「おばあちゃんの知恵」=昔からどの家でもやっていた方法
野菜を洗ったり湯がいたり、水に晒したりしてアクを抜く。
こういった方法はただ美味しく食べるだけでなく、食材に付着
している残留農薬や環境汚染物質を除去するためでもある。
【水・お湯で徐毒】
≪アク抜き≫
・野菜・・・水に晒したりゆでたりすることで、えぐみ・渋み・褐変を
おこす色素などを取り除く。
残留農薬、硝酸塩、一部のダイオキシンなども減らせる。
・ゆでたり煮たりしたときに浮いてきた泡や不純物を取り除く(肉・魚)
・抗菌性物質や塩素系農薬、環境汚染物質などを取り除ける。
≪湯がく≫
沸騰している湯の中に食材を入れ、熱をサッと通すこと。
・水よりも不安物質を溶かし出すことが可能
・食材効果をやわらかくする
・アクを抜く効果もあり
≪湯通し≫
食材に熱湯をかけたり、サッとくぐらせたりすること。
・食材の口当たりをよくする
・食材表面の雑菌類を除去する
・抗菌性物質や環境ホルモン、ダイオキシン、環境汚染物質なども取り除ける
≪湯でこぼす≫
食材をゆでた後ゆで汁を捨てること。
・水溶性の不安物質を取り除く
・アク・渋み・ぬめりなどを除く
・食品添加物の徐毒にも有効(ハム・ウインナーなど)
≪湯引き≫
下処理した魚に熱湯をかけたり、熱湯にサッとくぐらせたりすること。
・ぬめり・くさみ・余分な油を取り除き、身を引き締める(魚・肉)
・塩素系科学物質を除去
≪霜降り≫
切り身にした魚・肉をサッと熱湯に通したりかけたりすることで、
まるで霜が降りたように表面が白っぽくなること。
・余分な脂肪を取り除く
・脂肪に付着している塩素系化学物質も除去できる
≪さらす≫
食材を水や酢水、熱湯などに浸すこと。
・水溶性のアクを取り除き不安物質を減らす
・5~10分ほど(長すぎると風味・栄養分が溶けてしまう)
≪あらい≫
削ぎ切り、糸造りにした魚を氷水にさらす方法。
(冷水にさらすと身がしまる性質を利用)
・魚の脂肪分に残留しやすいダイオキシン、塩素系環境ホルモン
などの有害物質を除く
≪油抜き≫
油で揚げた食材に熱湯をかけ、余分な油と油くささを取り除くこと。
・揚げ油の酸化による有害物質を減らすことができる
・加工品の場合、表示義務のない食品添加物である酸化防止剤を減らせる。
【食材別毒抜きの知恵】
≪きゅうり≫
板ずり&流水で農薬を落とす
農薬が皮の下まで染みこんでいる可能性がある。
酢の物・ぬか漬けにすると不安物質を減らせる。
≪ホウレン草・小松菜≫
病害虫に弱く農薬が大量に使われやすいホウレン草
だが栄養価は抜群。
切ってからゆでると不安物質を減らせる。
≪キャベツ・レタス≫
農薬の残留やダイオキシンなどの付着の心配があるのは、
一番外側の葉。外側の1~2枚を捨てればそれより内側は
ほとんど不安がない。年の為、1枚ずつはがした葉の表面を
流水で洗うとさらに安心。生で千切りにする場合は、切った後
水にさらすと農薬が溶け出し、綺麗に除去できる。
≪タマネギ≫
土の中で育つタマネギは農薬の心配はあまり無いが、
土壌がダイオキシンで汚染されている可能性もある。
茶色の薄皮をむけば十分安心。
生食ならさらしタマネギにするとより安心。
≪トマト≫
表面に農薬が残留しているものもあるので、皮をむいて
食べるのが安心。まず、流水で30秒手でこすり洗う。
ヘタと反対側に浅く切り目を入れ、沸騰した湯に15秒ほど
つけ、水で冷ますと切れ目から皮がはじけつるんとむける。
≪イモ類≫
イモ類も土の中で育つので農薬の心配があまりない。
土壌のダイオキシンが付着している場合があるので、泥を
スポンジやタワシでよくこすって洗い落とす。
サツマイモは発色剤が使用されていることもあるが、
この方法でほぼ落ちる。
便利な「洗いイモ」は漂白剤入りの場合があるので注意が必要。
≪セロリ≫
生育期間が短く、病害虫にも弱いため農薬が多用されやすい。
流水で1~2分かけてしっかり洗う。
薄く切ることと、酢水(水カップ3と酢大さじ1)にさらしてから
調理に使うことで不安物質が減らせる。