日本ではほとんど知られていないのに、アメリカでは伝説の天才科学者。
「Mr.トルネード」の名で知られる、藤田 哲也 Tetsuya Theodore Fujita のこと。
32歳で渡米、シカゴ大学の教授になり、気象学を研究。
なぜ「Mr.トルネード」と呼ばれるようになったか。
それは「ダウンバースト」を発見した人物だからだ!
「ダウンバースト」とは何か。
局地的に発生するトルネードのこと。
航空機が、着陸直前にこのダウンバーストを食らうと、一瞬機体が浮き上がり直後に失速する。
ベテランの機長であればあるほど、一瞬浮き上がった際に機首を下げる。
その直後に失速してしまうので、地上に叩きつけられる、というわけだ。
この発見により、飛行機事故が激減。
アメリカでレジェンドとなり、Mr.トルネード と呼ばれるようになった!
この企画、元々は NHK「ブレイブ 勇敢なる者」シリーズの第一弾(昨年 5/2 放送)とのこと。
見逃してた!
本人曰く、気象学出身ではなく機械工学出身だったことが彼にユニークネスを与えたそう。
気象学出身だと気象図が発想の元になるため、どうしても二次元的に陥りがち。
機械工学では、常に立体的な三次元構造で発想するので、違うアイデアが出てくる。
彼には絵や図を自分で素早く描ける技術も身についていたので、アイデアを直ぐ形に出来た。
トルネードのようにこれ以上ない三次元を分析検討するのに有効だったわけだ。
「本流」じゃないからこそデキる事が明確にあった、というのは痛快!
このMr.トルネード、アメリカで生き抜くためか、経歴のみならず、そうとうユニーク。
いくつか列挙してみる。
まず名前。
藤田 哲也 Tetsuya Fujita だと女性に間違われることが多かったそうで、自らミドルネームを。
それは、セオドール Theodore
アイゼンハワーから借りてきたらしい!
彼のしゃべる英語は日本語英語だったそうだが、それ以上のユニークさが。
そこで登場する言葉は、「フジタ語」(笑)
彼の才能を説明するこんなフレーズも。
「彼は気象学会のウォルト・ディズニー」
やっぱアメリカ、こんなフレーズさえ凄いわ!
結論:「本流」じゃないからこそデキる事を、アメリカで徹底追求したオトコのユニークな人生。
P.S.漫画化、もされているよう。
子供の夢を育むのに、いいかも!