日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 







「別離」「彼女が消えた浜辺」の監督アスガー・ファルハディは言うまでもなくイラン出身。

そして前回に続き今回も「離婚」ネタ。
ただし前作のような「仕方ない理由」がついていた離婚とは、今回は様相がかなり違う。

ベレニス・ベジョ(「アーティスト」主演女優 写真:中央)演ずるマリーは、既に2バツ。
この離婚手続きのため、イラン → パリへと戻ったアーマド(アリ・モサファ)
マリーは既に次のオトコの子も宿し、結婚を控えている。

まずここの設定で、日本人的には面食らう。
2度めの離婚に続き、3度めの結婚かよ!


これだけ結婚・離婚を繰り返すと、子供たちにも悪影響が。
娘のリュシーの様子も何かおかしいし、再婚予定の息子も妙に反抗的。
アーマド視点から、次々と家族の歪みが発覚していく…

こんな具合で物語が進むにつれ、観客が失笑してしまうようなシーンも数カ所。
倫理的に理解しがたい展開なのだ!


だが一方こうも考え出す。
日本と違い、多民族が混ざり合うフランスは離婚王国。
ベジョのような美女のまわりには、この映画のような状況が発生しうるのかもしれないかも、と。

その予感を裏付けるように、次々と発覚する事実は、かなり悲惨。
そこで、イラン出身ならではの監督ファルハディの意図がみえてくる、と言うワケ…

ベジョは「アーティスト」ではアカデミー主演女優賞を逃したものの、こちらではカンヌ主演女優賞獲得。
確かに熱演では、ある。
こんなに苦い現実があるのかな…フランス…
って考えさせられてしまったよ!

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