ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

播磨のある豪農の住まいと暮らし:その1 覚

2020-09-11 10:54:15 | 日記 地域
やっと涼しくなってきました。
でも,コロナは相変わらずです。
兵庫県の感染確認者数は,9日は22人,10日は21人。
多かった時は1日で60人ほどでしたから,
減ったといえば,減ったのですが,
人の多いところには,怖くて行けません。

ということで,このたび(9月9日)もたつの市。
我が家から車で20分ほど。
「永富家住宅」です。(重要文化財)
(写真撮影可)

 永富家は江戸時代の豪農。大地主で庄屋を兼ねていました。
脇坂氏が龍野の藩主になってからは,
藩にお金を融通したり,年貢を大坂に積み出すことを請け負ったりしており,
江戸時代終わりごろには,武士待遇,名字帯刀を許されていました。

建物については,さほど関心がないので,とばして・・・。
(すみません。説明してくださったのに。)

蔵の展示,古文書等から。


その1 覚 (展示はコピーです。)

一火用心之事常々大切可致事
(・・・もっともです。)
 (中略)
一子共三十才より内ニ遊山花見
 なとにも手放し遣候儀,無用之事
(え?)
 (中略)
  宝暦四戌年三月 日  永富氏
        喜八郎殿

古文書というのは,翻刻出来たらそれでオッケーではない・・・と
この古文書で思いました。
「覚」の内容自体は,火の用心など,よく書かれているものだと思うのですが,
「子共三十才・・」の部分,
喜八郎さんはどんな人だったのか知りませんが,
頼りなかったのでしょうかねえ。
それとも親が厳しすぎたのか,いやいや永富家が代々厳しすぎたのか・・・,
30才まで「遊山花見」はダメなのですか?
それとも,私が想像する花見とは違うのですね,きっと。
女の人(遊女とか)何人もはべらせてするのが「遊山花見」なのでしょうか?
じゃあ,30才過ぎたら,遊山花見はいいのですか?
きっと,喜八郎のお父さんは,仕事もしっかりできるけど,
遊山花見は好きだったのでしょうか?
・・・
いや,庶民の遊山花見は許されているの?
「宝暦4年」は調べてみると,1754年。
日本史の教科書を見ると,
吉宗の享保の改革(1716~45年)と田沼の政治(1767~86年)の間
んんん・・・

わからないけど,おもしろい!
(独り言です。)
(それ以前に,古文書を読み間違えている?)

他にも永富家の蔵には,
慶長6年(1601年)の検地帳,(表紙しか見ることはできません。)
重要文化財の普請文書11冊;文政2年の「普請入用帖」など
永富六郎兵衛定群の日記『高関堂日記』
(文政12年(1829年)~没するまでの33年間,現存22冊)の一部
など
(これらは,コピーではなく,本物です。)

今回1回ではブログを書ききれません。

ということで,次回は『高関堂日記』より







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3 コメント

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遊参(遊山) (ATSU)
2024-10-18 10:35:01
現在,萬代悠『三井大坂両替店』(中公新書)を読んでいます。そこで見つけたのです。遊参(遊山)を・・・。
86ページ「奉公人たちは,遊参(遊山),遊所通いをするために前借りをしていたようだ。ここでいう遊参(遊山)とは,観光や見物のことではなく,売春を生業とする遊女を抱えた遊山茶屋(色茶屋)で遊ぶことである。遊所で華美(贅沢かつ派手)に無駄遣いする,という文言からもそれをうかがえる。」
納得しました。
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遊山花見 (ATSU)
2020-09-12 14:07:53
YAPIさま,こんにちは!
九州は台風9号,10号,それに秋雨前線と大変なようですが,大丈夫ですか?

さっそく,コメント,ありがとうございます。
「遊山花見」の部分で論文が書けるんですか?
私は素直に(?)疑問に思い,おもしろいなあ,と思ったので書きましたが,「論文」にはビックリしました。
小野佐和子氏の論文ですが,ダウンロードしたのですが,ページ数だけで,ひえ~!と思ってしまい,
「また今度・・・」
すみません!
YAPIさまの次のコメント,楽しみにしています。

私は同じような内容のことをNHK学園古文書講座の「あなたの声」に書いて,古文書の先生のお返事も待ってみます。(いつも「あなたの声」のお返事をくださいます。)

さっき,続きをアップしましたので,また読んでください。
返信する
遊山花見 (YAPI)
2020-09-12 09:52:02
ATSUさん こんにちは!
UPしてくださった古文書おもしろいですね。
特に「一子共三十才より内ニ遊山花見なとにも手放し遣候儀,無用之事」は一つ論文書けますね。
実際、論文がありました。
小野佐和子「江戸時代の都市と行楽」1991 - 京都大学学術情報リポジトリ
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/78242/1/D_Ono_Sawako.pdf

30歳まで遊山花見無用ってかなり厳しい言いつけのように思いますが。
あとで論文ゆっくり読んで考えてみます。

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