「かんこ焼き」
主な伝承地域 相模原市津久井地域
主な使用食材 小麦粉、季節の食材
歴史・由来・関連行事
「かんこ焼き」は、小麦粉の皮でたっぷりの具を包み、焼いて蒸しあげた、おやきのような食べ物。具には山菜、小豆、かぼちゃ、キノコ、漬物など、季節に合わせた地元食材を使う。江戸時代から相模原市津久井地域に伝わる郷土料理である。
津久井地域は稲作に適さない山間地であったため、古くから麦や豆が栽培され、小麦を中心とする粉食文化が根付いた。江戸時代には、うるか(アユのはらわたの塩漬け)や味噌を皮で包み、囲炉裏の熱い灰で蒸し焼きにしたかんこ焼きが昼食やおやつとして食された。
かんこ焼きという名は、雅楽に使う太鼓の一種「鞨鼓(かっこ)」に形が似ていることから付いたといわれる。
食習の機会や時季
季節に合わせて具を変えることで、四季折々の味を楽しめる。身近な食材を包んだ素朴な味わいのおやつとして、家庭を中心に親しまれてきた。
飲食方法
小麦粉で作った生地を少し発酵させ、小豆、かぼちゃ、フキなどの山菜、しめじなどのキノコ、クリ、切り干し大根、漬物など季節の食材を具として包み、軽く焼いたあとに蒸しあげる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
1992年には地元の商工会女性部によって地域活性化・伝統食継承のために商品化され、以降、津久井地域の地元特産品コーナーなどで手作りのかんこ焼きが販売された。現在は販売終了しているが、復活に向けて活動を開始している。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_12_kanagawa.html より
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