ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

青山繁晴氏

2021-07-26 13:35:36 | 徒然の記

 【ぼくらの国会・第185回】「議員!!来年どうする?」

  久しぶりに、青山氏の動画を見ました。「議員 ! !  来年どうする。」というタイトルは、次回の参議院選挙に対する氏の姿勢を述べたものでした。「議員を一期で辞める。」というのが氏の公約で、来年限りで、任期6年の参議院議員生活が終わります。

 「議員を一期で辞める。」という公約が、私はずっと気に入りませんでした。日本を変えるためと言って議員になりながら、なぜ一期しかやらないのか。日本の抱えている課題が、そんな簡単なものとでも考えているのかと、反発が消せなかったからです。

 「なんでも正直に隠さず話す。」というのが、青山氏のモットーですが、なんでも喋る氏が、私には返って軽薄に思え、「信頼できない人物」に見えていました。『僕らの国会』にしましても、会議でのやりとりは、私には貴重な情報ですが、実名を上げられた政治家や官僚には、腹に据えかねる動画です。だからこれが、私の疑念を生じさせました。

 「ここまで話すのなら、党内での打ち合わせが済んでいるのではないか。」「そうでなければ、こんな際どい説明がどうしてやれるのか。」

 今回の動画で、私の推測が半分しか当たっていないことが分かりました。当たっていたのは、「青山氏の発言が、議員や官僚たちに嫌われていた。」という点です。隠れた非難や中傷だけでなく、正面からの風当たりがあり、動画は厄介なものとして扱われていました。

 一期で辞めるという氏の言葉を、待ち望んでいる議員たちが、自民党の中にいることも、明らかにしていました。反中国を鮮明にしていますから、二階派はもちろんのこと、公明党の議員も、反青山です。現在の自民党には、媚中、親中の議員の方が多数派ですから、日々が彼らとの戦いであったことが分かりました。

 共同通信社の記者をしていた氏に、参議院議員への立候補を勧めたのは、安倍政権時代の官房副長官だった世耕氏だったそうです。議員になる気のなかった氏が何度も断っていると、安倍総理から電話があったそうです。

 「青山氏が議員になったら、外務省が変わる。」(拉致問題への障害)

 「青山氏が議員になったら、経産省が変わる。」(エネルギー利権の打破)

 「青山氏が議員になったら、自民党の議員が変わる。」

 安倍氏の言葉は、おそらくそのままなのだろうと思いますが、私が氏の軽さを感じるのはこういうところです。安倍氏が何を考えていたのかを知る貴重な話ですが、公表して得をするのは、青山氏だけです。いかに八方美人の総理だったかが国民に分かり、安倍氏には迷惑なはずです。

 出馬を固辞する氏に、議員になる決心をさせたのは三浦秘書と夫人の言葉だったようです。

  「社長、国益のためです。」(三浦秘書)

  「(引き受けないと)、後悔しますよ。」(青山夫人) (拉致問題が解決されない)

 こうして氏は出馬を決め、自民党の選挙対策本部への要望を出しました。

   1. 支援団体はいらない。

   2. 団体の寄付もいらない。

   3. 選挙のプロの指導もいらない。

   4. 自分の思うことを喋り、自分の思う通りの選挙活動をする。

 氏の選挙活動を伝えたのは、マスコミの報道だとばかり思っていましたが、多くは支援者たちが、動画で全国に発信していたのだそうです。青山氏の頑固さと変人ぶりは当初からのもので、安倍総理を除けば、周囲の議員からは歓迎されていなかったのです。

 「青山くんは、一期で辞めると公言していたから、次の選挙に出たら有権者への裏切りなる。」

 多くの議員に言われたことも手伝い、へそ曲がりの氏は、次回の参議院選挙への出馬を決めました。そうではないかと予想していましたが、視聴者に気を持たせ、ヤキモキさせ、動画の最後になり、氏が明言しました。

 「議員が出馬されると知り、安心しました。」「この5年間、議員になっても自由に思っていることを喋られ、自民党を変えてこられたと私は思います。」

 司会進行役の三浦秘書が、動画の締めくくりとして語り始めました。

 「私のところに、多くの支援者の方から、どうして一期で辞めるのか。」「もっと続けて欲しいと電話があり、どう答えていいのか、困っていました。」「議員の決意を聞いて、きっと多くの方が安心され、喜ばれていることと思います。」

 三浦氏の言葉を聞きながら青山氏は、気持ちが抑えられなくなったのか、涙をこぼしていました。今もなお、氏は私とって不可解な人物ですが、この動画には心を動かされました。

 阿部詩(うた)選手が柔道で優勝した瞬間、私の頬を濡らした涙と、同じ涙が流れました。思いがけなく心を動かされるというのは、なかなか無いことだけに、貴重な経験でした。

 明日からも、氏との距離は是々非々ですが、「護る会」については期待しています。国民の期待を背負い、頑張って欲しいと心から願っています。一期で辞めるなどとんでもない話です。

 「護る会」とともに、「命の最後の雫まで・・」です。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国難の美智子様 | トップ | 陛下の 「オリンピック開会宣... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
青山氏の人柄が伝わる動画 (成田あいる)
2021-07-26 20:59:43
この動画を私も見ました。
はじめは青山氏を信じて一票投じた方や、自民党各氏がご覧になったらどう感じるかと思いました。
「議員を一期」は「腰掛け」にも、「キャリアづくり」や「箔付け」にも取られかねません。
「裏事情」を明かすことで、党内の「反青山勢力」を勢いづかせることにもなりかねません。

それでも進むにつれ、出馬に至るまでの葛藤や経緯、議員としてのスタンスも知ることもできました。
氏の知られざる側面や人柄にも接することができましたし、氏こそが真の「愛国議員」だと思います。
(それでも私も、全体的に「軽さ」を感じましたが…。)
「支援団体も寄付も不要で、自分の思うままの選挙活動」という点も、「青山流」なのでしょう。

青山氏が涙したところなど、同氏の心の底に「それでも中途半端で投げ出したくない」との想いがあったからではないでしょうか。
こちらも、思わずジーンとなってしまいました。
三浦秘書の言葉も、常にそばで青山氏を見守り続けて来たからだと思います。
党内の「親中勢力」や「売国勢力」にとっては、青山氏の存在はとても脅威だと思います。
そして「自分が議員でいることで、誰が一番怯えているか」をよく知っているのは青山氏自身であることが、言葉の節々からも伝わってきます。
青山氏の読者からのメッセージも映像で紹介されていましたが、氏に励まされ、勇気をもらっている方もいると感じました。
一期だけで終わることは、「護る会」までも投げ出してしまうことになりかねません。
「再選」を狙うかどうかは同氏次第ですが、それでも私も直ぐには退いてもらいたくないと思います。
返信する
「護る会」とともに、「命の最後の雫まで・・」 (onecat01)
2021-07-26 22:23:20
 成田あいるさん。

 貴方もこの動画を見ておられましたか。

 「氏の知られざる側面や人柄にも接することができましたし、氏こそが真の「愛国議員」だと思います。(それでも私も、全体的に「軽さ」を感じましたが…。)」

 同じような受け止め方をされていたのですね。愛国議員と「軽さ」の組み合わせが、今後もうまくいくのか、一抹の不安があります。政治家の軽さは、一歩間違えば命取りになりますが、これが氏のキャラクターであるのなら、見守るしかありません。

 「護る会」を立ち上げた功績と、「護る会」が実行している政策を知れば、エールを送らずにおれません。「護る会」の活動が、党内の曖昧保守を追放し、公明党との関係を切るのであれば、期待が大きくなります。

 「護る会」が自民党の中で大木となり、木の下に愛国の議員が集えば、失った日本が取り戻せるのかも知れませんね。

 一方で私は、西村長官を弁護した青山氏の動画も、忘れていません。「高輪の意向」を知った上での発言だったのか、知らなくて発言していたのか。私が是々非々である理由は、ここにもあります。

 いずれにしましても、興味深い、不思議な議員であることだけは間違いなさそうです。目が離せません。

 コメントに感謝いたします。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

徒然の記」カテゴリの最新記事