
トラブル渦中で苦境の続くウディ・アレン。
とはいえ当ブログのスタンスは、「個人は個人」「作品は作品」
(最近のアメリカはちょっと行き過ぎ… 叩き出すと止まらないのは日本も同じだね…)
作品でいうと最新作は、
レイニーデイ・イン・ニューヨーク A Rainy Day in New York ウディ・アレンのNY愛が雨でさらにみずみずしく炸裂し笑っているうちに今度は涙が流れ止まらなくなる 結論=傑作!
だけでなく、
女と男の観覧車 Wonder Wheel 恋の花火 を扱わせたら天下一品! ウディ・アレン が技を決めまくり、笑いが止まらない。
カフェ・ソサエティ Café Society キラキラと輝く1930年代の ハリウッド & NY を舞台に、一味違うアレン節を楽しむ。
マジック・イン・ムーンライト Magic in the Moonlight ウディ・アレン新作は息抜きお気楽ムービー
「それでも恋するバルセロナ」Vicky cristina Barcelona Wアレンの新作
人生万歳! Whatever Works 強力なアイコンを得て、アレン節「超高速回転」!!
そして「ブルージャスミン」(アカデミー賞 主演女優賞をK.W. が獲得、脚本賞・助演女優ノミニー)
と、好調な2000年以降。
今作もまた評論家筋の評判が良い(公開当時...)
・アカデミー賞に4部門もノミネーション(作品賞/監督賞/脚本賞/美術賞)
結果、脚本賞 を獲得している!
・ゴールデングローブ賞で3部門獲得!(作品賞/監督賞/脚本賞)
オープニングは、ジャズとともに繰り広げられるパリの様々な景色(約3分間)
アレンのいつもの手法なんだけど、ここだけで世界都市 パリの美しさに惹き込まれてしまう。
そして今回の狂言まわしは、オーウェン・ウィルソン(写真:右)
「ウェディング・クラッシャーズ」とか「幸せの始まりは」でのコメディアンぶりがなかなか良かった彼。
今回はアメリカ人作家として、婚約者役のレイチェル・マクアダムズとパリを訪れる。
マクアダムズも、自分的にはかなりハマった映画 daybreakでの演技がお気に入りだったので、このペアに期待。
物語の進行とともにわかるのが、メインプロットは「タイムスリップ」
過去にも、映画の中を行き来する「カイロの紫のバラ」なんてえのを作っているアレン。
今回はより熟練したお手前となっている。
何度も、実にすんなりとタイムスリップをやらかしてみせるところが、ニクい!
しかも行き先が、1920年代のパリ。
見ているうちに、ヘミングウェイや、スコット・フィッツジェラルド、ロートレック ダリ etc...当時の知識人・有名人がごっそり登場。
まるで、こちらの教養を試されているかのよう(笑)
それぞれがしゃれた会話を交わし、その中で一人その「真の価値」を知る主人公を魅了する。
そして....
結論=なんとも素敵なファンタジー。
アレンの持ち味が存分に発揮された近年ベストのうちの1本。