「茂倉瓜の冷や汁」
主な伝承地域 早川町
主な使用食材 茂倉瓜、味噌、みょうが、しそ
歴史・由来・関連行事
「茂倉瓜の冷や汁」とは、標高800mの南アルプスの麓にある早川町茂倉地域で、130年前から代々自家播種しながら栽培されてきた茂倉瓜を、千切りにして冷たいだし汁に入れ、味噌や薬味を加えてご飯にかけて食べる山の冷や汁であり、簡単で暑い夏にぴったりの郷土料理である。茂倉瓜は若い頃はきゅうりのようだが、成長すると太くずんぐりとした形になり、冬瓜のように大きくなる。皮は濃い緑や黄色や茶色っぽくなるものもあるが、皮をむくと薄い緑色でみずみずしい。味はきゅうりほど青臭くなく、くせがない。食感はしゃきしゃきしており冷や汁によくあう。瓜は大変交配しやすいため、茂倉地域ではきゅうりやにがうりなどと一緒に畑に植えず、下の部落の土地で育てている。
食習の機会や時季
茂倉瓜の旬でもある夏の暑い時期、7月上旬から8月上旬に食べられる。
飲食方法
冷蔵庫で冷やしておいた煮干しのだし汁に、皮をむき種をとった茂倉瓜とみょうがを、それぞれ千切りにして入れ味噌を加える。さらにしそも千切りにしてそえ、ご飯にかけて食べる。押し麦の麦飯おにぎりがそえられたり、丸麦のおかゆである「おばく」にかけて食べるのが好まれている。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されている。各家庭でつくられるほか、早川町内の蕎麦店などで食べることができる。茂倉地域では自家消費用だった茂倉瓜の商品化に取り組んでいる。また現在ではその在来種を絶やさないよう茂倉地域以外でも栽培され始めている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/mogura_uri_no_hiyajiru_yama_nashi.html より
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