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イッピンNHK 「竹が描くしなやかな曲線~静岡 駿河竹千筋細工~」

2023-06-15 09:04:25 | イッピンNHK

 第54回 2014年4月8日 「竹が描くしなやかな曲線~静岡 駿河竹千筋細工~」リサーチャー: 豊田エリー

 番組内容
 今回は静岡の「駿河竹千筋細工」。細いひごを作り、組み立てて仕上げる、繊細な工芸品だ。古くは鳥や虫を入れるカゴが作られていたが、最近は流行を先取りするアイテムに大変身!竹のストレートなラインが美しいバッグや、複雑に入り組んだ竹ひごが華やかさを演出する照明など、幅広い世代に人気のアイテムが登場。それを可能にしたのが、卓越した職人の技だ。駿河竹千筋細工の魅力を、豊田エリーが徹底リサーチする。 

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201404081930001301000 より

 1.みやび行燈製作所(杉山雅俊さん、貴英さん、茂靖さんの3兄弟)

 伝統工芸である「駿河竹千筋細工」(するがたけせんすじざいく)を、杉山雅俊さん、貴英さん、茂靖さん兄弟三人が
力を合わせて継ぐ「みやび行燈製作所」は、大正15(1926)年に、3兄弟の曾祖父の杉山参司が「駿河竹千筋細工」の職人として活動を開始しました。
 
 「駿河竹千筋細工」は、日本全国にある編む竹細工と違って、細い”丸ひご”を刺して組み立てるとても繊細な竹細工です。

 江戸時代初期に、主として武士の内職として始まり、天保11(1840)年、華道・茶道・歌道に秀でた岡崎藩士・菅沼一我(すがぬま いちが)に技術を伝えられた、宿泊先「はなや」の息子・清水猪兵衛は門弟を多数育て、菓子器や虫籠を作って東海道を上り下りする旅人に販売し、世間に広めたと言われています。

 明治以降、「ウィーン博覧会」で好評を博し、これを契機に多くの製品が海外へ輸出されました。
 戦後は、次代のニーズに対応しながら着実に発展し、昭和51(1976)年に伝統的工芸品の指定を受けました。
 
 杉山三兄弟は、それぞれがサラリーマンをしていたのですが、この伝統工芸品を継がなければ絶えてしまうので、継ぐことに決めました。
 
 「みやび行燈製作所」では、竹を美しく均一に曲げる道具を開発し、一早く照明の製作に取り組むなど、新しい加工法や商品を生み出しています。
 
 静岡県中部では、かつて良質の竹が産出し、古くから竹製品が親しまれてきました。
 弥生時代の登呂遺跡には竹製品の痕跡が見られます。
 竹ひごの材料となるのは、3年目の竹です。
 秋に切り出し、数週間かけて天日干しし、更に1年間乾燥させます。

 竹は外側の皮に近い部分が強いので、ひごにはそちらを使います。
 せん台という道具で厚みを決めます。
 次に、二本の刃を立てて、竹の先端に小刀で切り込みを入れる「小割り入れ」を行います。
 切り込みを手で押し込み、竹を切り裂く「くじき」を行います。
 その後、「ひご引き」という穴に通して、キレイな丸ひごにしていきます。

 「みやび行燈製作所」は伝統的な品の製作に加えて、最近は照明作家とのコラボ作品などにも積極的に取り組んでいます。
 照明作家・谷俊幸氏とのコラボで生まれた「SEN」「HOKORE」は、新しい世界観を国内外に強烈にアピールしています。

 みやび行燈製作所 静岡県静岡市葵区四番町11-8

 2.竹工房はなぶさ(黒田英一さん)

 駿河竹千筋細工の一番の特徴は、丸い竹ひごを1本1本丁寧に穴に刺して、組み立てることです。
 竹を曲げる前に、ハンコのようなもので穴開け用の印を付けておきます。
 その印を見ながら、ボール盤という機械を使い、1本1本開けています。
 1本の枠に角度の異なった3種類の穴を開けます。
 作品により、穴を開ける角度を変えていきます。
 微妙な角度の違いで、作品の雰囲気が変わってしまうので、手作業で行います。

 竹細工一筋60年の伝統工芸師・黒田英一(くろだ えいいち) さんを訪ねました。
 黒田さんは、竹ひごを湾曲させたり編み上げたりと様々な加工を組み合わせて、花器や菓子器、行灯、虫籠などを作り、その確かな技術とシンプルなデザインで人気です。
 
 竹工房はなぶさ 静岡県静岡市葵区田町1丁目15

 3.髙橋竹工芸(竹細工師・髙橋一雄さん)
 
 「駿河竹千筋細工」の「花器」の滑らかなフォルムは、竹ひごを自在に曲げるという高度な技によって生み出されます。
 
 竹細工師の髙橋一雄(たかはし かずお)さんのもとを訪れて、竹の板を曲げる技術を拝見しました。
 髙橋さんは、「竹の柾(まさ)曲げ技術」を考案し、従来には無かった多種多様な製品の製作を可能にした方です。
 
 専用の道具「コテ」を使い、竹ひごをまとめて20~30本を同時に、熱くした電気ごてに当てて曲げます。
 同じように曲げないと、作品がデコボコしてしまいますので、難しい作業です。
 「コテ」全体を使ったり、端から3分の1くらいを使ったりします。
 曲げ方を工夫して、様々なデザインの作品を作っていきます。

*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Shizuoka/Surugatakesensujizaiku より


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