ヒラマン書12章15節に「動いているのは大地であり、太陽ではない」とあることについて、モルモン書の著者は地動説を知っていたという見方以外に二つの見方(説明)ができるように思われるのでここに紹介したい。
1 編集者、記録の継承者が付加、解説を行なった。
これはヒュー・ニブレーがイザヤ書について、弟子が記録を引き継ぐに際し数次にわたり要約、注釈を加えるなどして今日の形になってい . . . 本文を読む
クレアモント大学の「モルモン学」教授マシュー・ボウマンは、次のように語っている。「『宗教』という時、教えとか信仰が係わってくるだけでなく、儀式・典礼(行事、行い)や属する共同社会、振る舞い上の決まりにも係わってくる。」「教義の一部または全部を信じない人をどう呼ぶか、そのような人は『文化的末日聖徒』と呼ぶことができる。」
教授はまた次のように述べている。人が何を信じているかにあ . . . 本文を読む
「註に注 神学進化 そこに見ゆ 徐行で歩む 末日聖徒」 2022年旧約聖書を学ぶための手引き「私に従ってきなさい」p. 96に、旧約聖書の歴史書を読む上で知っておくとよい点として注が記されている。
「聖書に記されている歴史の物語は、おもに多くの無名の記録者や編纂者によるもので、・・時に述べられている内容の時期から何年も後、さらには何世紀も後にその作業を行なった。彼らは様々な歴史資料をよりどころ . . . 本文を読む
「教区変え 変化の刺激 もたらすも 寂しささそふ 縮小の波」 5/15日、京都、北大阪、大阪、堺、神戸の5ステークが京都、大阪、神戸の3つのステークに編成変えされました。(福知山地方部は京都ステークに編入されます。) ほとんど全域にわたって今後新しい指導者のもとで、新しい顔ぶれを迎えて、礼拝など集会に集まることになります。そのとまどいと教会の将来に対する心配を感じて暮らすことになると思います。多 . . . 本文を読む
千葉大学の加藤隆(文学部教授、専門は聖書学)は聖書を本格的に読み進めようとする人のために、次のような指針を提案している。(「旧約聖書の誕生」2008年)。それにならって末日聖徒はどのように聖典を読んでいけば深い理解が得られるかを後半に記してみた。ここで言う「本格的に読む」とは、単に信仰者として信じている所や教会が提示している教えを越えて理解することを指している。
(1) 聖書の . . . 本文を読む
[若い頃のD. マイケル・クイン]
ユタ大学で歴史家故D. マイケル・クインを記念した研究発表会が3/25日開かれた。時差のため、すっかりこちらが夜中に当たる時間だったので、ごく一部だけズームで視聴した。
[Maxine Hanks]
クインと共同研究に携わったM.ハンクス女史によれば、クインは1993年教会から破門されたが、後に教会の歴史事項に関連していわば和解のような時期があった、 . . . 本文を読む
最近あるサイトでモーセ1:29, 33を引いて、神は多くの地(世界)を創造され、そこに人々が住んでいた、ということについて論じられた。
また、旧約聖書を学んでいて、高価な真珠の「モーセ書」がしばしば引用され、あるいはすっかり旧約聖書に取って代わって解説が進められることがある。モーセ書は教会の標準聖典の一部となっているので、そのように用いられることは理解できないでもないが、それで旧約聖書(特に . . . 本文を読む
末日聖徒は個人的なことでも世界の情勢に対する姿勢でも、家族や同胞を守るために立ち上がることに躊躇しない。しかし、キリスト教徒として本質的には非戦的で平和主義なのだろうか。
私たちはともすると、モロナイ指揮官の勇猛果敢な姿と旗のもとに、正義のために参戦する人々と自分を重ね合わせることがないだろうか。また、アメリカの教会や教会員が米国の軍事作戦を黙認ないし支持する傾向にあることに影響されていない . . . 本文を読む
カリフォルニア州にあるクレアモント大学院大学のホームページに、高木信二兄弟(MTS, PhD)筆による「日本におけるモルモン教」と題する概説が掲載されています。その中で、「モルモン教の発展、停滞、および未来」という見出しが目にとまりました。(一般社会や学術的な慣用ではモルモニズム、モルモン教という術語が定着していて、この語が使われています。)
まず、発展について --- 戦後の根底からの社会 . . . 本文を読む
I 教会は19世紀以来、権威の源を狭め、聖書の権威を低目(ひくめ)に見るように会員に説いてきた。アーマンド・L・マースは1994年に出した本で、その方法として次のような五点をあげている。
[「天使と蜜蜂の巣箱-- 米社会への同化に苦労するモルモン--」]
1 聖書以外の正典(モルモン書)を行き渡らせる。
2 聖典よりも生ける預言者(と彼らの再翻訳)を最優先させる。
3 聖典は真理の . . . 本文を読む