「どじょう煮」
主な伝承地域 県東部、利根川、綾瀬川流域
主な使用食材 どじょう
歴史・由来・関連行事
秩父山系を源とする荒川と利根川などの河川を有する埼玉県では、人々は川の豊かな恵みを享受してきた。ウナギやアユ、ナマズ、コイなどの川魚は、刺身で食べるほか焼き物や煮物にして食された。田んぼのじょうは捕まえやすく、水温が上がると田の隅に集まるので、手ですくってとることができる。また、9月末、田んぼの水を落とす時に、水路の口の部分に筌(うけ)を立ててどじょうを捕獲した。 捕れたドジョウは野菜と共にかき揚げにしたり、まるごと煮付けにしたりする。細いものは野菜とともに味噌仕立てのどじょう汁に、丸々と太ったものはどじょう煮にした。
食習の機会や時季
かつては水田でどじょうを育て、夏から秋にかけて捕獲し食べる日常の食であった。栄養豊富なことから滋養強壮、妊婦の栄養源として重宝された。
飲食方法
生きたどじょうに酒を少しふりかけおとなしくなったものを、ささがきにし水にさらしたゴボウとともに砂糖や醤油で煮付ける。卵でとじることもある。 「丸鍋」はどじょうを丸のまま煮て骨も頭も丸ごと食すことができる。どじょうを割き、たれをつけて焼く蒲焼や、ゴボウと割いたどじょうを割り下で煮て卵でとじる柳川鍋、丸のままのどじょうに片栗粉をまぶして油で揚げる唐揚げ等がある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭で一般的につくられるほか、県内の飲食店で供されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/33_26_saitama.html より
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