7月21日に「国難の美智子様」を書いて以来、ブログの更新が滞っています。「武漢コロナ」による外出自粛が続くなかで、オリンピックが始まりました。
前回の東京大会で、昭和天皇は次のように開会宣言をされました。
「第18回近代オリンピアードを祝い、ここにオリンピック東京大会の開会を宣言します。」
今回は、
「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します」
と述べられ、「祝い」という言葉がありませんでした。「武漢コロナ」が終息せず、世界的大流行と、不要不急の外出自粛要請が続く中での開催ですから、曖昧な「お言葉」になるのも無理はありません。陛下が開会宣言をされている時、椅子に座ったままの小池都知事と菅総理の姿がありました。
「起立」のアナウンスが流れなかったため、途中から気づいて席を立つ小池氏と菅総理の曖昧な姿が放映されました。原因となったのは、バッハ会長の予定時間オーバーの長い挨拶と、会長による陛下のご紹介があったため、アナウンスのタイミングを失したというものでした。大会委員会が予定した挨拶の時間は、バッハ・橋本両氏で9分だったそうですが、二人が19分間喋ったと言います。橋本氏が6分、バッハ氏が13分でしたから、彼らは陛下の時間も気にせず、喋っていたことになります。
今にして思えば、陛下を軽視する姿勢は、この二人から始まっていました。開会式をテレビで見ていた私は、長い挨拶とは感じましたが、感極まった二人が自分の気持ちを述べているのだと、軽い気持ちで聞いて言いましたが、大会の顔とも言える橋本・バッハ両氏なら、文刻みのスケジュールのタイトさを熟知し、陛下の「お言葉」の重要性も理解しているはずです。10分も予定時間を超過し、陛下をお待たせする非礼に気づかないとしたら、やはり問題視されて当然でしょう。
私の心が沈むのは、開会式を含め、自分の受けている印象と、マスコミやネットで語られている意見との落差にあります。
この困難な時期に、世界の祭典を決断した政府と大会関係者のご苦労に、私は率直な敬意を表しています。やるのかやらないのか、曖昧な世論の中で、ひたすら練習を積み重ねた選手たちに対しても、拍手を送っています。それだけでなく、選手たちの活躍する姿に我を忘れ、声援を送り、涙を流しています。
「やはり、オリンピックはやって良かった。」と思っているのに、マスコミやネットの批判が、私の気持ちに影を作ります。「他人がどうであれ、自分は自分だ。」と言い聞かせても、批判を知れば気持ちが沈みます。
簡単なことを言えば、開会式の陛下の「お言葉」についても、橋本氏やバッハ会長の予定無視の事実を知らなければ、彼らの非礼にも気づきませんでした。もうここまで来れば、国民の心を一つにし、無事大会が終わるようにするのが、私たちの勤めだと思うのに、相変わらず「オリンピック反対」を主張する政党や活動家たちがいます。
マスコミは、国民全員で応援しましょうと盛り上げる一方で、オリンピックの不祥事や不始末や不手際を報道します。コロナ感染者の増加と、飲食街の人出に警戒せよと言います。いちいち聞いていたら、何もできなくなりますし、無視していたら、大変なことにもなりかねません。
自分の信ずるものに従い、いたずらに動揺せず、淡々と生きることの難しさを、日々痛感させられています。息子たちの手本になりたいと思いながら、迷ったりためらったり、情けない自分を知る日々です。
『近代の戦争( 日清戦争 )』は、机の片隅に置かれたままです。その前に、是非ともブログにしておきたいことが生じましたので、書評が何時になるのか、自分でも分かりません。
この国に天皇陛下がいらっしゃる有り難さをつくづくと思いました。
それにしても、菅総理などの、天皇陛下に対する敬意の欠けた態度にはあきれ果てます。
あれが今の自民党の体質劣化を如実に表しています。
しかしながら、さまざまな雑音はありましても、
やはりオリンピックは開催して良かったと思います。
開会式での女性歌手の君が代独唱は素晴らしいものでした。
また、日本選手団の連日の金メダル獲得には、痛快な喜びを感じました。
日本選手たちの、爽やかで明るい、いさぎよい笑顔には、心を癒やされます。
コロナ蔓延が終息しない中で予断は許せませんが、
どうか無事にオリンピックを完了させてくれる欲しいと願うばかりです。
私の拙コメントの最後の行の
【完了させてくれる欲しい】、、、は
【完了させて欲しい。】、、、、、、に訂正いたします。
申し訳ありません。
短くても、陛下のお言葉には、私たちの心に届くものがありました。大切にしなくてならない皇室であると、改めて思わされました。
予想していた以上の選手の活躍です。あとはもう、無事にこの祭典が終わることを祈るだけですね。
コメントを有難うございます。
開会式で同氏が延々とスピーチしたことでも、橋本五輪相と併せてバッシングされました。
「待ちに待ったこの日」という彼らの気持ちは、分からないでもありません。
が、待たされる立場である陛下のお気持ちはいかがだったでしょうか。
日々の感染者は止まらず、五輪や菅総理らが槍玉に上げられているのは開幕前と変わりません。
菅総理の「五輪中止はない」という言葉も、より火に油を注いでいます。
それでも日本選手もメダルが続出し健闘し、「中止、中止」って言ってきた人たちを十分に黙らせる結果になっています。
WEB署名で中止を求めていた宇都宮健児氏や上野千鶴子氏らは、今頃どのような心境なのでしょうか。
「コロナ、コロナ」で人々の心は荒んでいますし、日本人の自信喪失にも歯止めがかかりません。
次のエントリの我那覇真子さんと水島氏の件を読んでいても、暗い気持ちになってしまいます。
そんな中、日本の選手たちの活躍は一種の「清涼剤」になりますし、励みと癒しにもなります。
感染拡大の懸念はあっても、「大変な中でも五輪やれたんだから」と、日本全体にとっても自信に繋がると思います。
五輪も「折り返し地点」に達しましたが、ここまで来たら無事に閉幕できるよう、私も祈るばかりです。
○橋本会長
開幕前は、私もオリンピックを危惧していました。「武漢コロナ」が猛威を振るう中ですから、無事進められるのかと、不安が先に立ちました。
結果論でしかありませんが、いざ始まってみますと、選手たちの活躍と、粛々と進む競技の進行に、すっかり不安が消え、無事大会が終わることを祈る気持ちに変わりました。
戦禍の傷跡とスペイン風邪の流行下で行われた、アントワープ大会のことを教えられ、昔も今も、困難を乗り越えてオリンピックが行われていたことを知りました。
アントワープ大会と同様に、今回の東京大会も、歴史に残る大会になることでしょう。しっかりと心に刻みます。
今となっては、開会式の橋本会長とバッハ会長の挨拶も、思い出話の一つです。その分だけ、陛下の簡潔なご挨拶が光りました。
コメントを有難うございます。