Story Layla & Majnun 価格:¥ 1,140(税込) 発売日:1996-02 |
‥という事で、怒涛のようにブログ投稿終わりました。(笑)実際読んだのは、先月の後半でしたけどね。
前半は主人公Majnunのヘタレぶりに全然共感持てないし、もうイライラさせられっぱなしで、呆れまくりましたが、後半、盛り上がって参りましたね。最後までヘタレのままでしたけど(^^;)、動物が集まってくるようになってちょっと救われた気がしました。それに最後は墓。ロミオとジュリエットのようにまとまりました。
Shahnamehもそうでしたが、この本でも杉とザクロは美しい物の象徴なんですね。そして美しい女性は、「太陽」とか「月」とかに譬えられます。特に月に譬えられる事が多いですね。千の輝く太陽:A Thousand Splendid Sunsのタイトルロールともなった、カブールを讃えるあの詩、
One could not count the moons that shimmer on her roofs
And the thousand splendid suns that hide behind her walls
の意味もさらに深く理解できますね。
A Thousand Splendid Sunsと言えば、この本は、2人の女性主人公のうちの1人、Lailaが騙されて結婚させられたろくでなしの夫Rasheedの愛読書?(笑)として登場、Rasheedは、幼馴染カップルLailaとTariqを、LaylaとMajnunに譬えて、執拗に揶揄しておりましたが、このおっさん、この話を最後まで読んだ事あるのでしょうか?(爆) だって、この本の中でLaylaは無理やり結婚させられた夫Ibn Salamとは最後まで床を共にせず、挙句にIbn Salamは原因不明の熱病で不慮の死を遂げてしまうんですよ。で、死後とはいえ、LaylaとMajnunは、めでたく仲良く一緒にお墓。まあ、Rasheedって、ホントにおバカですねぇ~~。(笑) あまりにおバカなんで、憎々しさを通り越して、むしろかわいい奴だなあと思えて参ります。このお話を知っている人は、おそらく笑っていたでしょうね。さすが、どんな伏線も無駄遣いしないKhaled Hosseini氏。(笑) 副読本まで、しっかり伏線に使っておりました。
副読本まで、と言うと、Hosseiniさん、The Kite Runnerでは、Shahnamehを伏線として上手に使っていました。RostamとSohrabのお話を知っていた人は、やっぱり気付いたのではないでしょうか。Hassanは。。。。という事。
話が逸れてしまいましたが、このお話の中で、男性が女性に「あなたの足元にひれ伏します」とか「あなたの足は私の冠」とか言うシーンが結構多かったです。イスラムの世界は男尊女卑なのかと思っていたのですが、単純にそうではないという事ですね。(昔の)日本だったら、男性が女性の足元にひれ伏すなんて死んでも言わなかったと思います。案外女性の地位は日本よりむしろ高いのかも。もっとも、Laylaは父と夫がいる間は、全く自由はなかったと言っているので、‥‥やっぱりわからん、フクザツなんですねぇ。。。