豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

Salome 4 母ヘロディアス

2013年11月07日 | 今日の美女
 比較的古い絵画ではヨハネの斬首にはヘロディアスの意向よるという解釈が中心のようである。
 そのヘロディアスの絵画を眺めてみると・・・ 

◎ 王と王妃の結婚を糾弾するヨハネ。聖書には、王はそのことに立腹しながらもヨハネを正しい予言者と知って民衆を恐れ、保護していたとも記されている。したがって王の方はヨハネを処刑することには消極的だったが、王妃の方はヨハネに対して不快感しか無かったろう。

  イタリヤの古画                                         Lucas Cranach
    

◎ 一、二枚目は、サロメと題されてもおかしくないヘロディアス。 三枚目はさすがに少女サロメと見るのは無理か。
  Domenico piola                     Paul Delaroche                 Claude Mellan   
    

◎ 一枚目はともかく、他はヘロディアスの憎しみが表された作品。
  Ivan Kramskoy                     Vasily Surikov                   作者不詳 
    

◎ 同一画家の似た作品。左の絵はは何をしているのだか判らないが、右の絵のヨハネの舌には針が刺されているのが判る。
 したがって左は舌をつかんで刺そうとしているということになろう。ヨハネの言葉に憎悪を感じている行為を表している。
   Francesco del Cairo
  

◎ 前の方の美女からするとだいぶ古びたヘロディアスが、針を刺すのをげんなり見入るサロメ。
  後の方は親子して針刺しをしている図。どちらが親かはっきりしないが異常性極まれりというところか。 
  Pieter Fransz de Grebbe                フランスの古画
  

◎ 左の版画ははっきりしないが、ついにはナイフを手にしたヘロディアス。最後のステンドグラスではヨハネの眼に突き立てている。
 こうして見てくると我々の抱いているサロメの異常性というのは母ヘロディアスのそれの投影されたもので、サロメ本来はヨハネに特別な感情はなく異常性格でもないだろうといえる。
  Lucas_van_Leyden                  Andrea Ansaldo                      不詳  
          

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