ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Things Fall Apart (3)

2008-03-02 15:40:49 | BookClub
Okonkwoは,普通の若者とは違う人生のスタートを切りました。彼は父親から納屋の1つも相続しなかったのです。

生前Unokaは,Agbalaと言われる預言者の下に相談に行きました。Agbalaとは(前の章で女を意味する言葉として登場),本人は姿を現さないのですが「彼」の代理の女性が預言を行います。預言者に会うには,異常に狭い(這って行くほどの)入り口から洞窟に入って行かなくてはなりません。Unokaは,Chikaという女預言者に,自分はちゃんとお供えをしているのに,と,御託を言うと,Chikaは「お前は神を汚しているぞ! 皆が森で木を切り開き,川を渡って農地を開拓している時,お前は家にいて,農地を手入れもせず,生贄だけを捧げては,土地の神も喜ばぬ! 一人前の男として働け!」と一喝。

Unokaの話術に惑わされず,生贄やお供えは,義務を果たしてこそ意味がある,と言うこの預言者の言葉に,思わず感動する私。(笑)

晩年,Unokaは,お腹に腫れ物ができる病気になりました。腫れ物は,大地の女神が忌み嫌う為,墓に入れてもらえず,森に捨てられます。Unokaは,愛用の笛を持って,森へ運ばれていきました。

Okonkwoは,雇い主で,村1番の有力者Nwakibieの家を訪ねました。Nwakibieには,9人の妻と30人の子供がいます。彼はヤム芋の種をもらいに来たのです。Nwakibieはそう簡単にヤムの種を人にやる人ではないそうですが,Okonkwoのスキルを評価して,渡してくれました。Nwakibieから800個の種をもらったOkonkwoは,さらに父の友人などから400個もらいました。ヤムは山芋ににた芋で,男が栽培するものという文章がありましたが,上のリンクを見てなるほどです。(でかい)

その年は最悪でした。何事も遅すぎるか早すぎるか。雨季に雨が少ししか降らず,すぐ灼熱の太陽が照りつけ,ヤム畑は干上がってしまいました。しかしまだNwakibie等からもらった種があると頑張ったOkonkwoでしたが,今度は暴風雨で流されてしまいます。その年の収穫はみじめでした。彼はこの年生き残れたのだから,これから何があっても生き残れる,と,思います。その頃病の床にあったUnokaは「落胆するんじゃない。お前は強い。お前のような傲慢な奴はちょっとやそっとの失敗じゃへこたれない。ヤバイのは,1人で失敗した時だ。」

年を取り,病気が進むにつれ,ますます冴え渡る父の饒舌は,彼の限度を越えてました。(笑)

#でもお父さんの言う事は的を射てるよ,Okonkwo。


Things Fall Apart (2)

2008-03-02 00:54:07 | BookClub
このお話に出てくるのは,イボ族(イグボとも)と言われる人達です。またナイジェリアと言えば1960年代の終りに起きたビアフラ問題を覚えている方も多いと思います。

今日は2章です。
Umofiaの夜は,月の出ない日は,誰も外に出ないし,口笛を吹いてはいけないし,ヘビをヘビと呼んではいけないのだそう。しかし月のある日は子供は外で遊び,カップルは♪♪(笑)。
ある月のない夜,ogeneが鳴り響きます。それを聞いてOkonkwoは,戦かなと思いますが,とりあえず翌朝集合という事に。彼は父と違い戦を恐れない男で,もう敵の頭を5つも持っていて,敵の頭蓋骨で椰子ワインなど戴いたりしています。(汗)

Umuofiaの村には,war-medicine(戦いのまじない)という物があり,それを司るのは,片足の老女と言われます。社は村の中央にあり,夕方になると片足の老女が跳び回っていると噂されています。

翌朝,何事が起きたかと聞いてみたら,Ogbuefi Udoという男の奥さんが,Mbainoの市場で殺されたとの事。Umuofiaの民は,Mbainoに対して,人質を差し出すか,戦争かの選択を迫ります。代表として使者となったOkonkwoは,結局,処女と,Ikemefunaという少年を連れ帰ります。処女はOgbuefi Udoの亡くなった奥さんの代りに納まり,Ikemefunaは,暫くOkonkwoの家で預かる事になりました。

Okonkwoは父と違い,3人の妻を持っていました。彼は心底嫌な男ではないと思われますが,とにかく父への嫌悪感から,失敗を異常に恐れ,家族を恐怖で支配していました。彼は子供の時,父が仲間からagbalaと呼ばれているのを聞いてしまいます。agbalaとは,女という意味ですが,何もタイトルを冠してない男性も意味します。すなわち,日本語的に言うと「女の腐ったの」。結果Okonkwoは,父が持っている物を何でも嫌うようになりました。父の人生の失敗は元より,優しさも嫌いです。

努力の結果,彼は3人の妻を赤土で囲まれた自分の土地に住まわせ,自分は門の傍で寝起きし(何か門番みたい(笑)),3人の妻はそれぞれ家と鶏小屋を持っています。Okonkwoの長男は年長の妻の息子でNwoyeと言いますが,Okonkwo曰くNwoyeは祖父Unokaに似ている,という事で,将来を憂えています。Ikemefunaは,この年長の妻の家に預けられました。


Run!Run!Run!