「おしゃかこごり」
主な伝承地域 甲府市、峡南地域
主な使用食材 大豆、三温糖、塩、小麦粉、牛乳
歴史・由来・関連行事
「おしゃかこごり」とは、4月8日の釈迦の誕生日を祝う「灌仏会」(花祭り)の行事食で、砂糖を入れた小麦粉に煎った大豆などを加えて丸めた団子で、あまちゃづるの葉でつくられた「甘茶」と一緒に振る舞われる。地域や各家庭により材料は違い、小麦粉の代わりに米粉を使ったり、大豆を中心にあられやくるみ、干しぶどうなどを入れるところもある。「おしゃかこごり」はごつごつとした釈迦の頭を表しており、食べると釈迦のように知恵が授かるとも言い伝えられている。「こごり」は”塊(かたまり)”を意味する方言である。また、仏への献花や供え物のことを「花供御(はなくご)」というが、その音が似ていることにより「お釈迦様の鼻くそ」とも呼ばれる。また「お釈迦様にとっては鼻くそ程度のもの」という謙遜の意味が込められている。「花供御」を食べると無病息災で過ごせるという。
食習の機会や時季
4月8日の「灌仏会」にて、地域によっては1ヵ月後の5月8日に食される。
飲食方法
大豆は水に3~4時間位浸して、水気をきり、中火で焦がさないように煎る。小麦粉に大豆と砂糖、塩を合わせて温めた牛乳を少しずつ加え、耳たぶ位の柔らかさに練り、10等分してアルミカップに入れ、蒸し器に入れて10分蒸す。地域や家庭により、団子のように丸めたかたちにすることもある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されている。また、地域おこしの団体による小学校での調理実習の実施や、「灌仏会」をおこなう寺で、地元の女性たちから若い世代へ伝承されたりしている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/oshaka_kogori_yama_nashi.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます