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< 郷土料理 > 神奈川 マグロのかぶと焼き

2024-11-29 07:50:48 | 郷土料理

 「マグロのかぶと焼き」

 主な伝承地域 三浦市三崎地域

 主な使用食材 マグロ

 歴史・由来・関連行事
 日本屈指のマグロ漁港として知られる三浦半島の三崎港。「マグロのかぶと焼き」は、三崎地域の名物で、マグロの頭部をそのまま焼き上げた豪快な料理。もともとはマグロ漁船に乗って遠洋に出かけた三崎の漁師たちが、売り物にならないマグロの頭を船の煙突に吊り下げて蒸し焼きにして食べていたことが始まり。また、港に帰ってきた若い漁師たちの酒肴としても楽しまれた。40年ほど前から、三崎港近くの飲食店がマグロのかぶと焼きを一般客向けに提供し始めたという。巨大なマグロの頭がそのままテーブルに上がるこの料理はインパクトが大きく、特に観光客に楽しまれている。一般的なマグロ料理では口にすることが少ない、ホホの身や目玉の裏の身など希少な部位を味わえるのも魅力である。
 港に適した地形をもつ三崎は、古くから沖合・沿岸漁業の拠点として発達し、昭和初期にはマグロ漁が盛んな遠洋漁業基地として全国に知られるようになった。現在では世界各国で獲れたさまざまな種類のマグロが船上でマイナス60℃に冷凍保存され港に運ばれ、魚市場を通して首都圏を中心に出荷されている。三崎の魚市場では一日に400~1000匹のマグロが取り扱われている。

 食習の機会や時季
 マグロの種類によって旬の時期は変わるが、三崎港には世界中から多種多様なマグロ類が集まっており、また冷凍技術も発達しているため、一年を通してかぶと焼きをはじめとするさまざまなマグロ料理を楽しむことができる。
 かぶと焼きは漁港周辺の海鮮料理店で、事前予約制にて提供されている。

 飲食方法
 マグロの頭をオーブンで3時間から4時間かけて弱火でじっくり焼く。目玉の奥のゼラチン質の眼肉、頭身、ホホ肉、あごの内側の身を、おろし大根に醤油、ポン酢、土佐酢など好みの調味料で食べる。部位による食感の違いが楽しめる。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 「マグロの街」として栄える三崎では、漁港周辺にマグロ料理を提供する飲食店がひしめいており、観光客でにぎわう。心臓や胃袋など珍しい部位を味わえるのも漁港のある地域ならでは。例年秋に行われる三崎港町まつりでは船上でマグロのかぶと焼きをつくり、ふるまうイベントも行われる。
 京浜急行電鉄が三崎エリアの電車・バスのフリーきっぷや食事券をセットにした「みさきまぐろきっぷ」を発行しているほか、地元の飲食店がマグロを使ったラーメンやスイーツなど多様な商品を開発している。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_13_kanagawa.html より


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