の余韻に浸り、一緒に苦しみ楽しんだ同じ集団の選手達と健闘を称え合いました。
北海道でのロードレース全てが終了しました。年間ポイントランキングでは手元集計で9位と昇格基準ギリギリのようです。車連からの正式発表を待ちます。
シーズン最後のレースで、ようやくクリテリウムの走り方のコツのようなものが理解できた気がしますが、なにせ脚が足りないので上のカテゴリーでは完走できる気がしません。
もし昇格できれば同じカテゴリーにはチームメイトがたくさんいますので、少しでもチームの力になれるよう、この冬はパワーも持久力も向上させるべくトレーニングしなければ!