稚内の少し南に位置する豊富町で開催された日本最北のロードレース「サロベツ100マイルロードレース」にS2にて参加させていただきました。
今回で4回目の参加となり、レース会場まで300㎞を超える自動車での移動も慣れてしまい4時間以上かかる運転も飽きずに楽しめるようになりました。
前日の昼頃に札幌を出発したので、16:30頃に豊富町に到着しました。
レースコースはもう何度も走っているコースですので試走するまでもなく、ゆっくりと宿で身体を休めました。翌朝の早い起床時間を考慮して9:30頃にベッドに入ったのですが、すっきりと目覚めて時計を見たら「12:00」でした。ベッドに入るのが早過ぎたようです。(笑)
受付を終え、検車、出走サインを終わらせ、カテゴリー毎の混走を防止する目的であろうヘルメットキャップ(暑くて嫌なのですが)を装着し、軽くウオームアップ走してから開会式で注意事項を確認しました。
S2カテゴリーは1周20㎞を5周しますので100kmのレースになります。
気温は最高でも26℃くらいですのでロングボトル2本体制であればドリンク補給は受けなくても問題ありません。もし、ドリンク補給を受けるとしても毎年補給エリアでの落車を何台も目撃していますので注意が必要です。
エリートのスタート10分後にS2(Jクラスと混走)のスタートです。
クリートをはめるのに少し手間取りましたが、スタート地点からすぐに下りが始まることとすぐに登り返しがあることから、集団はのんびりとまとまり大きな集団となって進んでゆきました。
下り切ったところから平坦が続きます。毎年、平坦手前の下りからスピードを上げて集団を活性化しようと試みるのですが、3回やって3回とも誰も反応してくれないので、今年は静かに集団内で過ごすことに決めていました。
向かい風であることも手伝って集団のペースは遅めで進んでゆきました。
モトが「S2は遅いかな~、S3がはやいかな~」と混走を避けたい運営側としてペースアップを求めてきますが、S2集団は平坦を淡々と進みました。
登り区間では集団は縦に伸びて登れる選手と登れない選手の差ができますが、序盤では登れる選手は抑えていますし、登れない選手も頑張れるので登り切ったところでまた一つの大きな集団に戻りました。
2周回目の登り区間だったか、キツネが集団の前を横断し少し集団内の雰囲気が緩みました。この頃だったか、なんでもない登りの途中で集団中ほどの選手数名が絡んで落車が発生しました。その前にも集団右側で接触があって危ない場面がありました。
途中で散発的にアタックがかかりますが、危機感を持って追いかけるほどのアタックはないまま周回を重ねます。3周終了時の順位で「地元賞」があるため、集団は少しだけペースアップし、もっとも長い700mの登りで数名が脱落したもよう。
自分は地元賞狙いでペースアップしたメイン集団から登りでじりじりと遅れ、ゴール前で集団から50mくらい離れてしまいますが、同じように遅れていた7名ほどの選手達と協調して平坦区間に入って間もなく集団に復帰することができました。
このとき平坦区間の途中で1mくらいのアオダイショウが走行車線の真ん中にとぐろを巻いており、あやうく踏んでしまうところでした。「わんわん落車」は聞いたことがありますが「蛇落車」が起こりそうなあたりさすが北海道のレースだと思いました。
平坦区間の途中でSTG選手が前方に上がってゆき、そのままじわじわと離れてゆきました。STG選手は同じように20m程度先行していることが何度かあり、他の選手も何度か先行することがあり戻ってきていたので、集団の前の方では積極的に追う雰囲気はありませんでした。
登りに強いSTG選手が登り坂を前に逃げたことは自分の中では脅威でした。しかし、「追いかけた方がいいのではないか」と感じた頃にはSTG選手までの距離は簡単に詰められない距離に広がっていました。
脚のある選手達は残りの1周半の中でSTG選手を捕らえられると踏んでいたのか、最終周回に入るまでは極端なスピードアップはありませんでした。
最終周回(5周目)では集団のスピードも少しずつ上がり、登り区間に入ってからはこれまでとは違った強度でペースが上がり、最も長い登り区間で集団は完全に崩壊し、登れない選手たちは取り残されてバラバラになってゆきました。
自分も登れない選手の一人で、登り坂の頂上でなんとか10mを保って集団最後尾に追いすがって登り切りましたが、ここから集団に追いつくことができませんでした。
この700mの登り坂で集団から遅れないためには90㎞走った後に350Wで2分踏める脚が必要です。自分は320W~330Wでしか踏めていませんでした。
ここから先頭集団に追いつこうという元気のある4名の選手達と協調して追走しました。
アップダウンのたびにちらちら見える先行集団の背中は近づいては離れることを繰り返し進みました。アップダウン区間の最も見通しのよい頂上に上がったときに先頭集団との距離が追いつけない距離に広がってしまったため、自分を含めた5名の追走集団の気持ちは「この5名での勝負」に切り替わっており、後ろを振り返っても他の選手が見えないため、「5名でのスプリントだから、落車はなさそうですね!」と合意し合いました。
自分はスプリントで勝てる気がしなかったので、下りを利用して踏み込んで先行しましたが、まもなく追いつかれ4番手から5番手でゴール前最後の下りに突入しました。先行する3名に追いつこうとゴール前の300mの登り坂で踏ん張っていたらゴール前で完全に脚を止めている選手が見えたのでさらに踏ん張ってギリギリでかわしたと思っていたのですが、リザルトでは0.03秒差で後着でした。
ゴールライン通過後に同じチームの上位カテゴリーの選手たちに追いついて3名並んで大会本部前を通過したことがちょっとうれしかったです。
来年はエリートクラスでチームでまとまって走りたいと強く想いました。
ゴール後にエリートクラスのチーム員の補給をサポートするため補給エリアで待機ましたしたが、無情にもラップアウト・・・2名とも体調不良で補給が摂れなかったとのこと。自分も小平ヒルクライムTT後の風邪で喉と鼻をお腹をやられて体調不良のままでしたが、エリートクラスではさらに上のスピードに対応しなければならないので、体調不良がより大きく影響したのでしょう。
リザルトを確認して帰路につきました。
滝川で高速道路を降りて砂川の「ナカヤ」に寄ってアップルパイをお土産に購入しました。感謝祭のようなイベントの日だったようで、いつもよりも2割ほど安いお値段で購入することができました。
レースリザルトは15位とまたしても中途半端な順位ですが、ここまでシーズンの半分を過ぎたリザルト履歴は12位~16位ですので、だいたいこのあたりの実力なのかな。
今シーズンのシーズン終了後のポイント累積によるS2からエリートへの昇格はポイント上位の10名程度ということで、去年のポイント実績から考えると160ポイント以上の選手たちが昇格することが予想されます。自分はこのままのパターンでリザルトを積み重ねると130ポイント前後の予測ですので、エリートへの昇格は難しそうです。チームメンバーのほとんどがエリートに昇格してしまっていますので、レースをチームメンバーと協力し合って走るという機会がなかなかないのが寂しいところです。まあ、万が一昇格できたとしても実力が違い過ぎてアシストどころか足枷くらいにしかなれませんが。(笑)