この本を読んだインパクトが大きすぎて、続いて読んだ本が全て小粒に思えてしまう状態に。
で、改めて再読したら…
10年以上やってきた当ブログで、初めての出来事。
既に読了した本を読み返しての、再・読後評!
それくらいの再読インパクト!
やはり、グッサリくるのは、彼が創った言葉・造語の章、
●Cognifyingー人工知能
事物が知能、ないし知性をもつようになるということ。
簡単に言うと、ビッグデータ、そして深化し続けるアルゴリズムによる巨大な嵐。
60年も掛かった AI があっという間に実現することになった。
このAI議論でよく引き合いに出されるのが =「ロボットに仕事を奪われる」
ケリー氏はそれに明晰に答える。
未来はユートピアにも、ディストピアにもならない。
斬新的で緩やかな進歩が生み出すプロセスがすすむ「プロトピア」の世界、だと。
(このプロトピア、も造語)
面白いのが、この進歩をSFの宇宙人論争と組み合わせたくだり。
ユートピアとかディストピアとかというと、正にSFのテーマ(笑)
だが、この AI による「知性」が、まるで異星人に遭遇したような恩恵や脅威を受けることになるだろう、と。
このため、 AI ではなく AA (ARTIFICIAL ALIEN)
今後発明される最も重要なマシンは、人間の方が上手にできる仕事ではなく、人間がまるでできないことをこなすためのものになるだろう、と。
それも人間に考えもつかないようなこと、で。
ケリーの、未来の方向性に対する明確なビジョンがより深く刺さった2度目の読破になった。
当ブログ恒例、年間ベスト10企画でのランクインは当然、現状 ベスト1候補。
2016年にこの一冊を読んだ、ということがすごく重要に思える時がくるような気が。
最後にケリー氏の講演での発言で締めたい。
「今こそは、こんなにお金にわずわされず、何か未来に影響できる誕生期だよ!」