ギレルモ・デル・トロ は、「パンズ・ラビリンス」に限らず、当ブログ贔屓の監督。
先日、大胆にも(笑)アップした、極私的 「過去10年 」映画ベスト10!(2008年 ~ 2017年)でも、
第10位「パシフィック・リム Pacific Rim」この夏激押しのロボットアクション!
日本のカイジュー映画に最高のレスペクトしまくりに、何度観ても飽きないし 涙さえ出る 。
これから紹介する最新作の期待も含め、ランキングに滑り込ませておいた(笑)
で本作。
時代は1962年、冷戦下のアメリカ。
政府の極秘研究所で清掃員として働く女性イライザ(あの名作の主人公 と同じ名前!)
深夜勤務の彼女、なぜか研究所の実験対象だった化け物に興味を持ち出す。
卵をあげたり、音楽を聴かせたり…
そして…
主演はサリー・ホーキンスで、素晴らしい出来。
はじまりは地味極まりないのに、恋のチカラで徐々に美しくなっていく...
しかも観はじめてわかる、物語にリアリティを与える大事な要素が...
彼女には一切セリフがない。
全ての感情を手話で伝えるのだ!
この彼女の演技にリアリティがあり、表情のニュアンスの変化が素晴らしい。
アカデミー主演女優賞はもう取ったようなもの、と当ブログは判断する!
だけでなく、他の主演陣も完璧なキャスティング & 演技。
・彼女をサポートしようとするオクタビア・スペンサー
・狂言まわしのリチャード・ジェンキンス
・物語を大きく動かす役目になる、マイケル・スタールバーグ
どの人物もそれぞれ素晴らしく、物語にリアリティを付加していく。
が!
今作の演技が過去ベスト、と断言できるのが、マイケル・シャノン!
過去のみならず、彼の生涯ベストになるのではないか?!
彼がアカデミーで助演男優賞にノミネートされなかったのは大いに不満…
こうした出演陣が貢献し、ひとつ間違えただけでグダグダになりそうなプロットに説得力を加えていく。
個々のキャラはには程度の差こそあれ、各々「毒」が注入されている結果かなと...
そうして仕上がったのは、強いていえばSFファンタジーがジャンル、となるのだろう。
とも言いつつ、人間ドラマでもあり、恋愛ドラマでもあり、スリラーでもある仕上がり!
というわけで結論は、
:何とカイジュー映画が、究極の芸術レベルに達した(汗)