「紅赤-べにあか」
【生産地】さいたま市浦和区
【特徴】皮色が鮮やかな赤紫色のさつまいも。長紡錘形の形状。「金時いも」ともいう。また、外観の美しさ、味わい深さから「さつまいもの女王」と称される。紅赤は植え付けに適した時期が短く、肥料や土質への適応力、病害虫に対する抵抗力が低いのが難点。貯蔵性も良くないため、生産者にとっては「栽培しにくい品種」とされる。
【食味】肉質は黄色で粉質、味や口当たりが良い。「きんとん」や「いもあん」の材料にも使われる。
【来歴】1898(明治31)年、木崎村針ケ谷(現在のさいたま市浦和区)の農家が、当時栽培していたさつまいも「八房」の中に、皮色が美しくて甘い、おいしいいもがあることに気づき、甥が「紅赤」と名付けて増殖し、紅赤の栽培を広めていったという。市場でも高値で取引され、関東地方を代表する品種になり、大正から昭和のはじめには、埼玉県のさつまいもの栽培面積の約9割を占めるほどになった。しかし、第二次世界大戦の戦中、戦後の食糧難の時代には、栽培が難しく収穫量の低い「紅赤」は激減。人々の生活が安定するにつれて「紅赤」の栽培も復興したが、1984(昭和59)年に「ベニアズマ」が開発されると、「紅赤」の生産量は急激に減少。ついには『幻のいも』となった。現在、「さいたま市紅赤研究会」の会員を中心に、伝統産地の復活を目指して「紅赤」の栽培に取り組み復活が進んでいる。
【時期】年9月下旬~11月初旬
*https://tradveggie.or.jp/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e4%bc%9d%e7%b5%b1%e9%87%8e%e8%8f%9c%e2%80%9511-%e5%9f%bc%e7%8e%89/#i-21 より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます