大阪まで本選に行ってきました。
今年は昨年までと違う会場で、駅直結の雑居ビルの中。
毎年毎年、まともに乗り換えができた試しがないので昨晩はちゃんと時刻表を調べ、大阪~梅田の乗り換え動画を2回見、ちゃんと準備をいたしました。
・・・・・にもかかわらず・・・・
はい、乗り越しました。「普通(各駅停車)」で一駅だけだったのでたいしたことになりませんでしたけど(汗)。
今日は、先日の東京での予選のときとは違って、プログラムの曲目を見て「わああああ」、演奏者を見て「おおおおおお」、ほかの方の演奏を聴いて「ムリムリムリ~~~~」とはなりませんでしたけど、
だんだん自分の立ち位置がわかってきたというか、BカテゴリーとAカテゴリーはなにが違っているのか、どういう部分は当座の練習や勉強で埋められて、どういう部分がこの期に及んで追いつくのが難しいのか感じるようになってきました。
なので、本番が万が一自分的に100%の出来であったとしても、それはあくまでも自己基準であり、客観的には「???」であることも高い確率で起こりうると理解しています。
重要なのは、自分の演奏が漠然とした「感想」という形でなく、容赦ない「点数」という方法で評価されることです。
おそらく、ピアノを専攻された方がたは子どもの頃から、コンクールに次ぐコンクールで、「今更40~50になって点数で評価されるなんて・・・」という感じなんだろうなあ、と思うのですけど、
私のような愛好家、とくに他人の演奏を聴いて好き勝手なことを日頃口にしているもの(殴)は、逆にたまには手痛い評価を受けて、努力に苦労を重ねてステージに上がってる方々の痛みを身に食らうのが薬です(笑)。
・・・・・ ということで、ここ数年間、A2カテゴリーに移動してからは「確固たる基礎の上に昼夜精進されている方々」の演奏を身近で体験するためにも、毎年毎年「もうやめる」といいつつ、懲りずに参加してます。
さて、相変わらず、講評用紙をいただかずに帰ってきたので、いったい手痛い評価を食らったのか、まあまあだったのかは不明ですけど、
本番とくにオオコケはせず、「あれ?」と思った箇所も瞬間に思いだし事なきを得たので、この曲を弾いたことのない方にはあまりバレなかったかな(甘い?)・・と思ってます。
幸いなことに今日はそこまで緊張しなかったです。平常心とまではいきませんけど、今の力での本番演奏としては残念ながらあんなもんだと思います。そして今の自分に足りないのは、あれとこれとそれと・・・(笑)。
今回布教(曲?)して回った、グバイドゥーリナの「シャコンヌ」という曲ですが、コンペ3か所と先日某弾きあい会の計4か所で演奏しましたが、フルバージョンで弾いたのは弾き合い会のみ。国際コンクールなんかではそれなりに弾かれている曲だと思うのですけど、予選2か所の審査員のコメントを読むと「もしかして初めて聴かれました??」みたいな感想もいくつかあり、「こんな曲持ち込んでスミマセン」とちょっと思ったりもしましたけど、「せっかくですので、これをご縁にお見(聴き)知りおきください」とも思います(笑)。
一方で、とても興味をもってくださった方もいらして、今日もそういう方と帰りの新幹線、ずっと楽譜を見たり、お話したりして、楽しい時間を過ごしました。どこかで機会があればフルバージョンも聴いていただきたいところですが、この曲を維持するのはそれなりに大変でして・・・(汗)。そもそも1曲が終わるときれいさっぱり忘れてしまうタチ(殴)。
それにしても・・・ですが、
10分かからないような曲でもソロ曲を暗譜し、それなりに仕上げるのは、ほんとに大変。それをしかも本番で、「一音たりとも外さずかすらず」という方、ほんとに尊敬します。もともとの運動神経と、若いころのトレーニングの成果なんでしょうか?私らのような年代、さらに上の方でも、カンペキな方はおられます。
「面白い演奏」「感動的な演奏」はもちろんすばらしいですけど、それは愛好家レベルでもそれなりに出現することなのですね。「カンペキで感動的な演奏」に出くわすと「これは別次元だ」とひれ伏したくなります。まったくミスのない演奏というのは、やはり美しいです。
まことにいろいろ勉強になりましたが、さてこれを生かしていけるのか・・・・。齢50を前にしてこれからやれること、取り戻せることはなにか・・・・。人生の残り時間との相談ですね。