もうひとつだけ・・ ~「甘露」1月号より~
なんでだろう?をほっとかない 質問箱
数珠の中のは、ひとつかふたつ、他の珠よりもひときわ大きな珠
がありますね。数多くある小さな珠を小珠(こだま)と呼ぶのに対して、
その大きな珠のことを母珠(ははだま)、あるいは、親珠(おやだま)
と呼んでいます。
盗賊の頭などのグループのリーダーを「親玉」と呼ぶことがあります
が、実は、この言葉は、数珠の「親珠」に由来するそうです。
『金剛頂瑜伽誦経(こんごうちゅうゆがねんじゅきょう)』
というお経によりますと、
この親珠は“阿弥陀様”、これを貫く紐を“観音様”とみなして、
一つ一つ別の珠が一本の糸によってひとつに繋がって
行く様を“人々の和合の姿”と考えられておられます。
この数珠玉は、皆さんの一人一人なのです。
この玉に思いやりの糸が通ると、大きな幸せの輪ができるのです。