
本国ドイツに住まず、ルーマニアはブカレストでコンサルに勤める娘(写真:中央 ずっと仏頂面 笑)
たまに帰国しても母にさえ会わず、電話ばかりしている内に帰ってしまう。
こんな中、娘想いの親父があるきっかけから、わざわざ海外に来て会社に押しかけてくる(写真:左)
娘は何日か付き合った上でやっと追い出すことに成功し、ホッと一息つき、さめざめ泣く。
ところが...
親父はオープニングで判るのだが、ギャグかましまくるひょうきん者。
鬘を被り、トニ・エルドマンと名乗り、友達からクライアントから、絡みまくる!
娘の仕事内容を把握するにつれ、その行動はエスカレートしていく...
人間としてどうかと思うような業務(リストラ)を引き受ける会社に積極的にかかわらなければならない娘。
それが「グローバル」視点の競走下にあることで、正当化されてしまう真実。
コンサルという商売自体に疑念を元々持っていないわけじゃなかったが、これは酷いねえ...
「笑い」を武器に、何とか彼女の人生の軌道修正をしようとする父の姿に、徐々に応援モードになる鑑賞側(笑)
このじわじわくる手法、なかなかに憎い!(笑)
映画が終わり、外に出て時計を見たら想定よりも30分以上遅くて驚いた。
調べてみると、上映時間が何と 2時間42分も。
何となく長いかも?とは思ったが無事ラストまで到着していたので、それそれで良し。
さんざ下らないギャグをかましまくった結果、のクライマックスの開放感だったかもと思うと(笑)
結論: 「笑い」「親子の愛情」を武器に、グローバル・コンサルのダークサイドを暴く構造において、捨て置けない一本。