[一人のモーセ? or 4人のモーセはハーモニーが合わない?]
伝統的に旧約聖書の初めの五つの書は、モーセが書いたとされていたが、モーセの死が申命記34:5に出てくるのを見ると、彼以外の人が書いた(少なくともかなりの部分がモーセによらない)ことは自明である。また、創世記の冒頭に二つの若干異なる天地創造の物語が出てきたり(1:1-2:4aと 2:4b-25)、ノアの洪水物語りにも二つの物語(雨 . . . 本文を読む
今年、末日聖徒は日曜学校で旧約聖書から学んでいるが、今申命記がすんで「モーセの五書」を終えようとしている。末日聖徒は一般に聖書に読みにくい箇所や矛盾が見られるのは、書かれてから伝えられる過程で不信の徒によって削除されたり、書き換えられたりして間違いが混入したためであると考えている。
しかし、むしろ聖書を構成する文書が出来上がる段階で、すでに矛盾や齟齬を含んでいた可能性について考えてみるべきではな . . . 本文を読む
イスラエルの民が荒野の旅にうんざりして、モーセに不平をぶつけた時、神は怒って炎の蛇を送り、民はかまれて多くの死者が出た(4-6節)。民が恐れてモーセに助けを求めたところ、神はモーセに炎の蛇を作り竿の先に掲げるように、民はそれを見上げれば命を得る、と言う。
これは、ただ見上げるだけで救われるのだから、易しい指示に従う謙遜で素直な態度が大切である、また将来キリストが十字架にかけられる . . . 本文を読む
4月10日大阪クリスチャンセンター(玉造)で開かれた懇談会「どんな翻訳になるのですか? - - 新しい聖書の特徴」に出席した。そこで講演「聖書協会共同訳 ‐‐聖書翻訳から啓(ひら)かれたこと」を聞いた。講師は神戸女学院院長、飯謙(いいけん)教授。1年前にも同様の講演会に出たが、改めてここにこの会で聞いたことの要旨を紹介したい。
聖書翻訳は16世紀のルター以降、直訳・逐語訳(形式 . . . 本文を読む
[絵はGustav Dore] 記事3/20 更新
どう受けとめたものかよく分からない、不思議な記述のひとつにヤコブがヤボク川の河岸ペヌエルで神(神の使い?)と取っ組み合いをして負かすという物語(創32:23- )がある。以前にも取り上げたが、改めて整理して置きたい。考えられる解釈・説明を列記する。
1 文字通り「何者か」「その人」(25, 26, 27, 28, 29a節)を「人」と取り . . . 本文を読む
[キリストは私たちの過ちのために、呪いをその身に引き受けて・・]
ガラテヤ書3:13に次のような言葉がある。
「キリストはわたしたちのために呪いとなって、わたしたちを律法の呪いから贖い出して下さった。」(新共同訳、口語訳)
「呪い」は人々に悪いこと(災難、災厄)をもたらす不吉なもの、という語感が私にあるので、上の訳がしっくりこなかった。
調べてみると原語ギリシャ語「カタラ」κατ . . . 本文を読む
[聖書関連ニュース] (フェイスブックのあるグループに掲載済)
「聖書検定」という検定試験が1級から5級に分けて行われていることを知りました。聖書検定協会という法人が実施していて、聖書知識を問う、教派に偏向していないものとうたっています。5級は初歩的、1級は専門的な聖書の知識を問うとあります。http://seisho-kentei.com に詳細が書かれています。挑戦してみてはいかがでしょ . . . 本文を読む
末日聖徒は英語で時々「独特な(または『風変わりな』)民」と呼ばれ、また私たちはそれを意識し誇りにもしてきた。先日そのことが神権会で話題になった。他の人たちとは異なっていることを積極的に明らかにしていこうという説教を読んでいて、英語を母国語とする会員が... updated 18th Jan. . . . 本文を読む