ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Slaughterhouse Five 1 (3)

2010-08-28 09:50:44 | BookClub
Slaughterhouse-FiveSlaughterhouse-Five
価格:¥ 723(税込)
発売日:1991-11-03

事故を知らせに行ったVonnegutさん、いきなり担当女性から、「で、奥さんは何て言ったの? え?まだ言ってない? じゃあおうちに行って。警察所長のFinnだって名乗って、コメントを取って来なさい。」言われた通りに事を済ませて帰って来て来ると「潰された男はどうだったの?」と聞かれたので説明。「ひどかった?」の質問に、「とんでもない、戦争でもっとひどいのたくさん見たよ。」

さて、Vonnegutさんは戦友O'Hareに会いに行きます。そこで彼の妻メアリーに会いました。この本はメアリーとドレスデンのタクシー運ちゃんGerhard Muller(ゲルハルド・ミュラーって読むのかな?))に捧げられているそうです。(…と言って、確認、あ、ホントだ!)

この日メアリーは、何故かVonnegutさんに対してかなり失礼な態度をとり続けます。リビングに通されず台所に通され、水しか出されず、ドアをバンバン開け閉め、氷を台所のシンクでバッツンバッツン割りまくり……

「あんたたちは赤ん坊よ! 大人の男のふりをしてる赤ん坊! あんたたちをシナトラとかジョン・ウェインとかが演じ、戦争は素敵なものだと皆に思わせるんだわ! で結局戦争やるのは2階にいる赤ん坊と同じ赤ん坊!」

(あ、奥さん、赤ん坊はあなたですけど……(笑))

しかし、Vonnegutさん、右手を上げ、そのような話は書かないと誓い、これは「子供十字軍」と呼ぼう、と、言いました。以来、メアリーはお友達です。

ここで急に本物の「子供十字軍」に興味が出てきたVonnegutさんとO'Hareさん、早速1841年に出版されたCharles Mackayという人の本をチェック。



Slaughterhouse Five 1 (2)

2010-08-28 09:49:04 | BookClub
Slaughterhouse-FiveSlaughterhouse-Five
価格:¥ 723(税込)
発売日:1991-11-03

Vonnegutさんは、電話のオペレーターを使ってO'Hareさんを捜しました。電話で友達を見つけるのは、もう中毒で、よく夜中に楽しんだそうです(これ今の時代はきっと危険だとか個人情報云々だとかで、不可能よね、何か羨ましいわね(笑))

Vonnegutさん、O'Hareさんに、大勢の人が空襲で亡くなった所で、他人のティーポットを取ったアメリカ人の捕虜が処刑される所をクライマックスにしたいんだっ、とか熱く語るけど、O'Hareさんはドレスデンの記憶もそんなにないし~、それは僕のでなく君の本だし~とかいまいち乗り気でありません。

…ドレスデンには、いろいろな国の兵士がいました。VonnegutとO'Hareはある日アメリカのトラックに乗っていました。兵士達の中には「おみやげ」を持っている人も。で、あるイギリス人兵士が、やおら自分の「おみやげ」を見せてくれたんですね。それは金色のプラスチックのエッフェル塔。…うわ、なんかちびまる子を思い出すなあ。エッフェル塔にまつわるお話があったよなあ…あ、エッフェル塔のエピソードはそれでおしまい?(笑)

で、その後彼はフランス経由で帰還して、奥さんと子供に恵まれ、幸せに暮らしているわけです。

ここでMy name is Yon Yonson.って書いてあるんで、書き手の名前だと勘違いする人が出そう。

彼は大学でAnthoropologyを学び、人は皆同じだと習います。彼のお父さんは、お前は悪い奴を書かないなあと言ったそうですが、それは大学での教育のせいだと。

また、彼は大学時代、警察レポートの仕事をしていたそう。最もタフなレポーターは女性達で、男が戦争に行っている間に仕事を取ってしまったそうです。(^^;) 彼が最初にそういう女性に伝えたレポートは、退役軍人がエレベーターで地下駐車場に降りようとしたら、結婚指輪を装飾に引っかけ、容赦なく下がって行ってしまったエレベーターの犠牲になってしまった事…だったそう。(汗)


Slaughterhouse Five 1 (1)

2010-08-28 09:46:39 | BookClub
Slaughterhouse-FiveSlaughterhouse-Five
価格:¥ 723(税込)
発売日:1991-11-03

ヘンリー8世と並行してもう1冊読む事になりました~。
日本で言うと、星新一さんのようなジャンルになるのかな。

最初の段落からいきなり意味がわからん(笑)
Another guy I knew really did threaten to have his personal enemies killed by hired gunmen after the war.

その知り合いは、殺し屋を雇って殺すと「敵を脅した」のか? 「敵に脅された」のか? did threaten to (しかもdidがイタリック)なので前者のような気がするんだけど(^^;)

me(語り手)は、1967年、戦友O'Hareとドレスデンの「slaughterhouse」を訪ね、タクシーの運転手と友達になります。東ドイツ(ドレスデンて東ドイツか)で暮らしは、暮らしてみればまあまあという彼のお母さんは、ドレスデン空襲で亡くなったのだそう。

そのタクシー運転手からO'Hareにクリスマスカードが届き、世界が平和になったら、また「偶然会おう」ね、と書いてあったのだそう。語り手さんは、「偶然会おう」という文章が気に入ったようです。

さて、語り手さん(多分Vonnegutさん?)は、ドレスデン空襲での自分の体験談でも書いて、お金を儲けようと思っていたのですが、いろいろ考えるうち、いや確かに書きたいんだけど、実際は、自分の記憶が曖昧だったりで、そんなに簡単に書けない事に気づいたんですね。。。

そこで思い出した詩、の、最後の行、
And now you won't pee, you old fool.
って、どういう意味だよ? いや直訳はわかるけど(笑)

彼はずっと会う人ごとに、何をしてると聞かれたら、ドレスデン空襲について書いていると答えてましたが、ある時、Harrison Starrという映画関係者に会った時、唐突に、「それは反戦本か? 何故反氷河本を書かないんだい?」…後に彼は、Starr氏が言いたかったのは、戦争に関する本はありふれてるけど、戦争を止めるのは、氷河を止めるのと同じ位簡単だって言いたかったんだね、と、解釈してます。(^^) それに戦争がなくても、人が死ぬってありふれてるって。

次に冒頭のO'Hare氏について。彼らはPrivateだったとありますが、これ、プライベート・ライアンのプライベートと一緒ね。でも2人とも戦後はそこそこ成功してます。


Run!Run!Run!